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2005.12.19

【芝居】「The Loving」なぎさにゆこう(鎌倉版)

2005.12.18 17:00

湘南を本拠とするP.E.C.T.の役者であり演出の中嶋比呂嗣が劇団外の作家と組んで新しい表現を模索するためのユニット、「なぎさにゆこう」がここ数ヶ月取り組んできた公演の千秋楽。藤沢での公演のもようはこちら

日本ではじめてシェイクスピアを翻訳した坪内逍遥の悩む姿と謎の女の話。ほぼテキストは変えない演出を変化させる変奏曲。藤沢では板の床と椅子という組み合わせで、情交を交わす場面をあやとりになぞらせるという演出だったのですが、今回の舞台は本物の日本家屋(カジュ・アート・スペース)、駅からは遠く、静かで空気の流れまで違うよう。さらに、布団まで出てくるリアル寄りの演出。

あたしの観た夜の回(松本美香×佐藤拓道)は、藤沢で観たモノに比べるとリアルな分、実は笑いが少なめ。休憩を入れてしまうことも含めてすこし勿体ない気も。松本美香という女優は、どちらかというと色香に強いという、あたしの思いこみだったのですが、今作においてはどちらかというと、可愛らしく幼い感じの演技が冴えてる気がします。

突然発表された中嶋自身の「芝居屋廃業宣言」(★といっても、P.E.C.T.がこれからどうしていくかは未だ決まってないようですが→リリース出ました)によって、結果的に彼の最後の舞台(昼公演)という意味が強くなっている気もします。とはいえ、あくまでも淡々と、舞台を作り上げていく彼らは真摯です。

夜公演終了後に急遽設定された、「朗読」は松本美香×中嶋比呂嗣で川上弘美の「神様」と「草上の昼食」(KAKUTAの朗読上演が過去にあり1 2)。女とクマの交流の話しなのだけど、特に後者は別れの話しであり、去りゆく中嶋自身の姿に重なって見えるところも多く、一種の宣言になっている気もします。

なぎさにゆこう Barefoot #05 「The Loving」
2005.10.13 - 10.16 藤沢 クラジャ
2005.11.10 - 11.13 藤沢 クラジャ
2005.12.11 七里ヶ浜 CHICCA STUDIO
2005.12.18 鎌倉 カジュ・アート・スペース
作 白土硯哉(Project ONE&ONLY)   演出 中嶋比呂嗣
出演 つつみその子 大川智三郎 井上つぐみ 佐藤拓道 春木香織 佐藤拓道 三木佳世子 中嶋比呂嗣 矢追真寿美 堀家美雪 松本美香

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