【芝居】「性能のよい」COLLOL
2006.1.6 19:30
ポタライブやダンス系に強い印象のある田口アヤコのユニット、コロールの公演。シェイクスピアの「オセロー」を題材にしながらも、女性視点にこだわった感のある断片で構成される75分、あたしは好きだ。9日まで王子小劇場。
正直な話、原作の粗筋だけは知っておいた方がいいでしょう(たとえば参考サイト)。男側から描かれる印象の強い物語から、いくつかのシーンを抽出し、断片にしたり重ねたり。そこに「空気感の似ている」短い(まったく別の我々の日常のような男女の)会話をはさみこんで作り上げています。あたしは気づかなかったのですが、どうもこちらにもモトとなるテキストはあるらしいですが。
白い毛糸で編まれたものが床一面にいっぱい(美術・ナカガワエリ)この、白くふわふわした感じは舞台にも衣装にも徹底されています。しかも、役者とは別に編み続けている女性二人。天から降りてくる糸を編み続け、世界(=毛糸で編まれたモノ))を紡ぐの女性の姿。そんな視点の女性らしさと相まって、まるでオセローではない語り口にも感じます。が、気がついてみれば、間違いなく、「ある視点」でのオセローをしっかりと築くのです。
両側に振り分けられた客席、中央に長い舞台。椅子を持ち歩きながら対面する二人芝居からスタートするあたりは客席の場所によっては不満が残ってしまうかも知れません。もっとも、終盤にかけて椅子の部分はどんどん減っていった感じはしますので、大きな問題にはならないのだとも思います。
どちらかというと身体能力指向で揃えられた感のある役者ですが、男女とも実に声がいいのです。 アタシ的には女優の生足やら声やら胸元とかにキュンと(←死語)してしまう訳ですが、それは置いても。
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コメント
ご来場ありがとうございました!!
さて
> モトとなるテキスト
は じつはありません。
(小劇場系 さま のほうにも 書き込ませていただきましたが。。)
おもいもかけない関連性にびっくりしております。
次回作も さらに精度のたかいものを
めざします
どうぞ よろしくお願いいたします!
投稿: taguchiayako | 2006.01.11 11:49
taguchiayakoさん、コメントありがとうございます。
あわわ、モトとなるテキストじゃなかったのですね。失礼しました。
あの二人の会話の積み重ね、ほっこり、ほんわかしたりしていい情景でしたねぇ。けっこう印象的だという人も多くて、あたしもその一人です。
投稿: かわひ_ | 2006.01.23 22:48