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2006.07.08

【芝居】「残酷な神が支配する」シベリア少女鉄道

2006.7.7 19:30

前半で語る物語世界を、ワンアイディアで破壊的にひっくり返す構成で人気のシベ少の新作。100分。15日まで吉祥寺シアター。そのあとに大阪。

誘拐の捜査で、犯人の目を逃れるため大学の構内に集まった刑事や関係者たち。誘拐された女は戻ってくるが、ネットワークに放たれたウィルスは、警察のネットワークに入り込む。理詰めで追いつめて行く捜査陣は、いくつかの辻褄をピースのように組み合わせて核心に迫るが、どうしても合わない辻褄が残り...

初日近くのシベリア少女鉄道を観るのはそれなりにリスクも伴いますが、二日目の芝居は大きな問題もなく、きちんとしていました。

前半の芝居はクライムサスペンス風味。静かに理詰めしていくところはそれなりの厚みを持っているし芝居も芝居として観られるようになってきてる最近。笑いは少なく、積み上げて辻褄を合わせていくさまはシベリア少女鉄道の真骨頂なのでしょう。

後半になっての「おち」の部分が今ひとつわからないのです。いえ、単語も映像もそれなりには知っていますし、神という単語に繋がるものなのでしょう。が、芝居の構造にもっともっと食い込んであっと驚かせるものを彼らには期待してしまうのです。

シベリア少女鉄道vol.16 「残酷な神が支配する」
2006.7.6 - 7.15 吉祥寺シアター
2006.7.20 - 7.23 大阪・精華小学校 作・演出 土屋亮一
出演 前畑陽平 篠塚茜 藤原幹雄 吉田友則 横溝茂雄 出来恵美
加藤雅人(ラブリーヨーヨー)

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コメント

「残酷な神が支配する」は萩尾望都さんのマンガですが
それとなにか関係してるのでしょうか?
こちらは重い話なので、芝居と絡めるのは難しいかな~とも想うのですが。

投稿: 睦月 | 2006.07.08 13:51

睦月さん、コメントありがとうございます。

「残酷な〜」は原作をあたしは知りませんが、多分全く関係ありません。
シベ少ではいままでも何かのタイトルから引いていても何も関係ないものばかりですし(笑)。

チラシやシアターガイドでも、作家が「原作は読んでない」と断言してますから、まあ多分そうなのでしょう。

投稿: かわひ_ | 2006.07.08 22:30

はじめまして。
土曜日のマチネを観てきました。(雷雨で電車が止まってしまい、開演に15分くらい間に合いませんでしたけど…)

さてメインのオチの部分ですが、あの映像で登場した人物が彼が作った団体で「神」と呼ばれているのと、掛けているのだと思いました。ここ数年東京ドームなどの大きなイベントのカードが、試合直前に彼の「神の一声」でひっくり返されてしまうことが度々あったので、「残酷な神」が彼だったのには大笑いさせられました。

あともうひとつのキーワードは、彼のセリフの「馬鹿になれ」かと思います。前半の普通のお芝居の中で舞台構造によるドアの作りを演劇的お約束として理解している観客に対し、「馬鹿になる」ことでメタ的な視点でみれば密室トリックが解決するというのには、上手いなぁと思わされました。

投稿: くーぱー | 2006.07.17 09:18

くーぱーさん、コメントありがとございます。

雷雨大変でしたね。わたしの方はなんとか品川駅までは到着してたので、アトリエヘリコプターまでは行けました。

神、については仰るとおりだと思います。回転盆に載せたセット、という演劇のお約束が密室トリックだった、ということですね。なるほどなるほど。

投稿: かわひ_ | 2006.07.17 12:03

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シベリア少女鉄道公式HP 作・演出さん日記より抜粋 「照明・音響・装置などが全て合わさった形でははじめて観た「その状況」に役者・スタッフ一同、腹を抱えて爆笑しました。なんというか、こうやって自分たちが大笑いするためのモノを自分たちでこしらえていってるのはとても愉快な作業です。 DMとかにはちらっと書いたんだけど今回はホント、シベリアらしい感じというか、実に心底くだらない。ため息出るほどどうでもいい。そんな一瞬があります。願わくば大勢の方に「見て見てー!馬鹿だよ馬鹿がいるよ!」と後ろ指を差さ... [続きを読む]

受信: 2006.07.09 19:33

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