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2006.10.31

連休とか。

仕事は回り始め、今回スロースタートなあたしもボチボチ。

連休です。初日は府中あたり、最終日は友達のお祝いに。じゃあ、土曜日に芝居を。

  • リュカ.@王子小劇場。 佐藤佐吉演劇祭の真ん中、折り返し。 (1, 2, 3, 4, 5, 6) 満を持しての登場。劇団の作家の作品を外部の演出家を迎えて、ワインとか出てきそうな気がするチラシも綺麗です。
  • 神様プロデュース@アドリブ小劇場( 1, 2, 3, 4, 5)。 スタイリッシュ、スピード、テンポが楽しい彼らの舞台。一昔前の早稲田な感じがお好きならば、ぜひ。役者も素敵です。
  • 呂均 与目治(ろっきんよめはる)@東演パラータ(旗揚げ、プロデュース)。なんか濃ゆい5人の男達のプロデュース公演、出演は倍以上居るようですが。
  • 天然スパイラル@ラゾーナ川崎プラザソル( 1) 実はかなり満員で入れないこともある劇団。女優の魅力も沢山。川崎西口に出来た大きな商業施設の中の新しい劇場で。

■燐光群@スズナリ。■ひらり空中分解@駅前(未見)。■ウーマンリブ@サンシャイン(チケット無いし)。■アトリエサンクス@タイニイアリス(未見)。

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2006.10.30

【芝居】「ぶたばん2006」鹿殺し他

200610291800

「鹿殺し」が主催し、「毛皮族」、「宇宙レコード」をメインに据え、「観音びらき」、「夜更かしの会」、「ミス・ジャパニーズ」という公募からの選抜を加えた6団体によるライブイベント。新横浜BELLSでの2日間公演は終了。

いわゆるライブハウスの体裁の小屋。オールスタンディング、ドリンクあり。メイン3団体は40分、選抜3団体は20分ほどで構成され、それぞれが対バン形式で何かをやるという趣向。ほぼ4時間近くではありますが、団体の間の時間もそれほど長くなくて、だれることなく(少々腰には来ますが)突っ走るのはさすがだと思います。

(1)仏団観音びらき
美輪明宏風の登場から一曲。その後は女優二人が呪いの歌を「淋しい熱帯魚」の曲に乗せて。

(2)ミス・ジャパニーズ(from ラ・サプリメント・ビバ)
ニュース、料理番組、アタック25などテレビ音声をつぎはぎリミックスして、当て振りコント

(3)夜更かしの会
ミニスカ姿のヤクザ抗争物語、スカートの中が見えないか気になって。世界の教科書はNYとかパレスチナとかを織り込んだ会話。N響アワーと題して、画用紙に書いたマリオドット絵を使っての「交響曲・スーパーマリオ」

(3)宇宙レコード
基本的にバンド演奏。オリジナルも混ぜながら。

(4)毛皮族
タッキー&翼曲やオリジナルとりまぜて当て振りなど。なんかamazonで普通にCDとかDVD買えるってのは、エンゲキ界ではあまり例を見ない気もします。 (amazon→ 1, 2, 3, 4, 5, 6)

(5)劇団鹿殺し
銀河鉄道の夜をベースにしながらバンド演奏を物語中に取り込みながら。

「エンゲキのライブ形式イベント」というよりは、「エンゲキの団体がやるコントやライブの取り混ぜイベント」という体裁。対バン形式でライブハウスという制約の中では普通の芝居を仕込むわけにはいきませんから、こうなるものなのでしょう。出場団体もおおむねライブに強いというか、音楽っぽいイベントを仕掛ける団体が多いので、ライブが主体になっています。それぞれの団体や役者に思い入れがあればそれはそれで面白いし、結構きっちり盛り上げていますから、結構楽しめることは楽しめます。もっとも、これが劇団とか役者ってものの何かを表現しているかというと、よくわからないのですが。

コントかライブという方向に流れる団体がほとんどの中、主催した「鹿殺し」が持ってきたのは「銀河鉄道の夜」。短い時間で物語を提示したのは彼らだけで、主催している故かどうか、結果的には作戦勝ちだと思います。これで本公演にある程度は誘導出来るでしょうから、これは巧い。

銀河鉄道、とはいっても、男達はほとんど裸で前貼りと尻尾のついた簡素な出で立ち。 物語自体にも少し手を加えています。 星祭りはライブイベントで、ジョバンニがかつてメインを張っていたポップバンドが、メンバーの目指す方向性の違いからカンパネルラメインのデスメタルっぽいバンドになっていて、ジョバンニは孤独な気持ちになっている、という流れ。銀河ステーションやら鳥を捕る人、ジョバンニのキップなど骨子はちゃんと追いながらも、バンドっぽい音楽と笑いに溢れて楽しめる一本の芝居に仕上げていて、この力量に目を見張るのです。

「観音開き」は恨み言からぱっと露出の多い展開など、持ち味を生かした構成。時間も短いので物語りまでいってないのは勿体ない。「ミス・ジャパニーズ」は、思いつきの面白さ、まあ何処かで見たことある気もしますが、大げさな振りで楽しませます。「夜ふかしの会」はミニスカヤクザという一ネタをあれだけしつこく膨らませ、スーパーマリオネタの思いつきを形にするのは大したものですが、ワンアイディアで引っ張りすぎではないかと思ったりも。「宇宙レコード」は普通のバンドライブですが、ちゃんと聞ける感じになってて、(音楽のことはほとんどわかりませんが)巧いなあと思ったり。「毛皮族」はやはり毛皮族でした。バックダンサーがわりとマトモに踊ってるのがちょっと素敵。

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2006.10.29

【芝居】「海猫街」桟敷童子

2006.10.29 14:00

アングラっぽいテイスト、題材の選び方ながら迫力とテンポが美しいのです。アタシは初見ですが、濃さにびっくりしました。オススメ。120分。来月12日までベニサン・ピット。

断崖に足場を組み、寄り添うように暮らす集落。海賊の末裔と、海女で暮らしを立てる二つの部族は混じりあうことなく暮らしてきた。 日露戦争に勝利した時代、国策会社の視察団がやって来る。その会社が探す港として選ばれれば、陸の孤島になって寂れていくこの土地の光になると沸き立つ 視察団は、さげすまれていた海女に、海底の探索を依頼する。よりによって、土地で一番荒れる場所に…

見た目には確かにアングラ風。話も貧しい人々のふた昔ぐらい前の題材なのです。笑も殆どなくて、真っ直ぐな感じ。 幾重にも積みかさねられながらも見やすく構成され、テンポがあって120分飽きることはありません。耳に障るような聞き慣れない言葉を幾つか入れながらも、暫く後に意味がわかるようにするなど、細かくつくり込まれています。

土地を思う気持ち、人を思う気持ちが幾重にも押し寄せる終盤は怒涛で荒れ狂う海のシーンが、そのまま気持ちの揺れに伝わるのです。

海上に組んだ桟橋のような住居をベニサンの空間にきっちり作るのです。段差も多く隙間だらけの舞台の上でアクションやってみたり、高さを生かした潜水のシーンなど、見た目にはかなり無茶なシーンが山盛り。観客にしてみれば、物凄い迫力なのです。動きに不安はないのだけど、長丁場の公演期間でもあり、事故がないことをホントに祈ります。

