【芝居】「オツベルと象」横濱リーディングコレクションBプロ
200702241300
横浜のリーディングシリーズ。第七劇場の鳴海康平の手によるBプロ。40分。25日まで相鉄本多劇場。
働く農民たちのところに降りてきた象。オツベルの巧みな言葉に騙され、働かされ…(青空文庫)
搾取にまつわる教訓めいた童話をベースに置きながらも、様々なテキストからの引用をコラージュ。更に、ベッドに横たわる女、読み聞かせる男、労働者らしい男の枠組みで語られる物語。
当日パンフの解説によればベッドの女が賢治の妹トシであり、読み聞かせているという、「外側の枠組み」を構築しているようです。演出なりの解釈でありながら、例えその意味が伝わらなかったとしても、メイン物語をわりとそのま語り聞かせるという形なので、観客には最低限、ちゃんと物語が担保されるという良さがあります。
正直な話、アタシは鈴木忠夫鈴木忠志の系列のような身体表現や発声には苦手な意識があります。が、それでも楽しんで見られたのは、コラージュとはいいながら、メインの話は切り刻まずにキチンと語っていることのわかりやすさ、コンパクトにまとめた短さが助けになっている気はします。単に手法の問題というよりは、物語に対する敬意を感じられるのです。
横濱リーディングコレクション#2・Bプロ「オツベルと象」
2007.2.22 - 2.25 横浜相鉄本多劇場
作 宮沢賢治 演出 鳴海康平
出演 阿竹花子 木母千尋 小寺悠介 坂田直子 佐直由佳子 寺尾恵仁 山田裕子
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