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2006.07.07

【芝居】「女のみち」ポツドール

2006.7.6 19:30

セミドキュメント手法から最近は「ありのままの情景の描写」に主眼が移っているポツドール。初の外部作演と看板女優の企画による「女が描く」芝居。追加公演もあるようですが、ほぼ全席完売のようです。あたしの観た木曜日はキャンセル待ち15名入れたようですが。10日までTHEATER/TOPS。90分?

女優ばかりの企画モノのAV撮影現場。奥と2Fのスタジオ。待機場所にソファ、机、飲み物食べ物。出番を待つ女優たち。古参の女優から売り出し中の若手、あきらかにおかしな感じまで5人。マネージャーの男と誰がヤってるとか、あいつは駄目だとかなうわさ話が..

この劇団、「性の現場」を描くことが多くて、物語の上での女性の扱いがかなり手荒いという印象。今作は通常の作・演ではなく女性を迎えての企画。パブリにおいては「女が描く」ということを強調しています。AV現場らしい場面はありますが、それ以外の会話が主眼。居なくなった人の悪口を云ったり、あけすけだったり。確かに女性目線、というくくりでは、こういう芝居は多いような気もします。

女目線の芝居が好きなあたしですし、ポツドール系の芝居に期待するモノはたしかにこういう会話のあるリアルっぽさなのです。でも、これを女目線で括るのはちょっと違う気もするのです。ありそうな場面ではあるのです。男が居ない場面で女性達が何を喋っているのかは、あたしは想像するしかないのだけど、これはリアルじゃなくて、どこかありがちな場面という気がするのです。(いえ、あたしが云っても説得力はありませんが:-)

でも、当の女性の感想は好意的ですから、あたしの思いこみだけかもしれませんが。

前半の平日に設定されたトークショー(二日目もゲストが進行する、の図でした:-)を聞いて感じるのは、こんなに女性ばかりの現場なのだけど、描かれている根底はプロフェッショナルな人々という、どちらかというと「男っぽい」感じがするのです。現場を進めるためにあらゆる手を尽くすこと、現場を抜ける時には別の日常にすっぱり切り替わることなどがそう思うのです。

ポツドールvol.14.5 「女のみち」
2006.7.5 - 7.10 THEATER/TOPS
作・演出 溝口真希子
出演 安藤玉恵   岩本えり 内田慈 玄覺悠子 佐山和泉(東京死錠) 米村亮太朗

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