【芝居】「トレインホッパーズ」桃唄309
2007.3.17 19:30
毎回全く違う顔を見せる桃唄の新作。110分、18日までザ・ポケット。
アメリカで列車に飛び乗りながら旅をする日本人たち。ふとしたきっかけで知り合い、また会ったり、会わなかったり。「白い谷」にたどり着いた7人は、伝説となる。数年後、日本に戻ってきていた面々は、仲間の死を知り、葬式に集う…
テンポが命な物語。しかし作家は3つの時間軸の物語を鋭利な刃物で切り刻んでしまいます。切り口は真っ直ぐで、コマがどのコマにでも繋がりそうで、一度見ただけでは、頭の中では再構築するのは難しい気がします。 物語を拠り所にして芝居を見ようとすると、スピード感も相まって、振り落とされてしまうのです。当日パンフでは作家が「少しは頭を使おう」という趣旨のことを言っていて、意図したわけではないのでしょうが観客に対して挑発している感じ。
それでも、自在に飛び回る空間と時間。細かく作り込んでいかないとこういう舞台にはならないと思うのですが、役者たちは自由でアナーキーな感じに見えて、作り込み感が表に出てこないのがカッコイイなぁと思うのです。
前回が「おやすみおじさん」だったことを考えると、ほんとに振り幅というか間口の広い劇団で、見るたびに違うアイディアを違う見せ方で見せてくれる、と言う点で楽しみだし、観客の側も油断が出来ず、舞台と観客が毎回向かい合うという形を見せる数少ない劇団だと思うのです。
桃唄309「トレインホッパーズ」
2007.3.14 - 3.18 ザ・ポケット
作・演出 長谷基弘
出演 吉原清司 森宮なつめ 嶋村太一 バビィ 吉田晩秋 山口柚香 佐藤達 貝塚建 國津篤志 北村耕治 伊坂亮(東京コメディストアジェイ) 服部健太郎 (タテヨコ企画) 奥野磨記
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