2006私的ベストテン
年間で10本選ぶというのは相当に無茶な企画ですが、まあ、これも季節モノということで。去年の観劇一覧はこちら。芝居は265本でした。
一覧表からざっと見て選んでたりするので、基本的には物語を重視する傾向にはありますが、ほとんど覚えていない芝居でも一瞬の凄さに魅せられたものを選んだりしています。同一団体からは一本、アタシが初めて観た演目を選ぶことにしてます。後から眺めると後半に集中してる気もしますが、これは毎年の傾向です。
"wolderland"の年末回顧特集に載せていただいた分と大きく違わなかったのは一安心(何に?)
観劇日 | 演目 | 劇団名 | 劇場名 |
2006.05.28 夜 | 大部屋女優・浜子 | 危婦人 | サンモールスタジオ |
「ツクリモノ」の芝居を小さな空間に濃く作りこむことで泣き笑い、賑やかに突き抜けて、だれでも楽しめる小劇場芝居。1月公演も楽しみに。 | |||
2006.9.20 夜 | スペインの母A | 散歩道楽 | Die kazte |
散歩道楽の再演企画の中からはミニマムなこの一本。三十代女性同士の会話の芝居が好きなアタシですが、それを描ける男性の作演はほとんど居ません。悪意と好奇心が交錯するその視線にも敬意を表して。 | |||
2006.09.22 昼 | いえ、これは実験です | 東京ネジ | OFF OFFシアター |
なぜ父親の姿が消えたのか、確信をもって待ち続けて居られるのかという奇妙なファンタジーホラーのような味わいなのに懐かしい。若い彼女たちがこういう作品を10年前に持っているという財産を頼もしく思って。 | |||
2006.9.29 夜 | 表へどうぞ | むっちりみえっぱり | アトリエヘリコプター |
言葉では説明しづらい面白さ。アタシにとっての日常に近い会話の姿はここ、なのだけど。1月公演も面白かったのだけど、どちらか一本ならこちらを。 | |||
2006.10.13 夜 | アベベのベ | チャリT企画 | 王子小劇場 |
今年後半からよく見かけた「格差」を題材にした芝居の中でも巧いフォーマットで作り出していました。まあ、イデオロギー的に近く感じてるからかもしれませんがはい。 | |||
2006.10.14 夜 | 遭難、 | 劇団、本谷有希子 | 青山円形劇場 |
気がついてみれば大人気劇団。その期待に違わない濃密な物語。自分に向かう他人の視線を妄想する作家。それを痛いだけの話にしない力。もっと見たい。 | |||
2006.10.22 昼 | ナツヤスミ語辞典 | 猫道一家 | シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京バビロン) |
原作のほんの一滴のエッセンスだけを抽出して悪意を振りかけて全く別物のエンタテインメントを作り出した凄さ。揶揄するばかりではこうはいかない、ちゃんとした力に敬服して。 | |||
2006.10.28 夜 | さようなら僕の小さな名声 | 五反田団 | こまばアゴラ劇場 |
「私演劇」なる新ジャンル。といえば堅苦しいかと思えば大爆笑編。バランスの絶妙さを期待しつつ。 | |||
2006.11.23 昼 | ピクニック | Studio Salt | 相鉄本多劇場 |
作演を兼ねることの多い小劇場ですが、作家と演出家を分けるという作業を積み重ねての最新作はその飛躍が嬉しかったのです。 | |||
2005.12.2 夜 | ズビズビ。 | M.O.P. | 紀伊國屋ホール |
力のある劇団がしっかりとした芝居を作り出すことがこんなにも気持ちいいとは。短編だから物語は浅めでもクライマックス4回あるし。長編も期待して。 |
次点
落とすのが惜しい、涙を飲んで、ってわりには随分残ってますが。(^^;)
観劇日 | 演目 | 劇団名 | 劇場名 |
2006.7.30 昼 | 雨と夢のあとに | 演劇集団キャラメルボックス | サンシャイン劇場 |
物語の丁寧さは、原作→ドラマ→舞台と稿を重ねた濃密さゆえ。この大劇場で、大げさな仕掛けでなくても感動させる一瞬を作る「あと一押し」の巧さも。春公演も面白かったのだけど、こちらを。 | |||
2006.8.3 夜 | Zeller Schwarze Katz[論文編] | 小指値 | 王子小劇場 |
ダンスという分野に不得意なアタシだけど、これはホントに面白かった。いろいろなハプニングはあったようだけど、テキストの優秀さも含め、また見たいと思わせるデキ。 | |||
2006.8.13 昼 | アカシア | アンドロギュノス(神様プロデュース) | 遊空間がざぴぃ |
リズムとスピードが楽しい彼らだけど、台詞の洪水だったこの二人芝居はしっかりとした力を見せつけた気がします。 | |||
2006.8.26 昼 | 駆込み訴え | 横濱ドラマリーディングAプロ | 相鉄本多劇場 |
演出の二つのアイディア、「一人を四人の役者に振って動かさない」「天からのテキスト+落ちる羽根」が気が利いていて余計なことをしない分だけ見事。 | |||
2006.10.15 夜 | マジヨ | TEAM発砲B -ZIN | スペースゼロ |
3月公演も含め新作で大失敗のなかった一年でした。発砲としては久し振りに平均点が高かったともいえます。こういう芝居はずっとあって欲しいので。(1.3追記→ と言ってるそばから、解散の発表が。断じて、知らずに選んだのですが。) | |||
2006.10.29 昼 | 海猫街 | 桟敷童子 | ベニサン・ピット |
評判は聞いていたけど、なぜここまで見なかったのかという後悔もしつつ。 |
| 固定リンク
「年間ベストテン」カテゴリの記事
- 2009年私的ベストテン(2010.01.01)
- 2008年私的ベストテン(2009.01.01)
- 2007年私的ベストテン(2008.01.01)
- 2006私的ベストテン(2007.01.02)
- 2005年私的ベストテン。(2006.01.01)
コメント