【芝居】「『鱈。』の(ふ)」Hula-Hooper
2007.5.16 20:00
Hula-Hooper(フラ・フーパー)が、「部活動」と称して音楽と芝居のコラボレーションを目指した企画公演。公演は終了。渋谷の7th-floor(On Air Westの上)休憩を挟み140分ほど。
オープニングゲスト「おかくらまえ」や音楽班「Feeedily」が出演してるライブハウス。ウエイトレス兼ダンサーな日本人ではないオンナノコたちの中に新人が入ってくる。記憶をなくしていて、自分を「トマト」と名乗る。ステージで歌わせてみると巧く、そして可愛らしく。記憶をなくしているのだが、それを呼び起こすような..
ライブはライブである程度独立させながらも、そこに踊り子としてポジションしている女優たち。記憶をなくした女をめぐる恋愛を軸にしながら、外国人と日本人といった境界(音楽と演劇の境界、ってことかもしれませんが)を壊せると歌いあげ、バンドを辞める辞めないの部活動的に熱い想い語らせたり。といっても、自身を「茶番劇」と笑うことを忘れないバランス感覚はさすがだなぁと思うのです。コントユニットも名乗るのは伊達ではありません。
もっとも、派手なキャラクタ達で賑やかなステージ。しかも若い女性が踊る、笑わせる、開放的な色気もあると来たらまあ、それはオヤジ的にはそれだけで喜んでしまうわけですが。バンドとのコラボとなると、どうしてもまったく別個になったりバンドのまねごとする方向に行きがちですが、三組のユニットがちゃんとかみあってる感じに作り上げられていて飽きることがありません。
セットリスト、といいたいところですが、まあ、「ここでの出来事は口外無用」ってパンフに書かれていれば以下略。
バンドとしてはいってるFeeedliyは、少し懐かしい感じもする70年代ポップ的な曲(ポータブル・ヘヴンとか、ワンダーランドとか)もあってアタシは嬉しい。ほぼ主役を演じた上田遥は舌足らずなキャラクタを好演。男装の麗人的な梅澤和美にアタシはノックアウトされるわけですが。
前回もそうなのですが、単に女友達とは言い切れない、「女に惚れる女」というごく狭い狭い瞬間を描くのが圧倒的に巧いのは彼女たちの特性で、本作もそれに漏れません。こんなに小さな一瞬をこんなにもバリエーション豊かに、しかも綺麗で、直接的な色気に走らないままでオヤジの脳みそを溶かしてしまうというのが大したものだなぁと改めて思うのです。
Hula-Hooperの部活動「『鱈。』の(ふ)」
2007.5.7, 5.16 渋谷7th Floor
作・演出 菊川朝子
出演 畔上千春(ボーダビッチ) 森山夕子(動物電気) 菊川朝子(Hula-Hooper) 上田遥 梅澤和美(Hula-Hooper) 上枝鞠生(Hula-Hooper)
(オープニングゲスト) おかくらまえ(Vo.&G 岡野直史(SGT) G.石倉久幸(腰のOZZY) Perc.前田卓次)
(音楽班) Feeedily(Vo.安田奈加 G.冨田浩之 B.服部将典 Dr. 荒井康太)
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