【芝居】「目的地」チェルフィッチュ
2005.11.5 18:00
「超リアル口語」(あたしはそう思わないのですが)で語り、去年の岸田戯曲賞を受賞した横浜生まれのユニット、チェルフィッチュの新作。港北ニュータウンを舞台に、そこに生きている様々を近視眼的につぶさに描くのです。売り切れも出ていますが、客席も広げているように思いますので、チャレンジを。15日までアゴラ劇場。
一般的には非常に評価が高いのです。手法や様式としてのおもしろさは確かです。ただ、あたしはそこで物語を語ってほしい。様式としてのおもしろさは、ク・ナウカや、それこそシベ少、ひげ太夫に至るまでさまざまありますが、語るべき物語があるかどうか、というのが続けていけるかどうかの分岐点だと思います。
物語のすすみが遅いというか、繰り返しが過剰(王者館ほどではないけど)なほど多いのも、アタシの弱点です。ダンスが苦手なのも同じかもしれない。動きが過剰な役者が見られるのも厳しい。
100分ほどで、しかし語られる物語を感じたあたりは楽しく見られます。猫のくだりは秀逸だと思うのです。 あるいは、あたしの実体験にマッチする地下鉄開通前の港北ニュータウンのくだり、巨大迷路とか、あったよなぁ。交通量少なかったから免許取り立てのあたしは練習したよなーとか。が、それは一般の誰もが感じられる物語ではないのです。
この手法で、紡がれる物語がどれだけ出来るのか、あまり得意じゃなくても、しばらくは見続けてしまうとは思うのですが。思えば、にんじんボーンだって、最初の頃は不得意だったもんなぁ。
チェルフィッチュ「目的地」
2005.11.3 - 11.15 こまばアゴラ劇場
作・演出 岡田利規
出演 松村翔子(ユルガリ) 瀧川英二(七里ヶ浜オールスターズ) 山縣太一 下西啓正(乞局) 岩本えり 山中隆次郎(スロウライダー) 難波幸太(P.E.C.T.) トチアキタイヨウ
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