アングラ風な芝居は決して得意ではないアタシですが、例えば維新派がそのスケールの凄さでアタシを魅了するのと同じように、3000円前後の木戸銭でこの「濃ゆい」世界に満足なのです。

視察する会社のやり手会長を演ずる南谷朝子さんが圧倒的な力。軽やかから怖いまでの迫力までの凄い振れ幅で魅了します。他の役者が劣っているということではなく、高い水準で結実しています。

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【芝居】「さようなら僕の小さな名声」五反田団

2006.10.28 19:30

前田司郎(amazon 1, 2) の分身のような、「僕」が見ている作家の視点が壮大なのに見た目(劇中にもあるように)チープが魅力。笑ってるうちに遠くに連れて行ってもらえる100分、5日までこまばアゴラ劇場。

戯曲作家の「僕」はホンが書けないダラダラとした日々を送ったり雑誌記者にマイナーゆえにぞんざいに扱われたりする。ある日、彼女がプレゼントをくれるが、それをきっかけに「僕」は旅立たなくてはいけなくなる。彼女はずっと家にいるうち、蛇に呑み込まれていて…

実話ではないと思うものの、作家としての前田司郎が「見えた」世界というか感情が見え隠れ。雑誌記者のくだりとか、なんかモトネタはありそうです。五反田団を見たことがなくても、前田司郎の最近の動向を知ってたほうが笑えそうです。

作家自身が主役ゆえか、随分と大上段に構えた青臭い主張がてらいなく全面に押し出しされた感じがします。「僕は世界を描きたい」というのは、多分本気なのでしょう。もっとも、芝居を見てる最中は爆笑編の連続ですから、この青臭さに違和感があるようなことはありません。

作家が書けないネタというのは安易に使うと酷いことになりがちですが、ここまで笑い飛ばすなら大したものだと思います。布団を敷き詰め、毛布を多用した舞台。ベッドサイド的な少し色のある日シーンにどぎまぎします。 前回から見えてきた、この作家の女性の影は今作で、恋人として見えてきます。(いえ、勝手にそう思ってるだけですが。)

蛇が世界を飲み込む、というのはどこの世界観だったかよく知りませんが、この芝居の中では全体を貫く話になっているのです。作家は世界を描きたい、呑み込みたいという強い想いは確かにそこにあります。

女、の役の出入りが少し変わっています。ちょっと新しい感じがします。単に面白い方法ではあるのですが、この方法が中盤以降に威力を持ちます。

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2006.10.28

【芝居】「電光石火」ONEOR8

2006.10.28 14:00

小さな木材店を舞台にした苦味に痺れそうな一本。100分ほど。31日までTHEATER/TOPS。

木材店、兄が社長だが離婚したばかりなのに別の女と住んでいる。足の怪我を理由にして殆どまともに仕事していないが、先代から世話になって独立した職人や、妹が支えていて、ギリギリ何とか回している。
更に借金を重ね、更に別の女をものにしようとするが…

女にだらしなく、仕事も駄目な兄と、負い目がある妹、いまひとつ居場所が定まらない女やの同居や過去や関係のあれこれ。腹が立つほどモテるんだ、その兄が。

酷い状況なのに、固く気持ちを押し殺して家を出て行かない妹にも負い目はあるし、かつては兄妹たちの間にあった微妙なバランスが崩れてしまった哀しさ。

悪い所ばかり描かれる兄なのだけど、拘りを見せる野球や息子のことが伏水流のように見え隠れしているように思います。反面、妹の負い目が、この奇妙な状況を維持しているのだけれど、言葉で語られる以上には見えないのが、少し厳しい。この二人以外はごく常識的に動いているわけで、二人の奇異さに説得力が欲しいのです。

芝居自体はごく丁寧に作られ、役者も全て不安なく見られる安心感が魅力。 木村靖司は、特徴ある声が尊大な感じに説得力。

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2006.10.27

【芝居】「木曜の男」自己批判ショー

2006.10.27 19:00

アタシは初見です。生バンドを入れてコントミュージカル風味の。90分、30日まで王子小劇場。

一見平和な町を訪れた男、そこにいた人々は地下組織のレジスタンスだった。リーダーの催眠術にかかっていたメンバーたちだったがそこから覚めて…

開演前には前説。テーマ曲の簡単な振付を覚えたり、ミュージカル固有の曲終わりごとの拍手の練習。小劇場ではやらない習慣ですが、意味があろうとなかろうと、やらなくちゃいけません。世界に入らなきゃ。(^_^;)

バンドを入れ、耳の横にテープ止めのマイクをつけ、ミュージカル風味の装備。確かに歌詞はヘナヘナですし、歌が殊更巧いわけでもありません。が、数曲のオリジナルは、微妙なバランスで悪くはないのです。「悪の牧場」は☆新感線かと思いましたし(嘘)、「もうだめぽ」はタイトル通りの2ちゃんねる用語を歌詞に巧くはめています。アンコール曲なんかセンスいいと思うんだけどなあ。

が、いくらミュージカルとはいえ、物語を運ぶ気がないのは少し厳しいのてす。終幕で階段落ちのオチが一瞬でバレても、こんな展開をさせるのは少し好きですが。

もっとも問題なのはギャグやネタがことごとく唐突で、繰り返し以外には何の文脈もないことと、その一発ネタそれぞれが、そう大して面白くないことではないかと思うのです。結婚式のアレとか、光るものもあるのですが。

時間をかけて作っているのはわかります。真面目なのだろうとは思うのです。が、前作(KOGAMAP-未見)に見えるように、都内でない場所で作っていることに甘えてはいけないと思うのです。

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2006.10.26

「役者魂」#2

2006.10.24 21:00 (フジテレビ系)

頑固な舞台俳優と、テレビタレント担当をおろされてその担当についた女性マネージャを軸にしたドラマ、先週から始まっています。彩の国さいたま芸術劇場ですかね、ロケしてるのは。それにしても舞台ってものに対して愛のないドラマです。

日本有数のシェイクスピア俳優・本能寺海造。担当しているのは舞台俳優のマネージをするのは初めての経験の女性マネージャ。主演する舞台が開く前日だが、あれこれ文句をつけ、ゲネを始められない。そんな中、娘だと名乗る子供とその弟が突然現れる。
初日、開演の数時間前になっても相変わらずゲネは始まらない。母親と連絡がつき、どうも本当の娘らしいが引き取りは拒否される。マネージャに、子供が本当の娘だと指摘された俳優は、諦めたようにノーメイクで舞台に向かう。初日が開いて突然始めた、ぼそぼそと喋る演技はスタッフや共演者を困惑に陥れるが、想像を裏切って観客の絶賛を受ける。

人生は役者のようなもの、というのがコンセプトなのでしょう。何があっても前に進まなければ行けない、思い悩むよりケセラセラ。松たか子演じるマネージャは究極のポジティブシンキングなのだけど、テンションはあくまで低く進むのです。彼女が町で見かけた人々の人生の背景を勝手に夢想します。俳優でなくてもそれぞれの人生という舞台を演じている役者、なのだというメッセージは、まあ確かにそうだけど、少々安い。

