【芝居】「地獄にて」あひるなんちゃら
2006.7.16 19:00
脱力したコントのような、しかし緻密な台詞の芝居。かなり凄い。70分。17日昼まで、王子小劇場。
刺してしまった女、刺された女、見ていた女、部屋に入ってきた男。いろいろ話しているうち、轟音。審判を受け、気がつくとそこは地獄で。
劇場に入ると、折りたたみ椅子を渡され、好きな場所に座るように指示されます。きちきちに狭く並べられた座席よりはずっといい感じ。場所によっては見づらくなるけど、それは開演前なら修正がきくのも嬉しい。開演前のビフォアトークはだらだらとした話。芝居の中身の話は出来ないから、役者の日常などをだらだらと。普通ならこれは良くないのだけど、アタシ的にはファンの役者だったりすると嬉しい。
多分友達どうしな女3人。空気が読めなかったり無口気味だったり、厳しいことを云ったりするそれぞれのキャラクタ。唯一出現する男友達は、3人の関係を外側の視点から見たり、物語を進めたり、冷静につっんだりと実はかなりの重責。そのあとのシーンは(薄い印象というのも含めて)強烈なキャラクターたち。あっち側も悩んでたり人間臭かったりするのです。終盤で、「上にあがること」の話をいくつか。装置の効果が結構凄かったり、上に上がる手段の馬鹿馬鹿しさも面白かったり。上がったら上がったで場所について思い悩むこともあったり。
全体としては突っ込み満載、笑いもそこそこにあるコントの風味なのです。が、書き込まれた台詞は実に緻密でものすごい分量。役者には台詞以外にタイミングを細かく演出していなければ出来ないように凝縮された時間。
最初に見ると違和感があると思います。が、この空気の中に居て面白いと感じる瞬間が、あると思うのです。
あひるなんちゃら 「地獄にて」
2006.7.14 - 7.17 王子小劇場
作・演出 関村俊介
出演 伯美乃里 黒岩三佳 根津茂尚
生見司織(本田ライダーズ) 池田ヒロユキ(リュカ.) 渡辺裕也(クロカミショウネン18) 青木十三雄(ヒューマンスカイ) 田部寛之 小澤貴 小野紀亮(MCR)
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