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2007.04.20

【芝居】「コンフィダント・絆」パルコ

200704191900

三谷幸喜といえば笑い。と思うのだけど、それとは少し違う雰囲気の新作。休憩15分の二幕、150分。

パリ、エッフェル塔建設途中(三丁目の夕日的な)が窓に見える部屋。画家が四人、共同で借りるアトリエ。モデルに来た女。泊まらない、払う、手を出さないと決まりを作り、それなのに恋心、楽しい日々。なのに
隠して描いていた絵をみた売れてる男は、才能の凄さに嫉妬し、それが手に入らないと知ると…

前半に限らず、笑いがない訳ではありません。が、シットコム的な構築された笑いではなく、「想い」に力点があります。それは人にたいしてだったり、場に対してだったり、絵を描くことに対してだったり、自分に対してだったりするのです。どちらかというと、男の嫉妬や裏切りの過程をきちんと描いているのです。

会社員なアタシは幸いにして、まだ正面切って才能や仕事に望みがないと言われたことはありませんが(自分では毎日、向いてないって思うけど)、自分が知らないだけで、いつか宣告されるのではという気持ちは常にどこかにあって。それをこんなにもストレートに見せられるのは自分が疲れていたなら耐えられない気もします。絆は何処かで繋がっているのでしょうが、こういうキリキリするような緊張感の場所に居たくはないのです。芝居で傍観しているなら、まったくオッケーなのですが。

女性を一人、視点としておいたのはわかりやすかったのです。観客の視座はここにあります。みんなに見られ、そして私はみんなを見ている360度囲まれてる感じをプロセニアムの舞台で感じさせる気がします。

とはいえ、3時間近い舞台は普通に楽しめまます。アタシは初見の堀内敬子は年齢も超えも自在な感じで、しかもほぼ出ずっぱりなのは大したものだし、アタシはすごく楽しい。中井貴一は得意技な感じ、生瀬勝久は笑いとシリアスを自在に行き来するのです。相島一之は人の良さそうな描写が安心。

パルコ劇場「コンフィダント・絆」
2007.4.7 - 5.6 パルコ劇場BR /> 作・演出 三谷幸喜
出演 中井貴一 寺脇康文 相島一之 堀内敬子 生瀬勝久

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