2回目を見る限り、そう大笑いという方向でも、泣かせる方向でもなく、まだニュートラル。演じる側がどうやって芝居を作っているかという真実は知るよしもないのだけど、これは舞台を作る、ということに対しては敬意がないドラマ。現実に舞台でも活躍できる役者をそろえてこれを作るってのは、ちょっとひどくはないかと思ったり。開演3時間前に一言目の台詞をあれこれ試し、演出プランまで変えてみようとしたり、演出でもない部外者が勝手な演出プランを云ったり。でも定刻には幕が開いて、絶賛...なんてことないでしょ、いくらなんでも。

観客とかスタッフとか、人々の視線が感じられないのですね。主演の役者が凄ければ成立してしまい、マスコミが絶賛すればそれは絶賛。視点が全てマスコミ視線。道化役として、古くさいジジイが必要だということなのでしょう。それがたまたま舞台俳優。寺内貫太郎だっていいのだ、きっとこれは。

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2006.10.24

のだめとか。

秋の番組改編、ドラマが始まりました。あんまりドラマ見ないはずだったあたしですが、「我が輩は主婦である」とか「下北サンデーズ」とか「結婚できない男」がなかなか面白くて、スゴ録が「おまかせ」で録ってくれるドラマをぽつぽつ見ています。このシーズン、「のだめカンタービレ」の凄さが印象に残ります。月9という軽いドラマの枠ですが、コミカルな漫画原作の世界を実に丁寧に実写にしています。現実の女優が口をとがらせて、背中を丸めてピアノを弾くシーンで、あれだけ漫画の世界が出来てしまうってのが凄いなぁと。あとはエンゲキへの誤解を更に増やしそうな「役者魂」は監視しなければなりませぬ。

週末に何をみるか..

  • 自己批判ショー@王子小劇場(初見)。 佐藤佐吉演劇祭の四本目。コントを根っこに、最近はミュージカル風になってるのだとか。..それは一体..◆あわよくば金曜夜
  • ONEOR8@TOPS( 1, 2, 3, 4) 役者の集団、見せる芝居を淡々と続けるワンオアエイト、「サラリーマンNEO」(NHK)のレギュラー出演を経てのの新作。魅力的な客演陣も迎えて。
  • 五反田団@アゴラ劇場( 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8)。 ずいぶんと意味深な「さようなら、僕の小さな名声」というタイトルで。私演劇、なのだとか。
  • 野鳩@ウエストエンドスタジオ(未見)。さまざまに評判聞いてるから見なくちゃいけないのに、未見のまま。未熟..
  • 東京Ne+wS@OFF OFFシアター( 1, 2) 二本立て公演..ああ、コマを更に圧縮する..
  • 東京デスロック@春風舎(未見)。あらら、役者はあちこちで拝見してるのに。死ぬはなしばかりやってたのにいい加減再生しますと宣言して。
  • ぶたばん@新横浜BELLS。劇団鹿殺しが主催し、宇宙レコード、毛皮族に加えて仏団観音びらき、夜更かしの会、ミスジャパニーズ(ラ・サプリメント・ビバ)の6団体による、多分演劇的イベント。

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2006.10.22

【芝居】「ジョン・レノンを信じるなという奴を信じるな」東京バラライカショー

2006.10.22 18:00

元「旧転位・21」の亀岩ヒロシが主宰する劇団、東京バラライカショーの新作。ジョン・レノンと9.11をからめた一本。約100分、明石スタジオでの公演は終了。

ジョン・レノンと名乗る男とセイウチのウォルラス。軽井沢の公園で語るうち、ベンチを運んで来る男、マッチを売りに来て物語を読む女などがさまざまに男に話しかける。かつての曲を勝手に誤読しておかしなことになっていたりする。
それから何年かののち。NYのセントラルパーク。秋のある日、ヘルター・スケルターなるものを探してやってくる若い男と黒帽子の男、その妻。若い男はダコタハウスが目障りだといい、ある策略があるという..

セントラルパークを結節点としてジョン・レノンと911を巡る物語、というよりは断片を様々に詰め込んでいます。 前半はほぼレノンの話だけで続け、絶命らしきシーンを挟んで911の日の公園での殺害者と911の話に展開します。

曲名や人物名、関係しそうなそれらしき単語を数多く散りばめていますが、その言葉自体は現実の何かとリンクしているよ、というマーキングに過ぎません。観客はそこから、自分で物語を自分なりに読み取るというか紡いでいくことになります。

このやり方は客の深い想い入れがあれば、どこまでも進化させられる利点があります。反面、 常識と思われる言葉、たとえば「ダゴタハウス」とか「ヘルター・スケルター」という言葉に想いがなかったり、そもそも知らなければ観客は足場を失ってしまうのです。観客の年齢やバックグランドに大きく依存してしまうわけで、あたしも、ぴんと来ない単語が結構あります。動物園物語、かもめ、ガラスの動物園などさまざまに引用される戯曲も同じ危険があります。アタシはもっと作家が紡ぐ物語を見たいのです。

アーティストが発表した曲を全く間違いの解釈をされてしまううっとおしさを描く前半の下りは結構面白かったりします。一般的な解釈なのかもしれませんが、あたしもあまり詳しくは知らないので新鮮なのです。

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【芝居】「ナツヤスミ語辞典」猫道一家

2006.10.22 14:00

旗揚げ6年目にして初の劇場公演とか。キャラメルボックスの古典、「ナツナスミ語辞典」( (amazon 1, 2) をタイトルにしつつも、終わらない夏休みを巡る全く別のトリビュートに仕上げ、なかなか見せる一本に。120分強。22日夜(18時)まで、東京バビロン。

終業式の日、教師から理不尽なプール清掃と図書整理を命じられた生徒たち。男子生徒の一人が女子生徒から毎年家族で行っている楽しい「地獄旅行」に一緒に行かないかと誘われる。突如現れた大穴に入っていく二人は…
学校の授業と制度にどうしても馴染めず登校拒否している女の子、ウサギ姿の男が友達になってくれるといい、彼女の悩みを聞いてくれるといい…

ずっと夏なのに夏休みがない、全てが永続する別の世界を「地獄」と描き、夏休みはあるこの世界を「天国」と呼ぶ枠組み。 しかし天国には夏休みも含めすべての事には終わりがあると描き、明日が今日より良くなるか悪くなるかはわからないのです。それは地獄よりも更に悪い場所なのだと住人はいい、無限に続くことの絶望を見せるのです。

終わらないで済むことを自分の手で終わらせてはいけない、が全てには終わりがあるという原作の、ホンの一滴のエッセンスは同じ。が、本作が描くのは続いてしまう絶望であり、表裏の関係で同じことを描いてる意味で、トリビュートなのだとアタシは思います。

こんな陰鬱になりかねない話を、単に重苦しいものにはせず、笑いを交えた軽やかさを持った話にしています。女子高生を演じたハマカワフミエの見てくれのキュートさはともかく、鋭く冷ややかな表情に魅力。メガネ女子的な役を演じた鈴木麻美は激しいテンション差が、今更嘘臭い「革命」なる言葉に説得力を持たせます。つか芝居が入ったり、アングラっぽかったりもして、どんなバックグランドかはわかりませんが、男優たちにもそれぞれ凄みのある芝居があったりして芝居を見続けさせます。

