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2007.04.15

【芝居】「T.E.S.」(G.O.D)神様プロデュース

2007.4.14 19:00

スタイリッシュが身の上。が、30歳を目前に、どうしていこうという迷いが味わいを持つ130分。15日まで、西荻窪がざぴい。

葬式に集まり、タバコを吸う友達。そのあとの一日、五人のそれぞれ。吃り、金持ちがトラウマ、バルポリ(必見。月曜までの限定とか)なる競技とか、書けない小説家、帰宅した夕方の空気。それぞれが挫折感を感じたとき届いた一通の手紙は...

最初に葬式、5人の翌日を描いて収束していく話。最初は意図がわからないので少々迷います。瞬発力やアドリブ力に強い彼ららしく、前半はオムニバス的です。当日パンフによれば設定だけが書き込まれた台本から、役者たちが作り上げたよう。劇団というシステムの強み。アタシの見た土曜夜は、病院のシーンでのアクシデントをちゃんと収束させる力。徐々に盛り上げる構成は見事です。反面、オープニングのスライド(つかパワポ)が長く続くのに引用(フェイクかも知れないけど)なのはかなり厳しい。作家の言葉が少しでも欲しいと感じてしまうのです。

5人の背景を描き、心に傷を負った彼らをもう一度集めた後半は若いのに10年前という昔を懐かしむような風合い。ここにもスライドがあって、過剰気味な言葉。凹むことが沢山、ソレを前向きに揃えて行くのは、主宰の宣言にも見えるのです。作家のつぶやきのような言葉を示すという意味でどこか鴻上尚史っぽさ感じもしますが、スライドで見せるのには、もう少し短い方が、あたしの感覚に合います。

ネタバレかも

前半のオムニバスでは、違和感のあるようなところも多いのですが、後半に向かって徐々に盛り上げていきます。病院のシーン・小説家のシーンはアドリブに強い彼ららしくて楽しい。ほとんど言葉のない葬式帰りの女の独り芝居は、コップの洗い物あたりからの気持ちの揺れがあまりに切なくていいシーン。

気まずい新歓コンパ、喧嘩してくれる友達。思えば彼がみんなの中心に居たのに、今は居ないという喪失感。 10年目に集まる、という設定もどこか鴻上色がある気がします。イキオイで押さない分だけ、慣れないやり方であることもあってまだ未完成なところも多々あります。が、年齢なりに語られる言葉というのはあるはずで、そこへの第一歩を踏み出した、という感じはするのです。いつも通りのイキオイ・テンションの芝居も好きですけど。

神様プロデュース「TES.-the testament tester」
2007.4.13 - 4.15 遊空間がざびぃ
作・演出 森達也
出演 野口雄介 鈴木華菜 神野剛志 塩田良平 小松君和 高橋沙織

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