【芝居】「B計画(プラン)〜彼女の住む宇宙(そら)」SKグループ
20070.2.25 14:30
精力的な道外公演を計画している札幌の劇団、SKG二回目の東京公演。120分、公演は終了。
列車も止まらない忘れ去られた駅。新興宗教団体の勧誘に使われた絵の作者を探してやってきた男。宇宙人が住むのだという住人たちは記憶喪失や年齢退行などそれぞれに何かを持っているが、宇宙人の子供を産んだという全盲の女の書く芝居の脚本で客も居ないのに毎朝稽古し酒を呑む毎日で…
アゴラ劇場では普段見かけないような若い女性の客層で千秋楽は満員。NACSに始まる北海道発の芝居のパワーを感じる客席。先行する札幌の公演とは別バージョンなのだそうで、上京組も多いのでしょう。
前半はどつき漫才かと思うほどのドタバタとした笑い。かと思えば、つか芝居かと思わせるテンションと迫力の断片。劇中劇のような感じで異質なものを取り込んでいるのだけど、楽しめます。
そうやって作られた世界の中での謎解きの後半は、笑いはぐっと少なくなり、丁寧に想いをつむいでいきます。 あまりに辛い現実との折り合いをつけるために彼らが選んだ道は傍目には頭がおかしいと思えるのだけれど、というのは小劇場的によくある展開といえばそうなのだけど。前半のテンションとの落差が大きいのと、少々くどくなりがちなのが残念な感じなのですが、後半の1時間分はもっと観客を信じてシェイプアップ出来そうな気はします。 それでも、札幌発の劇団は今まであまり観て来なかったのですが、今後何回か見てみようかと思わせるのです。
終演後に主題歌を歌うフォーク系デュオ・SE-NOによるミニライブ付き。楽日は結局4曲。ヌルイMCもあって、慣れないアタシには少々間延びして感じてしまうのだけど、主宰も含めて、全体にのんびりしてるというのは彼らの良さなのかもしれません。
SKグループ「B計画 ~ ビー・プラン 彼女の住む宇宙(そら)」
2006.11.24 - 12.4 扇谷記念スタジオ・シアターZOO
2007.2.20 - 2.25 こまばアゴラ劇場
作・演出 すがの公
出演 小山めぐみ 高橋隆太 天野さおり 能登英輔 立川佳吾 高橋逸人
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