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2006.02.26

【芝居】「ぎょもんが4(フォー)」tsumazuki no ishi番外公演

2006.2.26 18:00

個人的にはちょっと難解な印象を持っているtsumazuki no ishi。演出の寺十吾の総合演出による「スエヒロケイスケ以外の」外部作家たちの本を使った5本。気楽な感じで楽しめる短編があつまってなかなか。サンモールスタジオでの公演は終了。

女4人があれこれ、以下の4作品の間をつなぐ役割も担う「お風呂場の女子たち」(千葉雅子作、猫田直P赤玉ピンチ)。ボートに乗る売れない作詞・作曲家コンビが見つめ直す「太陽がすっぱい」(佃典彦作、ガマ発動期P)。32歳男の筆おろし作戦を立てる"スクールウォーズ"風、「くつき村青年団」(今奈良孝行作、鈴木雄一郎P猿達)。大きな船、密航者の船倉・謎のタイタニックカップルの甲板・母娘でのなぜか飾り窓な船室の様子を描く「マルコの夜」(日暮玩具+岡野正一作)。死んだお笑い芸人に集まった四人の女、話すうちにそのむちゃくちゃな生活が「それでもTVは流れている」(佐山泰三作)。

「太陽」は、つり下げられた船、揺れる中での会話。「人を見る目がないお前が売れるってんだから、こいつは売れない」なんて類のパラドックスというかひっくり返しの言葉の応酬が楽しい。 「くつき村青年団」のあけすけな下品さもからっとしていて笑える下ネタ。「マルコの夜」はどちらかというと静かめ、マグロ漁船だっていってるのに、甲板のバカップル楽しく、なぜか売春婦が居るっていう設定も可笑しい。「TV」は無駄に作り込んだ感がいいのです。なんせその場でなんか料理温めて出したり、劇中映像も結構たくさんあるし。四人の女が故人の恋人だとそれぞれに云うのだけど、先の女ほどあとの会話の中で恋人→姉→母親→祖母とステージが上がってる(?)のが可笑しい。

この規模の劇場だてのに、ムービングライト4台投入ってのは前代未聞な感じもしますが、それを床置きすることで、ボートのシーンの水面な雰囲気がでてたりして効果的。それぞれがまったく別個な感じになっているのですが、よってたかって作った感は満載。

tsumazuki no ishiBOOTLEG「ぎょもんが4(フォー)」
2006.2.21 - 2.26 新宿サンモールスタジオ

■猫田直プロデュース「赤玉ピンチ」
作 千葉雅子(猫のホテル)・猫田直
出演 太田晶子 竹下カオリ 杏屋心檬 猫田直

■個人企画集団*ガマ発動期プロデュース3発目「太陽がすっぱい」
作 佃典彦(B級遊撃隊)  演出 寺十吾
出演 中原和宏 蒲公仁(個人企画集団*ガマ発動期) 寺十吾

■鈴木雄一郎プロデュース「猿達」
作・演出 今奈良孝行(エッヘ)
出演 寺十吾 宇鉄菊三 木立隆雅 松原正隆 鈴木雄一郎 松嶋亮太 日暮玩具 中野麻衣(千夜二夜) 

■「マルコの夜」
(船倉)
作・演出 日暮玩具
出演 鈴木雄一郎 松嶋亮太
(甲板)
作 岡野正一  演出 木立隆雅
出演 今井勝法(幹生) 中野麻衣(千夜二夜)
(船室)
作 岡野正一  演出 木立隆雅
出演 猫田直 太田晶子 日暮玩具

■「それでもTVは流れている...」
作・演出 佐山泰三
出演 うちだ小都知 広野そのみ 新堀真澄 鈴木かほり 宇井タカシ(イキウメ) 藤田信 郷内学(Copaca-Pana) 松原正隆 松嶋亮太

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コメント

ぼくもちょっと関心しました。
企画公演としてお手本のような作品だったと思います。

投稿: クロム舎清水 | 2006.02.28 04:45

清水さん、コメントありがとございます。

盛りだくさんで、楽しめる、しかもどれもレベルが高いのが良かったですよね。

投稿: かわひ_ | 2006.03.02 00:59

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