【芝居】「嘘かも知れないけどオリジナル」Hula-Hooper
2006.12.16 20:00
10年遅い学園モノと銘打つ、劇団としては初めての一本オリジナルものとか。90分。17日まで新宿村スタジオlive。これからご覧になるなら、入り口入って右手奥側、コの字の縦棒のあたりを。
毎朝の教室の風景、はやり言葉で挨拶したり、微妙に無視してみたり、抱き合うぐらいにくっついていたり、好きだったり..
女子校らしい風景を点描。女の子同士で恋愛感情だったり、すれ違ったり。イジメやら妊娠やらを取り込んでい ます。アタシにはホントの感情としてはわからないけれど可愛いと思う感情と恋愛感情と性愛感情がないまぜになってるハイティーン固有の感覚だという気がします。セックスだのなんだのは登場はするものの、何処か一枚ベールな印象で生々しくはありません。最近見かけないt.A.T.u風な見た目、無自覚に若い色気を出してしまう感じは、アタシのようなオヤジには色香に溶けてしまうぐらい刺激は刺激なのです。
が、少なくとも物語の中の彼女たちは実に真剣に愛だの恋だのセックスだのという興味のあることに気持ちの殆どが没頭していると思うのです。あたしよりもだいたい10年ぐらい若い女性たちの高校生の頃の感覚、と言う風に思うのですがどうですかね。
チェックの短いスカートで踊り歌う姿は、彼女たちの年齢を考えると痛々しくなりかねないのだけど、実に見事にすんでのトコロで踏み留まっていて、年齢であることを笑いにするという照れを見せないことも含め、実にセンスがいいのだよなぁと思うのです。太い柱が劇場に二つ。奥が教室で、入り口に近い側を廊下に見立てて。教室ではさえずるようにカシマしい感じ、廊下ではダンスシーンも多く、人数が多いことも相まって迫力があります。終幕は美しく素敵なシーン。
新宿駅から青梅街道沿いに15分歩いた先、新宿村スタジオは再開発地域の中にある元工場の建物。42ものスタジオを擁しています。初めて行ったのだけど、こういう場所がもっとあるといいのだろうなぁと思うのです。周りが再開発地域で野原になっているというのも、今この時点で見られたことが嬉しいのです。
Hula hooper「嘘かも知れないけどオリジナル」
2006.12.14 - 12.17 新宿村 Live
作・演出 菊川朝子
出演 梅澤和美 上枝鞠生 畔上千春(ボーダビッチ) 上田遥 沖田愛(テアトル・エコー) 佐藤陽子(天然ロボット/SPARKO) 西田麻耶(五反田団) 西岡知美(カミナリフラッシュバックス) 平川道子 森下純子(劇団ガングリオン)
菊地未来(東京タンバリン) こんどうえみこ(ハラホロシャングリラ) 高木雅代(あなざーわーくす)
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