【速報】「子供の領分」風琴工房
2005.11.19 14:00
風琴工房の詩森ろばの作演で若手三人の役者という公演。不思議な三角の関係と、若い役者の弾けるエロキュートな仕上げが魅力。20日まで門仲天井ホール。
男二人で暮らす部屋にやってきた奔放なオンナノコ。男のひとり、家主が呼んだ、猫のような。
全体を貫く、軽くてポップなエロ可愛い感覚。同性愛で同居している男二人にさえ、それは徹底していて、あたしの頭の中はピンク色な感じでいっぱいなのです。汚くなく、ポップ。
が、見た目に反してテキストはえらく手強い感じがします。分量も多いし、言葉は多少堅いところもあります。見た目で脳を溶かしてると、その手強さに置いていかれそうになります。あるいは見た目幼いのに言葉は年齢を重ねた感じといいましょうか。若手の鍛錬の場であるとみれば、このテキストの手強さは成功していますし、魅力を見せてもいます。彼らの等身大の言葉かというと、ちょっと違う感じはしていて、そのアンバランスも面白いのです。
感情とも呼べないような、想起した「感覚」を丁寧に顕在させ、描こうとした結果、観念的な言葉が増えたという側面はあるのかもしれません。
にしても、あたしはこの舞台が好きだなあと思います。弾ける役者を観ているのはそれだけで楽しい。自分の課題としては、もっとテキストを咀嚼したくはありますが。
風琴工房若手企画公演「子供の領分」
2005.11.17 - 11.20 門仲天井ホール
作・演出 詩森ろば
出演 山ノ井史 宮嶋美子 浅倉洋介
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