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【芝居】「ヒマホテル(南)」MCR

2006.10.21 19:00

わかりやすい笑い、テンポよくコントっぽいシーンを重ねるMCRの新作。島の南北に別れ、島で二軒だけのペンションを舞台にした話の「南」編。90分。22日までザ・ポケット。

ヒマワリ島、南側。夏の終わり、ペンション。最終日になっても殆ど仕事してないバイトたち、呆れるオーナー。予約の客は一組、付き合って一年のベタベタとしたカップル。予約なしで来た男二人、北側に行くはずが間違って来てしまったらしい。向こう側には歩いて8時間、泊まるしかない。

序幕は限られた二人だけがマトモで他は殆どおかしな人。おかしなひとばかりでは観客の目線からの距離感が掴みづらく、おかしな人物たちが巻き起こす笑いは多いのにを爆発させられないのが勿体無い気もします。 その人物達、逆に後半はマトモな人ばかりな展開に。物語がはきちんと廻っていきますが、笑いの力は少し削がれる気がしてしまうのは贅沢な悩み。

実は愛に関する話だったりしつつも、笑いも多く、見やすい舞台なのです。気楽に楽しめるこういう舞台はもっとたくさんあってもいいなぁと思うのです。

所属劇団(あひるなんちゃら)でも半ギレになりながら実は最もマトモな、しかし巻き込まれ型の役回りの多い黒岩三佳がはまり役。

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2006.10.21

【芝居】「つづく」iOJO!(オッホ)

2006.10.21 14:30

体温低い感じの笑いを続ける劇団のほぼ1年ぶり新作。100分。22日までTHEATER/TOPS。

結婚を控えたカップル、周囲がお似合いだったと思っていた男ではなく別のいい人系と。
退院した男の職場は散り散りに。一人残った若者は、上司なんだから人生のレールを引けといい。
足湯スパ。人望厚く社員にならないかと誘われてる男は他のバイトにも人気があって…
女二人、片方の不倫を相談していて…

人生の選択をさまざまに見せる幾つかのシチュエーション。 別々に進む細かいシーンがやがて細く繋がったり、交錯したり。オッホのスタイルは、それこそ十年ぐらい前から変わらない感じがします。役者は殆ど入れ替わってるのだけれど役者のキャラクタに依存しないつくりゆえか、殆ど変わらない印象なのです。

体温低い感じの、笑いになる直前の感覚。淡々とした語り口は笑いを求めるでも感動を狙うわけではなく、切り取って、並べて見せることに作家の興味があると感じられます。

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【芝居】「My Legendary Girlfriend」smartball

2006.10.20 19:30

刺激の強さはポツドール譲り。観客、特に女性には好みが別れると思います。が、物語はピュアだと、アタシは思うのですが。120分。24日まで王子小劇場。(佐藤佐吉演劇祭、3本目)

荒れ果てたオフィス、女一人、バイトが出勤する。
別の部屋、項垂れる男、エプロン姿の女。
ベッドのある部屋、寝ている女、入ってくる男。

会社の社長や愛人宅、右腕の男のそれぞれの場所。新サイト立ち上げ間近なのだけど...

静かな会話だと思っていると、男と女の会話や愛やセックスや凌辱や。さまざまに刺激的なシーンが続きます。ポツドールはそこの場に絶望を描いてた気がしますが、こちらは、その現場を芝居として(ドキュメントではなく)、しかもかなりファンタジー(男の側の)として、少しリリカルにさえ描くのです。

女性の描き方には否定的な感想が多いとは思います。が、実は場を制圧しているのは女性の側だとアタシは思うのです。三つに分けた舞台それぞれの場に女優を固定し、その場に居る女をプロットした上で第四(登場は最初)の女を(動きまわる)自由電子のように配します。彼女はこの世界の外、混じりあわない存在なのです。上手側でもっとも陵辱されている彼女ですら、男に負ける存在として描かれてはいないと、思うのです。男は動き回ります。女を港に、男を船に例えるのはあまりにもベタだと思いますが、そういう構造になっています。

静かで間の多い芝居故に長すぎる感じを観客に持たせてしまうのは勿体無い。終幕と思わせてまだ続くシーンがいくつもあるのは、意図したものか、無自覚なのかはわかりませんが、これも長く感じさせる原因な気がします。90分ぐらいに絞り込むと、もっと鮮やかに見えてくる気がします。

ベッドには女がいるのに男が大声を上げて泣くシーンがあまりに切ない。
あるいは野球の話を世代の差として描く上に、素朴な恋のあり方に繋げるのは大したものだと思うのです。。 こういう流れで泣かされるとも想像していなかったのです。

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2006.10.20

【コンサート】米米CLUB 再会感激祭「アトノマツリ」編@横浜アリーナ

2006.10.19 19:00

アタシは強い思い入れがあるわけではないのですが、石井竜也名義のコンサートに何度か誘っていただいたおかげで、このコンサートをどう楽しんだらいいか、楽しいと感じられたことは、何より嬉しいのです。約3時間。追加公演がこの週末に横浜アリーナ。

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2006.10.17

新米。

新米が出回り始めました。ローカーボダイエットを気にしながらも、根本的にゴハン大好きだからなぁ。なかなか減らせません。パンも麺も大好きです。糖分なくても、炭水化物寄こせってなもんです。

そんなにファンだったわけではないのだけど、米米CLUBの復活コンサートツアー、たまたま手に入った横浜アリーナの最終日(アトノマツリ編)、横浜アリーナが木曜日。「新米CD+新舞DVD」のセットを購入したのはこの前書いたとおり。

DVD見ても結局覚えられず。つか、ついていけず(T T)。えらいなぁ、これをマスターする人。でも、楽しそうな予感はしちゃいます。CDの曲の方はプレイヤーに読み込んでパワープレイしまくり状態で自分をアゲてくわけですが。

芝居の方は意外に少ない感じもしますが、それは気のせいですかね。

  • smartball@王子小劇場。端的にいえば、ポツドール風のというか、エロ指向の作家なのだけど、劇団自体は初見。タカハ劇団での一本がエロ過剰ではありながら会話の駆け引きの凄さが印象に残ります。佐藤佐吉演劇祭の三本目。◆あわよくば金曜夜に..
  • iOJO!(オッホ)@TOPS。役者はずいぶん入れ替わっても時々見たくなる微妙なおかしさ。
  • 田上パル@春風舎。未見なれど、なるほど二回目公演。「青春群像熊本弁芝居」..って。劇団紹介の「体育会系ファンタジー」って。青年団・山内健二さんの意味深なチラシコメントも気になる..。旗揚げ作品を二回目にして再演。
  • 明日図鑑@三鷹市芸術劇場星のホール。( 1, 2, 3)。 三劇団のフェスティバルの最後。悪意が渦巻く芝居が巧者な彼らのを見たい。
  • MCR@ポケット。( 1) 検索して見りゃ、劇団だけじゃなくて、クロカミショウネンやbird's-eye viewや、あひるなんちゃらや、G-Upやあちこちの客演が強力な役者を抱える劇団。笑い指向だけど、南北2バージョンで。
  • 王立劇場@ラフォーレミュージアム原宿。後藤ひろひと率いるPiper、しかも役者も凄い人揃いの。をを。意外に土曜日残ってる(eplus)。

