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2005.03.26

【芝居】「お願い」ラックシステム

2005.3.3.25 19:00

わかぎゑふさんの芝居、関西のラックシステムが10周年の今年。大阪では去年6月から「お祝い」「お正月」の再演のシリーズ。東京では「お見合い」再演から十ヶ月を経ての新作は「お願い」。吉原にあるのに大阪の客しか入れない、女たちも大阪、という置屋「いてて屋」(居てて。居てね)を舞台にした話。上質な手触り、あたしは大好きです。31日までスズナリ。前売りも好調のようですが、日曜夜に追加公演(18:00)がありますので、これからならここを狙うべし。1h50。

ダンスホールのような、すこしハイカラな店構え。客たち、女たち、若者、子供、男盛り。浮き世を忘れる世界に浸るために腐心するのは店ばかりではなく、客も望んで腐心する、お互いの了解で成り立つ世界。事情もあり、過去もあるのだけれど、それを持ち込まないのがルールな大人の世界。

いくつかの事件は起きますが、それは書かずにおいたほうがいいかもしれません。最初に笑い、そして最後にはどんな細かいことでも、泣き続けるあたしなのです。戻ってこなければいけないという想い、その場所に対する気持ち、気遣う人々、もう、がーがー泣きます、あたしゃ。

途中で落としどころが見える感じはします。そこに行くと分かっていて、でもその通りになっていくことでまた泣いて。関西ネイティブではないあたしですが、言葉の音、リズム、イントネーションのすべてが気持ちいいのです。

関西小劇場で人気と実力を兼ね備えた役者のラインナップ。作家のホンに対する信頼感かと思わせる確かな完成度。役者、関秀人、野田晋市、桂吉弥が目を引きます。女優たちは艶やかで本当に楽しい。大森美紀子さんの珍しい客演、ほんとに綺麗で見とれて。宮村陽子さん、藤谷みきさんのきれいさ。千田訓子さんはこのまえ観たときはものすごく格好いい役だったと思うのだけど一転。藤谷みきさんの肩にどきどきして。女衆を演じる谷川美佳さんはほどよい緩急。中道裕子さんのきっぷのよさも気持ちいい。

恒例のおみやげ、やはりあたしには使えないモノ。嫌ではないけど、やはりさすがに持って帰るのは躊躇する。もうひとつ、ロビーでDVDの予約を受け付けてるのですが、劇場で払っても「受け取り」がないのは少し不安。どきどき。届くかなぁ。DVD。払った証拠ないけど。

ラックシステム 「お願い」
2005.3.16 - 3.21 大阪 ワッハ上方・ワッハホール
2005.3.25 - 3.31 下北沢 ザ・スズナリ
作・演出 わかぎゑふ
出演 関秀人 朝深大介 生田朗子 楠見薫 橋田雄一郎(転球劇場) 野田晋市 小椋あずき 酒井高陽(劇団M.O.P.) 桂吉弥 前田晃男(南河内万歳一座) 千田訓子 宮村陽子 藤谷みき 中道裕子 森崎正弘(MousePiece-ree) 宮川サキ(pinkish!) 西尾崇 吉田憲章 上田宏 大森美紀子(劇団キャラメルボックス) わかぎゑふ

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コメント

生田さん、この前、桃園会によるクラルネ(クラシック・ルネッサンス@大阪市芸術創造館)にて菊池寛作『父帰る』に黒留袖の奥様姿で出てらして……今回「この人はほんまに~^^;」とウケました。
それにしても豪華な顔合わせでした。遊女系の人はもともと知ってる人(生田さんと千田さんと小椋さん)以外は見分けがつきにくかったあたしですが(汗)。

投稿: あれ | 2005.03.30 19:33

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