【芝居】「書く女」二兎社
2006.10.9 14:00
樋口一葉の半生を、「女性の作家」という視点と時代の中での動きを描く一本。休憩15分を含む3時間15分。知らずにトークショーの日、当日券ギリギリに行って立ち見はさすがに腰に来ましたが、ともかく入れます、大丈夫。15日まで世田谷パブリックシアター。そのあと、全国で。
一葉を描いた芝居というと、「頭痛肩こり樋口一葉」という傑作があるのですが、永井愛らしく、女性の闘い方の視点が強く描かれます。家族のために稼がなくてはならないという序盤こそ「頭痛〜」に似てる感じを受けます。
が、来訪した評論家・緑雨との二回にわたる二人のシーンで語られる「一葉の正体」は圧巻。批評と作家の対話の緊張という凄い瞬間を目にしたように気持ちが震えるのです。
一方で戦争の色濃く、という時代の背景描写は、今、この瞬間に書かなければという熱い想いも分かるし、 アタシは永井愛の書くこの類いのイデオロギー臭さはむしろ好きですが、一葉の本性を「描きだせてしまった」がゆえに、とってつけたように感じてしまうのです。
二兎社「書く女」
2006.10.2 - 10.15 世田谷パブリックシアター
2006.10.18 新潟 りゅーとぴあ
2006.10.21 大阪 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ
2006.10.25 名古屋 名鉄ホール
2006.10.27 神奈川 杜のホールはしもと
2006.10.30 栃木 足利市民プラザ
2006.11.3 滋賀 びわ湖ホール(中ホール)
2006.11.5 香川 サンポートホール高松 (大ホール)
2006.11.8 静岡市民文化会館
2006.11.10 知立市文化会館 パティオ池鯉鮒
2006.11.11 長久手町文化の家(森のホール)
2006.11.12 福井市文化会館
2006.11.16 富山 オーバード・ホール(舞台上特設シアター)
2006.11.19 盛岡劇場(メインホール)
2006.11.20 宮城 えずこホール
2006.11.22 山口情報芸術センター (スタジオA)
作・演出 永井愛
出演 寺島しのぶ 筒井道隆 八木昌子 小山萌子 石村実伽 粟田麗 江口敦子 小澤英恵 向井孝成 中上雅巳 杉山英之 細貝弘二
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「恥ずかしくない人生」艶∞ポリス(2023.02.04)
- 【芝居】「エゴ/エバ」酔ひどれ船(2023.01.28)
- 【芝居】「すずめのなみだだん!」やみ・あがりシアター(2023.01.22)
- 【芝居】「gaku-GAY-kai 2022 贋作・テンペスト」フライングステージ(2023.01.19)
- 【芝居】「RAIN~改訂版~」螺旋階段(2023.01.12)
コメント