ポタライブファイナル@吉祥寺。猫道一家@シアターバビロン、未見だけど劇団カラーとは全く違うらしいあの芝居を。白井劇団@アートスペースプロット。まめチャンネル@東演パラータ

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2006.10.15

【芝居】「マジヨ」TEAM 発砲・B・ZIN

200610151800

TEAM 発砲・B・ZINの新作。三十路魔女っ娘の揺れ動きを描く120分。18日までスペースゼロ、そのあと大阪。

魔法で人助けをすると手に入る「ケンジャノイシ」をを探すために人間界に降りて来て二十年。仲間もみんなリタイアし、三十三になってもコスプレに間違えられながらも魔女っ娘生活をしている女。幼なじみの構成作家の口車に乗って「あの人は今」な番組でひどい扱いを受ける。
同じ番組に出ていた人気絶頂の魔女キャラアイドルはなぜか彼女を敵視して…

結婚か仕事か揺れ動いてしまう三十路女の話をベースにしながらも、際限ない欲や妬みなどのマイナス感情にとらわれる弱さや、生きていく選択は自分のものだと説く発砲節。ヒーロー(ヒロイン)こそ登場しないけれども、元気になれるタイプの見やすい芝居なのです。遊び心もふんだんで、120分をがっちり楽しませてくれるのです。

誰でも楽しめる手堅い芝居、このクラスでは結構貴重で、しかも舞台ゆえに無茶苦茶なファンタジーで世界を成立させられているのも魅力。衣装替えのチャチささえ逆手にとって楽しませる力があります。

もっと突き詰めてタイトにしていけば。スピード感がもっと出る感じがしないでもありませんが、水準はクリアした上での話。発砲でひと頃見られた新作での練り込み不足はここ数作見られなくなっており、安心できます。

小林愛をフィーチャーする芝居は久しぶりな気もしますが、この手のモテ損ないキャラをやらせるとなかなか良くて、人気のあるジャスキスシリーズに近い使われかたの印象があります。で、そんなキャラの彼女が好きなのです。

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【芝居】「津田沼」THE SHAMPOO HAT

2006.10.15 15:00

10周年、20作目になるTHE SHAMPOO HAT、10年間という時間を描く新作。100分。22日までザ・スズナリ。

古いアパートの一室。親とは隣世帯に兄弟が暮らしているが、親の目が届かないために高校生の兄の友達たちが溜まり場にしている。同級生に告白しようという計画はセンパイの出現で崩れ…
10年後の同じ部屋。結婚して所帯を持った男はかん高い小さな音に悩まされて…

シアターガイド誌にあった犯罪劇にはならなかったようです、悪夢のような一日とそれから10年経った当たり前の一日を対比して見せるのです。それは僅かにつながってはいて、ホントに僅かな棘というか歪みを、静かというより些細に描くのです。10年間、声高ではないけれど、気にかかっていた「気持ち」と、小さく耳障りな「音の原因」をうまく投影してみせているのは巧いなあとも思うのです。

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【芝居】「遭難」本谷有希子

2006.10.14 19:00

前売りが即日完売。三島由紀夫賞最終候補(第18回, amazon) 岸田國士戯曲賞ノミネート、芥川賞ノミネート( amazon) だったりオールナイトニッポンだったりで人気急上昇。しかし、笑いの中に深い闇。当日券(見切れ)も20枚ぐらい出ているようです。120分、19日まで青山円形劇場。

古い校舎の一室。2年の担任たち四人だけがここに机がある職員室。毎日通ってくる生徒の母親、飛び降りて意識不明の重体になった原因は教師に渡した手紙の訴えに何も手を下さなかったからだ、という。が、それは度を超していて。担任はひたすら謝り、上手にあしらう女、ただ一人の男は男というだけで学年主任、観察し続ける女。が、それぞれに抱える問題もあって...

自分がどう思われているかについて妄想を重ねる作家の得意技が炸裂。笑いも多く、おかしな状態になっている狭い世界に観客をきちんと取り込んでしまう力。自分のことを悪いと自覚しないままに凄いことをやらかしてしまう、という状態のひと。アタシにとっても本当のところはわからないものの、友人によれば女の嫌な面を描いているのだといいます。人との関係について脅迫、泣き落としを使ってでも、からめとろうとしたり、それでいて醒めている冷徹さもあって。社会性の生き物だ、と云われる感じが実に細かく描かれていると思うのです。

松永玲子演じるほとんど悪人の女教師。どんな手でも使うし、何でもする。そこには理由があり、自分のせいではないと云うのだけど、誰かに言われたほんの一言を自分の全てを贖罪するように依存するのです。「マイナスの拠り所」とでも云えそうなそれは痛々しい姿なのですが、それを執拗に描く作家の闇は深いと思うのです。そしてそれは作家の得意技なのです。

松永玲子に限らず役者全てがちゃんと芝居している安心感。きりきりと細やかに作りながらも客席をちゃんと沸かせる力もあるのです。芝居が安定していて揺るぎない感じすらします。

舞台は四角形を斜めに置いたような。床の端を見ると崩れ落ちるような、壁には大きなひびが入っていたりと、ほころびを感じさせるのは印象に残ります。

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2006.10.14

【芝居】「宗教演劇」仏団観音びらき

2006.10.14 15:00

大阪の劇団、観音びらきの旗揚げ作、東京初演。100分ほど。15日までタイニイアリス。

中華料理屋の住み込みバイトの女、ある日年配の女に女優にならないかと誘われる。劇団の代表だと名乗るその女は、かつて自分が演じ、不慮の事故で三十年間封印していた作品の上演を願い、劇団を立ち上げていた…

よく知られた演劇漫画の枠組みをそのままぱくりながらも宗教めいた悪徳な演劇事情を描くパロディの仕上がり。オチも枠組みもそう唸るほどひねってあるわけではないのですが、腹の座ったパワフルさで押しきるのは、これはこれで濃ゆい妙な面白さがあります。

タイニイアリスはかなり小さな劇場なのだけど、役者が妙にカラダが動いたり、微妙にミュージカル好きそうな片鱗が伺えたりしながらも、徹底して観客を楽しませようとしていると思うのです。残念ながら全てが成功しているわけではないのだけれど、なんか気には止まります。

池袋小劇場で見た時の喫茶店を舞台にした話は殆ど記憶にありませんが、女囚を題材にしたタイニイアリスでの公演では枠組みや話が少々チャチでも、パワフルに押しきる面白さがありました。今作は後者の系列に近く、持ち味なのかなあと思うのです。

若くて綺麗な美人揃いというわけにはいきませんが、自分たちを笑い飛ばしながらも痛々しくなる直前でふみとどまる絶妙の、しかし危ういバランスをとっていると思うのです。

モトネタのパクリに関していえば、チラシも当日パンフも、漫画家へのラブコールをして開き直っていて、演出の無茶も合わせて、腹が座っているなあ、と思わせるのです。

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巧いこと考える。

いえね、申し込んだら当たってしまったのです。米米クラブ@横浜アリーナ(アトノマツリ)。

石井竜也名義のものはいくつか見たことあるのですが、米米に関してはいくつかのヒット曲を知っているだけでコンサートがどんなことになっているのかは知りません。まあ、踊るんだろうなとは思いますが(^^)。そういえばあと半月もないと思ってamazonで購入。今回の復活に合わせての連続リリース、DVD付きで3つ。CDはiTunesに入れて明日から聞きましょう。DVDは外じゃみらんないから、まとめてみてしまいます。踊りおぼれられないっす。

