【芝居】「3か4」(骨バージョン)あさかめ
2006.4.1 15:00
作演出を兼ねる児玉洋平とプロデューサを兼ねるヒザイミズキ、二人の役者のユニット「あさかめ」の新作。カフェを劇場に2バージョンを交互上演。「骨」バージョンは同棲カップルと転がりこんだ男、日曜日ごとの小さな風景。4日まで学芸大学駅近く、ギャラリーtray。90分。
何年も同棲しているカップル。毎週日曜日は二人で掃除をする習慣。わらいころがながら、笑い話すらできてしまう。突然転がりこんできた男は、いつの間にかいついてしまうが、喧嘩した女のところになかなか戻れない。
長い間の二人暮らしの中からつくられた約束や習慣。外からは妙だけど二人には心地よく暮らすためのルール。たいしたことではなくても破ることなど考えられない、互いの好みも考えかたも知り尽くした二人 空間の気持ちよさ。そこにあとから転がりこんできた男、しかもその男がさらに一歩踏み込もうとしてもどうしても入りこめない一線があることが浮かび上がります。
逆に長くいるゆえの慣れやずれ。破られるはずのない約束が反故にされそうになると考えられないぐらいの摩擦が起こるのです。
同棲する男の幼ななじみ、ころがりこんできた男の発言すらも取り込んで二人の世界を繭のように紡ぐのは暖かな空間ともいえますが一種の閉塞なのです。しかし、その二人が止まり続けずにゆっくり前へ進んでいる気がするのは彼らの若さゆえなのかもしれません。
点描する風景を細かに刻み暗転でつなぐ話の運びは一週間ごとの時間の経過を描くためには仕方ない気もしますが、ぶつ切りになってしまった印象になってしまい、全体が流れとして感じられづらいのが勿体ない気もします。
あさかめ2回目「3か4」(骨バージョン)
2006.3.30 - 4.4 学芸大学駅前 ギャラリーtray
作・演出 児玉洋平
出演 金子岳憲(ハイバイ) ヒザイミズキ 児玉洋平
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コメント
毎度観劇&レビューありがとうございます。あさかめのヒザイです。
あの、すごい細かいこと言ってすいません。。「あさかめ第三回公演」となっておりますが、実際は「あさかめ2回目」です。
3回目「重力の箱」は今年11月-12月にロングラン上演予定ですので、その際はぜひ。ついでに宣伝してしまいました。
投稿: ヒザイ@あさかめ | 2006.04.18 12:31
ヒザイさん、コメントありがとございます。
申し訳ありませんでした。本文の方も訂正しておきます。というわけで、3回目も拝見したい気満々で楽しみにしております。
投稿: かわひ_ | 2006.04.19 01:51