【芝居】「笑顔の行方」シベリア少女鉄道
2005.5.6 19:30
大ネタを一気に見せて、誰にでも楽しめる演劇で人気の劇団。前回は大人の事情で不完全燃焼という噂も聞きつつの、雪辱をかけての、サザンシアター(え?)。11日まで、平日はe+得チケも出ています。1h30。
わりと彼らには得意なネタを持ってきたのだと思います。前半から薄々起きていることが後半で爆発する流れも得意なパターン。
得チケにつられて観た初日。問題外の出来。三鷹や駅前であれだけの機材を巧く回せたのに、広いとはいえ、こんな単純な機材をきちんと動かすことすら出来ないというのはどういうことなのだろうと思うのです。スタッフワークが機能していないのか、それとも、スタッフの準備ができないぐらい酷い状態になっているのか。後者ではないかと想像します。いくらなんでも。終演後、観客席では一発の拍手すら起こらなかったということを記しておきます。(つっても、ここの芝居だと、あっけにとられてそういうことはあるわけですが)
映像を使うのですが、半分以上、映像が出ないのです。この酷い状態でも役者は芝居を止めずによくがんばったと思うのです。リアルなショーマストゴーオン、ホントに。もっともネタがすごければ、これぐらいのトラブルはなんともないと思ったりもします。青空のようにスクリーンに映っていたのは、Macintoshの壁紙なのですが、なぜ大きな画面に出す前にコンソールのモニタで確認することができないのだろうと思うのです。
トラブルを巧く乗り切れないのは、ネタが観客の想定の範囲外に行けなかった(=なんか使い回しネタという気がする)から、という気がしてならばいのです。
以下ねたばれと、読んで不快にさせてしまうかもしれない腹立ち半分コメント。
診察らしい部屋、3人。記憶がとぎれてしまった男。何があったかを思い出させる作業。医者の自宅、恋人の部屋、あれこれが重なりあう。だんだん分かってきたのだけど、最後の戦いは。
前半の芝居では、細かい画像が背景としてが人物に重なります。役者はその影になっているの図。それを積み重ねる(ここで映像が出ないところ多数>初日)うち、なぜか対決に。高らかなファンファーレとともに。ここからはスピード感はあります。
映像がすべて巧くいったとしても、劇場の規模の感覚をわかっていなかったのではないかと思うのです。あの大きさのスクリーンで人物がどれだけの大きさになるかとか、それに会わせた画像がどんな大きさになるか、プロジェクターの明るさがどれだけあれば、暗い感じにならなくてモノになるかとか。王子やTOPS、駅前の規模ならば成立したとは思います。
(5.7追記)
二日目昼夜を見た友人たちによれば、ちゃんと映像は出ていたようです。必死で完成度を上げたものと思われます。その意味で、被害が初日だけに済んでよかったとは思うのです。もっとも、あたしはe+の半額チケットですから、被害は少ないのですが。ただ、わずか半日であげられる完成度をなぜ初日に出来なかったのかという意味で、あたし個人としては、更に腹が立つわけですが(^^;)。
つまらない芝居というのには慣れちゃってるのですが、たかが(私にとっては趣味ですから)芝居で、二日も引きずるほど腹が立つのはどうしてかなぁと思うのです。ねぇ。実力が無くてできないんじゃなくて、何らかの準備不足で出来ていないモノを見せられたというのが半分。でもこれだけじゃこんなには引きずらないなぁ。あれを見せておいて、なんか一言もないとか、作演という人がロビーにすら居ないとか、なんだろうなぁ。この程度の見せときゃいいかと、馬鹿にされた感じがするのかなぁ。昔TOPSのナイロン100℃の公演で、わずかスライド数枚が出なかっただけで、終演後にケラさんが出てきて解説したことがあって、それは腹立たなかったものなぁ。
シベリア少女鉄道「笑顔の行方」
2005.5.6 - 5.11 紀伊國屋サザンシアター
作・演出 土屋亮一
出演 藤原幹雄 前畑陽平 吉田友則 横溝茂雄 出来恵美 篠塚茜 佐々木幸子
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