でね、この3つ、ジャケットがQRコードになってるのです。中をあけてもアートワーク(ジャケット)はQRコードのみ。面白い柄ではありますが、これ単独では面白くない。amazonの写真もQRコード(後半に入れておきます)。これを携帯電話で読み込むとジャケット写真ぽいのがそれぞれに2種類ずつ携帯にダウンロードできるっていうしくみ。

このグラフィック、データフォルダにはダウンロードできるのですが、メールに添付できないなど、著作権管理のしくみ(DRM)がかかっています。だから、このグラフィックをiTunesのアルバムアートワークに貼り付けようと思っても簡単にはできません。(つか、あたしには出来ません)。携帯の中に閉じこめておけば、著作権保護をがちがちにかけられると考えたわけです。巧妙だなぁ。まあ、遊び心の範疇って気もしますが。

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【芝居】「アベベのベ」チャリT企画

200610131930

社会情勢に挑発的なタイトル、笑いをまぜつつ静かに違和感を描いてる気がします。80分。17日まで王子小劇場(佐藤佐吉演劇祭二本目)。

コンビニのバックヤード、ちょっとしたズルや、数十円の時給差の敏感、やるべきこと、しなくていいことあれこれのバイトたち。改憲の国民投票を控えた前日、丸かバツかで静かに揺れていて…

タイトルからして新政権に挑発的。今から5年後、生活は変わってないようにみえますが首相の目指す改憲への歩みは静かに固められていて、国民投票法なんてのが施行されていて。人々の生活は上向いてなくて、拉致の問題もいっこうに解決していなくて。 いよいよ改憲の国民投票の前夜、どうしたもんだろうと思う、○×をどちらにしようか迷う気持ちを明示的に芝居の背景に取り込みます。若者のビラ蒔きも賛成(反対も居るらしいが)だし、土井たか子の演説にミーハーな若者ですら微妙に改憲が正しいと思う空気。

国のありかたの問題を「美しい国」 (amazon---気持ち悪いから薦めたくはないけど。) なんて単なる美意識に帰着するような表現で論じ、それにあたし達をまきこむ危うさ。5年後がどうなってるかというのはよくわかりません。が、ありそうな世界。明示的には語られないものの、それをかなりバイアス(偏り)のかかったイデオロギーで、静かに描いている気がします。観ている側がどう考えているかで、この芝居の好みは分かれるとは思います。あたしはどちらかと云うと「おかしい」と思う側に今は立ってるのでキライじゃないのですが。

役者もなかなか見せますし、云ってることの中身の好みはあるにせよ、ちゃんと見せられるモノになってるとは思います。それでも惜しいと思うのは、いろんな要素が微妙にちぐはぐな感じをうけるからかもしれません。コンビニで起きてる矮小に見える問題と、国の行く末の問題が微妙にリンクしているようでいて、うまく相似形をなしていないのが勿体ないのです。店長候補とか肉まんレースなんて小技も見せてるのに、芝居の構造にうまくはまっていないというか。

あおり文句やチラシに比べると静かな印象はあります。とくに終幕近くはほんとに静かで、秋の夜長っぽく、少し考えさせるような幕切れは、あたしは好きです。

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2006.10.11

記録の集積の凄さ。

あちこちで評判になってたのですが、この前の連休に思い立ってアクセスしてみました。早稲田演劇博物館のデータベース。劇団名、公演名、作家などで検索すると、かなり小さな劇団の公演でも引っかかるのです。役者の名前についてはほとんどデータが無いのが残念ですが、芝居好きなら、これだけで秋の夜長を幾晩でも過ごせる気がします。

涼しくなって、帰り道の草むらの虫の声が楽しくなってきました。週末の候補。

  • 本谷有希子@青山円形( 1, 2, 3, 4) 文学賞を取ったりオールナイトニッポンのパーソナリティやったり、人気が不動のモノになった「もっちん」の新作。◆土曜夜チケット確保
  • チャリT企画@王子小劇場。( 1) 世の中斜めに見て茶化す感じが楽しみな劇団。首相も替わったから、「あべべのべ」と題して。 ◆金曜夜か土曜昼か。(オフィシャルレビュアー)
  • 発砲B-zin@本多劇場( 1, 2, 3, 4) 大の大人が笑って泣ける、というコピーが印象に残る、クオリティの高い劇団の新作。
  • BLUE HIPS@アドリブ小劇場。(初見)、散歩道楽にいる実名の女優に書かれた芝居をプラチナペーパーズの堤演出で。
  • ひょっとこ乱舞@アゴラ劇場。( 1, 2, 3) パワフルな舞台、楽しませる役者を。
  • 仏団観音びらき@タイニイアリス。( 1) 某演劇漫画をもとにしたらしい、多分笑い一杯の一本。
  • Re-metropolis project@ストアハウス。 二人芝居300本で町を描くシリーズ( 1, 2, 3, 4, 5) 100本を超えたのを機会に過去作品を再演するプロジェクト。

明らかにコマ不足。 ひげ太夫@ザムザを久し振りにみるのもいい。SHAMPOOHAT@スズナリ。!OJOi(オッホ)@TOPS、ロスリスバーガー@神楽坂die pratze。

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2006.10.10

【芝居】「無外流・津川吾郎」ハイバイ

200610091900

プレビュー公演とは細かい調整をしつつも、殆ど話は変えていません。好みは分かれるでしょう。これが三ヶ月前に出来ていたというのは凄いのです。90分。15日まで、ギャラリールデコ5。

退職した老人が知り合った津川は、無外流の使い手で、それに心酔して。息子とはしっくりいかない。連れられて行った若者向けの店での若い娘を助けなければと思い。
ある日、家に侵入してきた男が…

息子は父親が何かに負けてしまう瞬間を目撃するものなのかもしれません。この文脈では相当に愛を描いた話なのです。

反面、アタシがプレビューで腹を立てた障害者の下りや、駄目なだけの老人など悪意も相当なものです。

愛の話と悪意のこと、どちらに作家の興味はあるのか、この分析自体、友人の受け売りですが、アタシもまだわかりません。

腹を立てたあたりは、そうでもなく感じたのは二回目だからか、注意深くそぎ落としたからか、そのあたりもわからないのですが。

悪意のある芝居とは裏腹に、制作がしっかりしているという気がします。ルデコ5のトイレの構造は女性には厳しいのだけど、それを出来る限り不快にしない工夫や、エレベータより狭そうなロビーに溢れる客をちゃんと捌くノウハウや、開場時に客がつまずきそうな床置きのライトの上に椅子をかぶせておいて当たらないようにする(で、開演直前にどけて、終演後は速やかにまた椅子を乗せる)などの細やかさはこの規模の公演の制作としては特筆に値すると思うのです。

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2006.10.09

【芝居】「書く女」二兎社

2006.10.9 14:00

樋口一葉の半生を、「女性の作家」という視点と時代の中での動きを描く一本。休憩15分を含む3時間15分。知らずにトークショーの日、当日券ギリギリに行って立ち見はさすがに腰に来ましたが、ともかく入れます、大丈夫。15日まで世田谷パブリックシアター。そのあと、全国で。

