【芝居】「みんな昔はリーだった」パルコ劇場
2006.12.27 19:00
後藤ひろひとの作演という最近ではなかなかお目にかかれない新作。一応出来てはいますが、7500円に見合ってる感じはあまりしないのですが。130分。
今は四十代の男たち。中学生の頃のヒーローはブルース・リーで、彼に近づくことが全ての価値観だった。転校生が憧れのマドンナと仲良くしたのに腹を立てたりもしたがいつの日か欠かせない関係となり…
転校生を巡るイジメ→仲直りを主軸に、三十年後の再会と変化の話。
が、どうにもヌルい感じは否めません。ユルい友情の話を描こうとしている感じはするのですが、何かを乗り越えて結束が固くなった感じがしないのは致命的です。ハンカチや鍛錬、謎のドキュメンタリービデオなど様々な仕掛けをしてもなお、厳しい感じになってしまっています。イジメは執拗なのに仲良くなったという感じがしないし、居なくなった後に大きな穴となっていることを語りだけで云われてもなあ、と思うのです。
何人かの役者の違和感に原因を求めるのは簡単ですが、期待が多すぎたせいか、今作に限れば作家の作り出す世界そのものの薄さを感じずにはいられません。描こうとしてる世界はなんとなくわかります。公園で昔の話をする男と若者の会話という雰囲気は多くの作品で登場しますし、物語で意味があるのはわかりますが、前半は殆ど無駄な感じすらします。
池田成志はきっちり盛り上げます。竹下宏太郎は物語世界を淡々と作ろうとしていてある程度成功しています。
パルコ劇場プロデュース「みんな昔はリーだった〜EXIT FROM THE DRAGON」
2006.12.13 - 12.30 パルコ劇場
2007.1.7 福岡市民会館
2007.1.8 広島厚生年金会館
2007.1.10 - 1.15 シアタードラマシティ
2007.1.20 新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)・劇場
2007.1.22 愛知厚生年金会館
作・演出 後藤ひろひと
出演 堀内健 池田成志 京野ことみ 伊藤正之 後藤ひろひと 竹下宏太郎 瀬川亮 熊井幸平 板尾創路
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