【芝居】「Witch Tank」SPARKO
2005.11.3 19:30
女優ばかり、どこかプラスティッキーに冷たい感じが魅力のSPARKO。新作は魔女を水槽の中で飼い、大奥ばりに繰り広げられるあれこれに、外界の飼い主の背景も混じってきて。
2002年旗揚げの「PLAY SET」は、おもちゃ会社の女社長と会社や家族がする人形遊びを人形側だけ舞台載せるという構造で、動かしている人間たちの背景が、ごく自然に、しかし力強く迫ってくる傑作だったのです。たぶんこの年のベスト。/02(Ex-sight-seeing」/03(RENTAL SPACE)と続きながら、旗揚げの印象がものすごく、超えられない印象だったのです。
しばらく名前を見ないとおもっていて、しばらくぶり、主宰はじめ、体制が大きく変わっての再出発の本作。
タンクと呼ばれる水槽の中で飼われる小さな魔女や魔王たち。交配や求める自由の姿を時間の流れとともに。向こう側には飼っている家族の姿。
おそらく、PLAY SETを根底に置いていたと思うのです。箱庭のような、といいましょうか。ものがたりの背景にはそれを感じます。が、芝居を見ている印象はかなり違うのです。ポップでプラスティックな感じだったものを、黒づくめの衣装、全体に暗い感じにしているのです。綺麗で出来る女優たちばかりそろえたのに、勿体ないなと思うのです。
後半になって、実は長い時間の流れを交錯しながら描いているのだとわかります。あるいは魔女や魔王たちの言葉を飼い主たちは細かく理解できるとか、野生種と養殖など、いろんな小技は効いています。が、旗揚げを知っているアタシには、くち惜しい感じなのです。
SPARKO/04「Witch Tank」
2005.11.3 - 11.6 王子小劇場
作・演出 高羽泰雄
出演 小関ゆかり 高園陽子 佐藤陽子(天然ロボット) 畔上千春(ボーダビッチ) 和田好美 土谷朋子 円谷久美子 真下かおる(くねくねし) 桜井奈都子 福島久美子
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