【芝居】「パンゲア」inner child
2006.3.11.1400
青山円形劇場が若手劇団と「出会う」企画公演、aoyama first actのシリーズ。数多くの客演で知られる小手伸也の劇団、初の再演作140分。13日まで青山円形劇場。
独りの女性の多重な人格。心の中を表すような島に集う人格たち。心理カウンセラーがその世界に入り込んで…
客席をドーナツ半円に、中央に砂を敷きつめ、残りの半分はほぼ素舞台、舞台奥中央に球状のジャングルジム。舞台奥の壁をスクリーンに白い衣装、薄い青色の衣装もごくシンプル。心象世界のように、モノトーンでかっこいい。
分裂した人格が出てくれば、集約に向かうのはこの手の話の常套だけれど、トラップのようにあちこちにエピソードを潜ませて大きな物語を紡ぎます。多い登場人物それぞれに意味を持たせるため、という側面はあるのでしょう。個人的な好みでいえば半分ぐらいのキャストで90分ぐらいな濃密さが欲しいところですが大きな問題ではない気もします。時間が長い割に、飽きずに観られるところがあります。
トラウマ、が何段にも底が抜けるところは息を呑む感じがあります。あくまで善意のキャラクタ、悪人のキャラクタすべてが登場している頭の中、人間の複雑さを描く感じもあります。 最初は一つの超大陸だと云われていたパンゲア、海の側を司るパンタラッサなど大きな歴史の風呂敷を広げますが、無理しない範囲できちんと話を着地させます。
全体に見やすい劇場ではあるのですが、タッパも高く、実は使いこなすのは結構難しい劇場。巧く使っているとは思いますし、見えないということはないのですが、スクリーンと立ち位置の関係から、正面から観るのとほぼ側面(あたしがそうです)から観るのとでは印象が異なるという気はします。正面からみると芝居もスクリーンも直線上に一度に観られるから、ずいぶん楽な筈です。
EVE(なぜかスクリーンではEVA)を演じた太田緑、ヱビスを演じた杉浦理史、色気の化身たる竜神を演じた町田カナの個人技。ウズメを演じた冨樫舞は可愛らしく目を引きます。 キャストそれぞれの個性が生きています。もっとも個人技頼りな面も多いのですが。
innerchildvol.11「PANGEA」
2006.3.7 - 3.13 青山円形劇場
作・演出 小手伸也
出演 古澤龍児 菊岡理紗 土屋雄 三宅法仁 宍倉泰二 小手伸也
真柄佳奈子 前田剛(BQMAP) 町田カナ(reset-N) 杉浦理史(birds's-eye view 伊藤修子(拙者ムニエル) 吉田晋一(カムカムミニキーナ) 太田緑・ロランス(サードステージ)
狩野和馬(InnocentSphere) 中谷千絵(天然工房) 櫻井無樹(千夜二夜) 秋山ひとみ 冨樫舞
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コメント
>個人技頼りな面も多いのですが
私もそう思いました。初演は多重人格の女性を新谷真弓が演じてかなり印象的でした。今回もよくこんな子供みたいな女優さんを見つけてきたな、と思いました。劇場の使い方は巧かったですね。TBさせて頂きました。
投稿: ドラ | 2006.03.13 08:33
ドラさま、
TrackBackありがとうございます。
新谷さんだったら、凄そうだなぁ。子どもそのもの、ですものねぇ。
役者を観て楽しいというのはいいことなのですが、もちろん。
投稿: かわひ_ | 2006.03.15 00:02