一葉を描いた芝居というと、「頭痛肩こり樋口一葉」という傑作があるのですが、永井愛らしく、女性の闘い方の視点が強く描かれます。家族のために稼がなくてはならないという序盤こそ「頭痛〜」に似てる感じを受けます。

が、来訪した評論家・緑雨との二回にわたる二人のシーンで語られる「一葉の正体」は圧巻。批評と作家の対話の緊張という凄い瞬間を目にしたように気持ちが震えるのです。

一方で戦争の色濃く、という時代の背景描写は、今、この瞬間に書かなければという熱い想いも分かるし、 アタシは永井愛の書くこの類いのイデオロギー臭さはむしろ好きですが、一葉の本性を「描きだせてしまった」がゆえに、とってつけたように感じてしまうのです。

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2006.10.08

【芝居】「ストッキング」Qluck宴

200610081900

演劇集団円、ASC,東京乾電池, ザ・スーパーカムパニイなどを経た女優三人の劇団、旗揚げ公演。約90分。10日まで東中野RAFT。

高校の同級生の女三人。20年も経って恩師の葬儀で再会し、作家志望の一人が、夜の蝶として活躍する広いマンションに転がり込む。そこに、話を聞かない夫に憤慨して、もう一人の同級生が…

三十過ぎの女三人芝居といえば、嘆き節、不満、喧嘩、酒と食べ物というのが基本のフォーマット。この分野には「ヴァニティーズ」という古典があって、これを抜け出すのは容易ではありません。どうしてもそれぞれの人の想いを吐露する形になり、物語まで辿りつかなくなりがちなのです。

今作も基本的にはそんな印象はあります。が、夫という役のために男の役者を入れたことで、印象が変わるのも事実です。妻なる女としかからみませんし、物語の上で物凄く影響がある役というわけでもありませんが、なにか空気が締まるような、そんな効果を感じてなりません。

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【芝居】「坩堝(るつぼ)」宝船

2006.10.8 15:00

新井友香が率いる劇団、宝船の新作。三鷹市芸術文化センターの次世代劇団ショーケース企画、mitaka nextの二本目。120分。9日まで三鷹市芸術文化センター星のホール。

結婚して長い夫婦、間は冷めていて夫は売れないアイドル歌手を愛人に囲っていた。ある日、妻はスーパーで万引きをして捕まるが、夫は更に家に寄り付かなくなる。万引きGメンの男の夫婦も妻のわがままがつみ重なっていて…

若くも、とりたてて美人でもない冴えない女の恨み節を書かせると、新井友香という作家は巧いのです。「幸せのハードル下げて」というような台詞は巧いなあと思うのです。そんな冴えなさをショーケースのように見せるのは、巧者揃いの役者と相まって楽しめます。

反面、全体の物語はステロタイプな、どこかワイドショー再現ドラマっぽさがあって驚きは少ない気もします。

三鷹市芸術文化センター星のホールは天井も幅も広くて、空間がスカスカになりがちなのですが、本作ではちゃんと空間を埋めている印象があります。前回が駅前劇場だったことを思うと柔軟だなあと思うのです。

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【芝居】「双魚」七里ヶ浜オールスターズ

2006.10.7 19:30

イキウメの前川知大の作で役者としても活躍する瀧川英次の演出で。SFの枠組みとはいいながら、「ひとの関係」をタイトに。オススメ。90分ですが、開演前にアトラクションな次回予告があるので早めに。9日までOFFOFFシアター。

昼も活動できるが病気も老いることから少数派になる「昼の民」と、手術を受けることで老いることがなくなり、多数になったが紫外線が致命となり出生率が著しく低い「夜の民」の二つになった日本。昼の民は自治区に囲われている。ここは昔の事件ゆえに、村八分にされている…

いわゆる差別を扱う物語はたいてい自分たちが暮らす現実の問題と無関係ではいられない気がします。今作が凄いのはSFの枠組みにして現実と違う世界を確実に描き出してるちからだと思うのです。まるで箱庭のようですが、観客にとっては物語から直接の刃を向けられることがないという意味で、芝居に没頭させてくれるのです。

現実よりははるかに救われているのは、昼の民から夜の民に変わる道が用意されていることなのです。コレを生ぬるさと言うこともできましょうが、アタシは嫌いじゃないのです。。

この世界を演出も役者もタイトに作りあげます。役者全員が舞台脇のベンチに座っているスタイルもいいのです。父親を演じる、片岡正二郎(くものすカルテット)が実にいい味、菊川朝子がこの世界の女神たる確かな力。野口雄介の髭なし姿は初めてですが、若い役が良く。大倉マヤと萩原もみじは肉親への想いをきっちりと。

門番と若者のシーンが物語の訴えをきりきりと表します。無邪気な発言で立場の違うモノどうしがどれだけ傷ついてしまうかを丁寧に描きます。

OFF OFFシアターを舞台奥と通常の客席の対面客席とし、真ん中に細長い舞台を作る珍しい構成。かつてヒンドゥ五千回がやったのと似ている気がします。

小さい劇場ではありますが、ごく自然な形で両方の観客に死角を作らず、芝居どっちから見ても面白く見せることが出来ているという気がします。が、それは結構難しいことだというのも事実なのだけど、それをちゃんと克服できているのはさすがだと思うのです。

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2006.10.07

【芝居】「クローバー・秋」ククルカン

2006.10.7 15:00

役者四人を四季に分け、客演を中心とした企画公演の秋。100分。8日まで月島・テンポラリー・コンテンポラリー。

月島の街、男ばかりの独立国、国王の息子がなぜ自分が生まれたか疑問を持って…

あらすじ書いてみると訳が分かりませんが、舞台の雰囲気は一部を除いては、男だけとはいえ、ごく普通の日常を感じさせます。 出会い系メールのサクラをやる男、ほぼニートな男たちのバイト電話や先のなさ話、何フェチかとか、合コンをめぐる話など、男同士のガールズトーク(意味不明ですね、同性ゆえのユルい話、ぐらいの意味ですが)などの短いシーンは達者な役者も多く気楽に楽しめます。絶妙な力の抜け具合を見せる杉木隆幸と小松君和などの客演がきっちり支えます。

街の姿から立ち上げているシリーズではあります。独立した島のような月島から、独立国を想起しているようなのは理解出来ますが、男だけの話に包み込んだ必然はよく分かりません。女優ばかりだった夏公演との対極の姿にしようとしているのではないのかなあ、と想像したりはしますが。

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【芝居】「パチンコ&ダンス」散歩道楽

2006.10.7 1900

再演企画も終盤の散歩道楽。女性作家の話が好物なアタシの好みにハマります。120分弱、9日(祝)までサンモールスタジオ。

街の小さなダンス教室、来週に発表会を控えた。メインではなく控室というか更衣室なBスタジオ。 起きたら違う人になってたと訴える男。
スタジオに集まりつつある人々。旅から帰ってきたら明るく(下品に)変わった女。更にたくさんの人が来て。

変わりたいけど変われない自分。みっともないけれどそうするしかない自分の姿は自覚していて。それぞれの事情もみんな折り込みつつ、いろんな人の視点を並べるように舞台で見せていくのです。

