【芝居】「ミラコミラコロックンロール」インパラプレパラート
2005.430 14:00
チラシによれば、気難しい劇場主とたった独りの人形劇団、ショートオムニバスな二人芝居。構造の面白さが目につきますが、キラリと光る話もちらと見えたりな1h45、1日昼まで大塚ジェルスホール。
6本の話、それを繋ぐ別の話。20の人格が同居する男「多重人格」、なぜか二人いる「エレベーターガール」、スタンプラリーと称した山歩きに浮かぬ顔の男「ピクニック」、ある雨の日にであった男は「傘」、二人組「メガネーズ」、起こるか奇跡「ミラコミラコロックンロール」。
一人しか居ない人形劇団だから両手分の二人しか出ない芝居ばかり、という制約と、小屋を押さえるためにプレゼンテーションする座長という構造が見事にはまるものの、5話6話だけが構造に直接関係するのです。話としての体裁を持っている前半4つのうちでは、川上弘美風の不思議な手触りを持つ「傘」があたしのツボ。ネタは早々に割れますが、それが問題にならない強固な話と儚げな空気が魅力。ピクニックはネタが割れるところからあと一歩欲しい感じ。最初二本は役者のキャラクタが生きるのです。
あたしの友人たちの間では、圧倒的人気なのが5話。笑い転げたものの、あたしには一番に推す理由が、いまひとつ腑に落ちない感じもして。でもあとからじわじわ、面白くなってくるのかなぁとも。聞いてみればたしかに、人形劇という体裁を役者がやってるというおもしろさとか、だんだん面白くなってきた芝居が破綻するという特異点的なおもしろさというのもあるのかなぁとも。
インパラプレパラート 4th contact「ミラコミラコロックンロール」
2005.4.29 - 5.1 大塚ジェルスホール
作・演出 インパラーズ
出演 内山ちひろ 大矢場智之 小泉隼人 中村掌子 堀川裕介 増田瑞穂
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