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2007.02.03

速報→「えっと、おいらは誰だっけ?」キョードー東京+Me&Herコーポレーション+ネビュラプロジェクト

2007.2.2 19:00

イギリスの有名な喜劇作家・レイ・クーニーの息子、マイケル・クーニーの代表作とか。中劇場クラスの魅力的な役者達を揃えてのプロデュース的公演。15分の休憩を挟み135分。4日まで青山円形劇場、来週に大阪・シアタードラマシティ。

夫婦が暮らし、二階を男に貸し出している家。夫は失業を妻に話せずにいて、住人を水増しし、社会保障手当を不当に得て暮らしを立てていた。ある日、実態を調べるために調査官がやってきた。あまりに支給の多いこの家が怪しいと考えて来たのだが、夫は同居人や親戚まで動員して誤魔化そうと考えて..

嘘が嘘を呼ぶというのは、喜劇の基本的なフォーマット。現代の日本で言えば三谷幸喜とか。嘘はついていてもそれは何かを守るためだったりして本当の悪人は居ないというのも共通している感じがします。人の死を笑いに結びつけて居ても、ホントに死んでる人は居ないというのも、欧米な感じのシットコム。翻訳は正確なのでしょうが、日本語だけを聞いている限りは、駄洒落も多いのでしょうから、翻訳自体もかなり大変なのでしょう。

小・中劇場好きなアタシとしては豪華なラインナップな役者たち。当日券でなんとか潜り込みましたが、ほぼ満席の客席。笑いが絶えない客席は、そこに身を置くことが幸せだなぁと思う会社帰りなのです。

芝居そのものでいうと、綾田俊樹の演出は東京乾電池のニオイがそこかしこにあります。スロースタート、脱力したテンションはペーソスの溢れる東京乾電池の年嵩の役者たちならばともかく、それよりは若い役者たちには得意な方法とは違うワザを要求されている気はします。演出の色と役者達の魅力が微妙にずれている感じは受けますが、それでも終盤にとぎれなく客席に笑いを起こさせるのは、それがたとえ役者たちのチカラワザだったとしても、こういう芝居は王道だなと思うのです。

もっとも、實川貴美子・村岡希美・峯村リエという女優(もう一人の女優・江口のりこは多分初見です。)にファンなアタシとしては、その違うところの魅力が普段見られないところも楽しみのうちなのですが。あんなスカート・ピンクな實川、常識的な妻と言う役柄の村岡、もっとも体制側で統制をする側の峯村など、他では観られない魅力が炸裂するのです。

キョードー東京+Me&Herコーポレーション+ネビュラプロジェクト「えっと、おいらは誰だっけ?
2007.1.24 - 2.4 青山円形劇場
2007.2.7 - 2.8 シアタードラマシティ
作 マイケル・クーニー  翻訳 小田島恒志  演出 綾田俊樹
出演  小林隆 岡田達也
村岡希美 斎藤歩 木村靖司 江口のり子 土屋裕一 實川貴美子
峯村リエ 綾田俊樹

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