【芝居】「絶対服従」ボーダビッチ
2006.1.29 18:00
ネット演劇、と題して短編配信を1年ほど続けてきたボーダビッチ、初の「リアル演劇」の公演。公演は終了。
ネット演劇上映会の終演後、好意的な感想のなかツマラナイと断じた面倒くさい観客。女にやりたい放題、身勝手な主宰が惚れた観客の女との短い恋が始まり...
あたしは「エヴァンゲリオン」を知りません。(小劇場系で拝見してはじめて、はい。)。チラシをみてわかる人にはわかるのでしょうが、あたしは、ネットとリアルの端境が見たくて。「演劇」をネットの画像で見ることの。
始まりは、ネット演劇の上映会の終演後、観客へ語りかけ、ぬるい感じの賛辞が続く中、観客席から立ち上がった若い客は「つまらない」と断じます。舞台にもあがり、年100本観ている自分から観て、この芝居がどれだけ駄目だったかを罵倒し、役者もそれに喧嘩を買い。それを静止した謎の帽子男、「云いようというのもあるだろう」「他人は関係ないだろう、自分がどう思ったか」「レビュー書いてやれよ」「席に戻って推敲タイム」てな、あたりがツボに来ます。劇場で大声あげたりこそしませんが、面倒くさい客の姿に自分がかさなります(勝手に思い入れて「イタコ」する観客も別の意味で重なるなぁ)。そのリアルから距離を持つことが、「ネット演劇」の意味かとも想い巡らせるのです。
リアル、というのはポツドールが一時期やっていたセミドキュメント手法からの引用なのかもしれません。(あたしはちゃんと観てないんだよなぁ。ポツ)。
そこから、舞台は繰り返し、入れ子になっていきます。勝手な主宰と女関係、ミュージカル風味、ほんのり野田秀樹風味、あれこれ、ア・ラ・モードのように彩りさまざまに。これだけ広げた芝居をどうやって収束させるかとおもっていると、最初のところに戻る、という終わらせ方なのです。あたしには少々難解というかわかりにくく感じてしまうのですが。
広い場所を確保しようと、最前列の下手端に座ってしまったのは失敗。下手側に立ったまま語り続ける芝居が結構多く、見切れます。あと2歩下がってくれれば、なのですが。個性的で印象に残る役者が女優にも男優にも多く。変幻自在、軽快でリズムに不安がないのは実は凄いのじゃないかと思うのです。くねくねしとか、観たことないしなぁ。観なきゃ、と思わせるに十分に。
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