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2006.04.09

【芝居】「カラフルメリイでオハヨ」ナイロン100℃

2006.4.8 19:00

怒濤の新作が続いたケラリーノ・サンドロヴィッチ、有料パンフによればしばらく新作を休むらしくて、その第一弾、四演目を迎える「カラフルメリイ」(amazon) 。前回を観ているのですが、ほとんど記憶無くて。笑いの中に深い気持ちが潜む名作。土曜夜はほぼ満員でした。30日まで本多劇場。

窓のない病室、祖父のことを思い出していた日々かあから脱走を企てるみのすけ少年。脱走には成功し、海岸にたどり着いたが。...普通の家庭、ぼけ始めた祖父と夫婦、娘、居候。祖父の姿とみのすけ少年の不思議な一致はやがて..

物語とはまったく関係ないのですが、オープニングで使われる映像が圧巻です。薄い幕を使い無地のセットに「とけ込ませる」映像の作り方は、新しい感じがします。映写の方法だけなら発砲B-ZINでも観られるのですが、映像のセンス良さと相まって、印象に残ります。ナイロンといえば、素早く上下する幕を使って映像を芝居に取り込む手法があって、今やあらゆる劇団が真似してる、という感じです。これはその一歩先に行く、大発明、という気がします。映像を芝居で使おうというのなら、一度は観ておいた方がと思わせます。

初演の時に、父親の看病とリンクしながら書き上げたというのは有名な話ですが、ケラの最近作で観られる直球勝負の感動には走りません。ナンセンスの旗手と云われただけあって、あくまでも笑いで突き通します。しかし、そこには父親に捧げる気持ちが溢れていると感じられるのです。

久し振りにナイロンという魅力的な役者達がそろうのも楽しいのです。村岡希美、大倉孝二、峰村リエ。小松和重の軽快さも楽しい。山崎一の肩の力の抜け具合、みのすけの年齢を感じさせない感じ、三上市朗の怪しさ炸裂も楽しいのです。

ナイロン100℃ 「カラフルメリイでオハヨ」
2006.4.7- 4.30 本多劇場
2006.5.4 - 5.6 大阪 IMPホール
2006.5.9 - 5.10 まつもと市民芸術館
2006.5.16 広島 アステールプラザ 大ホール
2006.5.19 - 5.21 北九州芸術劇場 中劇場
2006.5.24 仙台市民会館
2006.5.28 りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演 みのすけ 犬山イヌコ 三宅弘城 大倉孝二 峯村リエ 廣川三憲 村岡希美 安澤千草 喜安浩平 植木夏十 眼鏡太郎 廻飛雄
馬渕英俚可
三上市朗 小松和重 市川しんぺー
山崎一

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コメント

>薄い幕を使い無地のセットに「とけ込ませる」映像の作り方は、新しい感じがします。
同感です。役者陣も魅力的で安心して笑えました。底の方にケラさんの父親に対しての愛情が溢れている、そんな感じを受けました。TBさせて頂きます。

投稿: ドラ | 2006.04.10 09:01

ドラさん、コメントありがとございます。

あのセットというか映像はきっと伝説になりそうだなぁ、という予感がします。(^^)

投稿: かわひ_ | 2006.04.12 01:47

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» [芝居]No.16 カラフルメリィでオハヨ〜いつもの軽い致命傷の朝〜 ナイロン100℃ 本多劇場 [宇宙は見える所までしかない、と思う]
★★★★☆ http://www.sillywalk.com/nylon/ これまた今年上半期、1,2番目に楽しみな芝居。 海に囲まれた病院からの荒唐無稽な脱走劇、人生の最期を迎えた老人と彼の家族のスケッチ、2つのドラマが重層的に絡みあいながらそっと生と死をみつめる一。ケラリーノ・サンドロヴィッチ一生に一本の私戯曲、改訂を加えて9年振り、4回目の上演。(hpより) 先ずは上映時間。14時開演の場合。1部1時間45分、10分休憩、2部1時間5分。終演17時。昼公演はいいけど、夜公演はきついなぁ〜... [続きを読む]

受信: 2006.04.10 09:03

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