【芝居】「サンドイッチマン2005~2006」アンクルジャムP
2006.2.25 19:30
役者・保倉大朔の立ち上げたプロデュースユニット。若者とジジイたちの、タコツボ部屋の話を昭和の歌に乗せて。26日まで王子小劇場。
街角に立つサンドイッチマン、それぞれに事情を抱えている。OLらしき女に親しげに話しかけられる「課長」や、警察に嫌悪感を持つ若者、仕事中の競馬中継が止められない若者、大阪から無一文で出てきた老人、社長やヤクザなど。それぞれが生きている。
三田村組などへの脚本提供をしている今いそむの作品。2005という年号が入っているってことは再演なのかと思って探したのですが見つかりません。前から暖めていたのだという話を聞いたりもします。その作品を無機王の渡辺純一郎が演出。全体としてはかっちり脚本の指定がされているのだそうで、昭和のにおいのする一本になっています。暗転のたびに入るフュージョンな曲は芝居そのものとは合いませんが、ここをベタな昭和歌謡にしなかたのは正解。
ただ、視点がどうにも動く感じがしてしまって、観客の側は落ち着きません。最初は「課長」が主役だと思って観ていると、そのうち大阪の老人、若者達、元予備校教師などそれぞれに物語を作り、終盤に至って、ヤクザの男の叫びが出てきたりします。群像劇といういいかたも出来ますが、ここのエピソードが有機的には繋がらず、どこか体験や取材を含む事実のにおいがします。
役者の顔に刻まれた、年齢はたしかに様々な顔で実に味があります。年齢が行っても相変わらず駄目な男達を優しく好意的に見る視線を感じます。
アンクルジャムプロデュース公演#1「サンドイッチマン2005〜2006」
2006.2.21 - 2.26 王子小劇場
作 今・いそむ 演出 渡辺純一郎(無機王)
出演 一色涼太 高橋広吉(植吉劇場) 猪股俊明 中村良平 成瀬功(マーク義理人情) 金森勝 栗田かおり(希楽屋) 保倉大朔
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