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2006.08.06

【芝居】「ゆめとうつつとまぼろしと」高澤プロデュース

2006.8.6 14:00

シアターグリーンが三つの劇場の体制になってから一年。記念公演的な意味づけで二本立てのプロデュース公演。6日までシアターグリーンメインホール。120分。

田舎のバス停前にある野菜の無人販売所。百円玉を入れて野菜を一つ持っていこうとすると、突然現れた店員は、全部持っていってほしいと…「百円野菜」。
机が並ぶオフィス、電話を使って代行秘書や出会い系サイトのフォロー処理をする会社。なかなか出社して来ない主任は…「おいていかれようぜ」

「百円〜」は、全編を貫く素朴。子供を想う親の気持ち、そんなことがもしかしたらありそうな、おとぎ話的なもの。男の現実の世界に重なりあうことで、一歩踏み込んでやろう、と思わせる動きを無料なく。アタシ的には好みとは少し違うけど、誠実に語っていることはよくわかります。

「ハロプロエッグ」ってのがどういう位置付けされるタレントかはよくわからないのですが、確かに可愛らしく脳を溶かすオヤジが友人にいても不思議なく。

「おいて〜」は、電話通販のコールセンターの子会社、出会い系サクラが仕事のほとんどをしめている少々いかがわしい感じのオフィスの女たち、なのだけど仕事は実にさっぱり。出社してこない「主任」に対する想いやすれ違いが物語の骨格。

出会い系サクラって仕事の説明には必要以上に周りを旋回しながら中核になかなか行かないもどかしさ。半面、以内主任に対する想いが、女たち同士の関係をダイナミックにうごかさず、最初に設定した想いのまま、独白のように交互に語るだけになるのが勿体無い気がするのです。「OL役」が役の上でのキャラクタとはいえ、最初にイタい感じなのも厳しい。「田舎からの新人」は、ボケパートと、説明を聞くためだけという感じがして、バランスがこれも勿体無い。

高澤プロデュース 「ゆめとうつつとまぼろしと」(シアターグリーンリニューアル1周年記念)
2006.7.31 - 8.6 シアターグリーンメインホール
[百円野菜]
作 藤井貴里彦  演出 はせひろいち
出演 吉田テツタ Nao 塩崎こうせい(X-QUEST) 能登有沙(ハロプロエッグ) 大瀬楓(ハロプロエッグ)
[おいてかれようぜ]
作 大正まろん  演出 大西一郎
出演 中津川浩子 原育美(水木英昭プロデュース) 桑名しのぶ(GLove) 桜木さやか(聖ルドビコ学園)  

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