【芝居】「胎内」青山円形劇場
2005.10.23 14:00
阿佐ヶ谷スパイダースの二人に奥菜恵の組み合わせに、戦後すぐの時代を舞台にした古い戯曲の組み合わせの舞台は、言葉は古くとっつきにくいのですが、実は今に通じるなかなかの普遍性。30日まで青山円形劇場。
戦後すぐ、逃げるようにして旅を続ける男と女。立ち寄った岩場の洞窟には生きる希望を失ったかのような、みすぼらしい男。
岩場ではあるのだけれど、胎内を連想させる造形の舞台。円形のステージはそこかしこが半液状のようにしつらえられ、不安定と柔らかさ。
戦後すぐな感じの言葉。実感としてはわかりませんが、当時の口語よりは遥かに堅い、戯曲文体なのだろうと想像します。聞く側も注意深く、体力が必要です。心にしみこんで来ないというか。わりと大上段に構えてメタに概念で議論しようとするのも時代を感じさせます。
が、語られている内容は決してその時代だけに限られたものではありません。指揮するものの混迷が自分の責任だと感じることはないのだとか、先が見えることや社会との繋がりがバイタルになる人とその反対の人の姿など、サラリーマンのアタシにも染みるのです。
青山円形劇場+ゴーチ・ブラザーズ共同プロデュース公演こどもの城開館20周年記念「胎内」
2005.10.20 - 10.30 青山円形劇場
作 三好十郎 演出 鈴木勝秀
出演 奥菜恵 長塚圭史 伊達暁
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