« 【芝居】「明日にかけるはし」マルハンクラブ2 | トップページ | 【芝居】「繭文」黒色綺譚カナリア派 »

2007.02.12

【芝居】「地獄でございます」MONO

2007.2.12 14:00

京都の劇団、MONOの2年ぶり東京公演。地獄に送り困れた男5人の話、100分。三鷹市芸術文化センター星のホール公演は終了。大阪、愛知、岡山、福岡、北九州を巡演予定。

全体に青色で統一されビールやソファが置いてあるサウナのロビー風の場所。サウナに入るために迷いこんでくる男たち。
独り言ばかりの男、出張途中の同僚三人、正義漢だがうざったい男。
先にあるサウナはあまりの熱風で進めず、入ってきた入り口は塞がれていて戻れず、5人は自分たちが死に、地獄に送られたのだと知る。時代もながれ、地獄には落とされるのではなく自主的に…

とぼけた笑いをベースにして、集団というか場に集った人々の互いのパワーバランスを絶妙に描くのです。

三鷹市芸術文化センター星のホールという劇場は客席が平らなのにやけにタッパがあって、かなりの劇団でもスカスカになりがちなのですが、たった5人の芝居だというのに空間をしっかりと隅々まで埋めていくのです。あたりまえのように見えても、これが出来るってのは実に凄いことなのです。

自転車に乗っていてひかれた男とひいた男、事故の原因を作った男や、やってる行いの酷さなど、少しずつ明らかになっていく事実が5人のパワーバランスをがらがらと変化させていくのです。かといって、緊張を強いるのではなく、いい意味でヌルく脱力していく感じの空気は貫いていて、しかも客席は終始笑いに満ちています。

MONO「地獄でございます」
2007.2.8 - 2.12 三鷹市芸術文化センター 星のホール
2007.2.16 - 2.25 HEP HALL
2007.3.1 長久手町文化の家 森のホール
2007.3.4 岡山県天神山文化プラザ
2007.3.6 - 3.7 ぽんプラザホール 
2007.3.10 - 3.11 北九州芸術劇場
作・演出 土田英生
出演 水沼健 奥村泰彦 尾方宣久 金替康博 土田英生

|

« 【芝居】「明日にかけるはし」マルハンクラブ2 | トップページ | 【芝居】「繭文」黒色綺譚カナリア派 »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

この劇団の芝居は、安心して観れるので好きです。もっと、公演数を増やして欲しい。折角人に勧めようと思っても既に終わっている。残念です。水沼さんのひざ叩きが、可愛らしかったです。TBさせて頂きました。

投稿: ドラ | 2007.02.13 09:30

ドラさん、コメントありがとございます。
安心して、誰にでも薦められるし、それこそデートにだって誘えちゃいますよね(相手が居るかどうかはともかく>おれだ)。小さいけれどちょっと変な癖があるというのは、ツボですよねぇ、どうやって思いつくのやら、といつも思います。

投稿: かわひ_ | 2007.02.24 00:28

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【芝居】「地獄でございます」MONO:

» [芝居]No.5 地獄でございます MONO 三鷹市芸術文化センター 星のホール [宇宙は見える所までしかない、と思う]
★★★★☆ 以下ネタバレ 女性陣が抜けてから初めて観ました。そう言う意味でも久しぶり。かなりおもしろかったです。MONOの作品にしては笑いが多かった。観客の年齢層が場所柄か高かったが、無理無く笑いをとっていた。テーマ(死、地獄、裏切り、外面、裏の顔etc.)は決し... [続きを読む]

受信: 2007.02.13 09:31

« 【芝居】「明日にかけるはし」マルハンクラブ2 | トップページ | 【芝居】「繭文」黒色綺譚カナリア派 »