SF風味のワンアイディアの芝居だと思っていると、単にそれだけでは終わりません。かと思っていると、するすると女性作家な感じになります。
作家は男性、今回の演出も男性なのですが、とても「女性視点」になってると思うのです。(いや、知らないけど、本当のところは)。序盤こそ、オヤジなアタシが喜ぶ麗しいシーンもありますが、中盤からあとは、女性の方が好きだろうなあ、と思います、そしてそれは、(女性作演の芝居をわざわざ選んで観てしまう)あたしが好きな芝居なのです。

かと思うと、勝手に相手のことを追いかけ、相手に負担をかけてしまう(最初から相手にされていない)悲しい男の話が身にしみたりもします。(T_T)

仕事やめちゃおうかなあ、というのは大抵の会社員が数回は考える甘露なのですが、これも変わりたい人話。あれこれ、こんなもがき、を描いていくのです。 駄目なアタシ、を自覚するのは男女問わず。あらすじにしたら、使い古されたような背景だったり、映像なら1分の話にまとめられる気もします。が、2時間弱の芝居を細かく作り込んでいくこの膨大な手間をかける舞台は、あたしゃ好きなのです。

終盤近く、優しく包み込む原扶貴子に泣かされ。ダンナに惚れ込む中村真季子に惚れ、竹原千恵の大人な女性に感心し、川原万季の深さに感嘆し。秋からの散歩道楽は、深みが感じられてきた気がするのです。さあ、あと1本。

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2006.10.05

【芝居】「廻罠(わたみ)」乞局

2006.10.04 19:30

喪服割引など気持ち悪い世界を描くのを得意とする乞局(こつぼね)の新作。王子小劇場が仕掛ける 演劇祭最初の一本でもあります。110分弱。9日(祝)まで王子小劇場。

都内の地下、立ち入り禁止の深度のある下水道。望んでではなく、浮浪者になるざるを得なかった人々。見回る公務員が一般の市民を「棄て」、地上に出られない彼らは、出口を探し、さ迷い歩く日々。
ある日、若い女が同じように棄てられて…

蛍光灯の僅かな明かりがほとんどの舞台。雰囲気はありますが、舞台としては少々暗いのです。特にキャットウォーク(劇場のではなく、舞台に設えて)の高い場所での日常の低い体温の芝居から始まることもあり、物語がどちらの方向に歩みだすのか、観客と作家の探りあいの場である序盤は、わかりやすくはありません。

「この世界」のこと、がわかり始める中盤でも低い体温の会話が続きますが、緊急事態が起こっている場面はテンションが興味をひきます。もっとも、何処で閉まっているのかが、音響も照明もわかりにくく、役者の力だけに頼るのが勿体無い気もします。

最初からして日常とは明らかに違う場面を設定した時点で、アタシの見慣れた乞局とは描く世界が変わっている気がします。今作の世界ならば誰もがオカシクなるのが当たり前ですから、日常に見える世界から一足飛びに全く別の世界に突き落とされるような、乞局の印象とは少々異なります。この落差のなさは食い足りない感じをうけるかもしれません。

一方で、一生懸命だったり、キリキリと消耗する人々だったり、ストレスのはけ口など、気持ち悪いというより、嫌な世界を粘着質に執拗に書くこの作家の持ち味は、今作においても生きていると思うのです。単に気持ち悪さということだけではない、作家の次のステップの始まり、なのかもしれません。

わかりにくいところもままあります。たとえば終盤近く、若い女二人が衰弱しきって登場するシーン。若い女がこういう体裁で出てくれば、妊娠と考えるのが普通で、三ヶ月ほどの時間が経過してしまったようにも見えます。女性だけこうなってる、というのもそう感じさせます。単に栄養失調だったという解釈もありますし。妊娠か否かはともかく、時間の流れの解釈が割れてしまうということで、 観客が混乱するような気もします。もっとも、この混乱も想定範囲とした企みという気がしないでもないのは、この芝居見ると、ついつい人間を信じられなくなってしまうから、ということかもしれませんが。

初日は超満員。静かな芝居だからこそ、冷房が効いててほしいなあ、と思うアタシです(これは人によって変わりますね)また、かなり激しいシーン、しかも足場の悪いシーンも多く、楽日まで怪我のないようにと願ってやみません。

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2006.10.03

完了しましたココログの14時間メンテナンス

今回のメンテナンスは無事に完了したようです。

10月3日午前1時〜午後3時までの14時間、メンテナンスが行われます。コメント、トラックバックの受付が出来ません。時間延長など可能性もありますので、コメントなど頂く前には「ココログお知らせ」をごらんいただければと思います。

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おわり、はじまり

目まぐるしい先週末。見送る場だったりはするのだけど、もう、ほんとうに久し振りの親戚に会うゆるやかな時間。こういう場がついつい面倒だと思ってたのだけれど、ああ大切だなぁと思うようになったのは歳とったからですかそうですか。

かと思えば、いろんな人のお祝いも耳にしたり目にしたり。ここでもほんとに久し振りの人に会ったりするのです。時間は確実に流れていて、流されてばかりじゃいけないのだなぁと思ったりもして。

さて、今週からはまた観劇生活を。連休もあったりしますしね。

  • 乞局@王子小劇場。 (1, 2, 3, 4)。 いよいよ始まる「佐藤佐吉演劇祭」のトップ。喪服割引をはじめとするいつもの気持ち悪い世界を楽しみに。
  • 七里ヶ浜オールスターズ@OFF OFFシアター。 (1)。 気合いの入ったキャスト、日替わりゲストも多彩で。音楽に凝ってそうなのも楽しみ。そういえば前回見たときは西田シャトナーがゲストコーナーで暴れたら結構大きな地震が来たなぁと思ったりもして。◆土曜夜予定
  • 散歩道楽@サンモールスタジオ。 ( 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9) 再演企画もあと2本。9月公演からの間が少なすぎる気もしますが、出演者を切り替えて乗り切るようです。 ◆金曜夜予定
  • ハイバイ@ルデコ5。( 1, 2) 数ヶ月前にプレビューを行うという試みで、どのように改訂が入ったかも楽しみに。しかしアフタートークに作家の母親を引っ張り出すというのは..何が起こるのか。
  • 宝船@三鷹市芸術文化センター星のホール。 (1, 2) 芸達者な役者達、微妙に暗い独特な新井友香の世界が楽しみ。
  • 二兎社@パブリックシアター。 (1) 日記にまつわる樋口一葉の世界。うあ、みたい。

ほんとに山盛りの週末なのです。 ■ククルカン@月島 (1, 2, 3)。★土曜昼予定 ■IQ5000@笹塚ファクトリー。(未見)。 ■オリガトプラスティコ@本多劇場、 ■G2プロデュース@東京グローブ座、 (1, 2, 3) ■とくお組@タイニイアリス。 (1, 2) ■Qluck宴(旗揚げ)@東中野RAFT、 ■D・Nプロデュース@萬スタジオ、 ■a落花生MOON@シアターVアカサカ、 (1)。 ■Human b.(困ったことにいきなり音が出ます)@シアタートラム、 (1) ■ポタライブ@広尾編、 (1, 2) ■X-Quest@東京芸術劇場小ホール1、

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