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2005.02.27

【芝居】「甘い罰」明日図鑑

2005.2.27 18:00

人の気持ち、悪意も愛情もとりまぜたドラマを描く明日図鑑の新作。公演は終了。

デパートの配送センターの運転手待合室らしい場所。これから恋人のもとに帰ったり、不倫のカップルだったり、会社のあの娘が気になったり先輩が訳わかんなかったり、振られたり、新婚だったり。部屋の外で起こっているドラマが渦巻く濃厚な舞台。会社の人間関係にしちゃやけにあけすけに自分のことを喋りすぎる感はありますが、小さなコミュニティだからあるのかなという気もします。

若い頃とは違って恋ひとつひとつを切実に逃したくない「トシハのいった」大人たちのカッコ悪さもままに描くうち、浮かび上がるそれぞれの向こう側に居る人の姿。恋の話だと思ってると、終盤、するりと入り込んでくる、生き死に。妻の声を録音した携帯を聴く夫の姿が痛く、しかしその気持ちは。

日曜夜の公演は少し客足少なめ。もったいない。

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【芝居】「7の椅子」

2005.2.27 15:00

旗揚げらしい劇団「7の椅子」。スタイリッシュなチラシが目を引きます。3つの話、シリアスな状況や物語の根幹と、会話に挟まるその場限りの笑いやの微妙なバランスに最初は違和感なのだけど、慣れると笑えてしまう2時間弱。公演は終了。

殺人を犯して原因となった女の元に戻ってきた男「Fall asleep」。引っ越し荷物から出てきた拳銃をめぐるあれこれ「Films」、遺書を巡るいざこざ満載の葬式「しおれた樹木」の3本の話はいずれもかなり状況はシリアス。「Films」は全体の基本的な雰囲気はぬるいものの。それなのに、会話には関係のない突っ込み、ギャグを満載な感じ。ナイロン100℃の感じとは、その笑いが物語に影響しない、というのが違うのです。

たった6人の役者たちが達者で、全力で笑いも物語も語るというのが気持ちいいのです。

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速報→「三本締めの会」

2005.2.26 18:30

平日にも多い落語会なので、なかなか行けません。前に観たのは1回目だったか2回目だったか。ねたおろしの会。

前座すみません、記憶力ざるで。「初音の鼓」三之助、ぽぽぽん、ぽぽぽん。楽しく気楽に笑える話。軽い話をすいすいとやる凄さ。「味噌倉」文ぶん、初めて聴きます、けちな主人がちょっと外出して帰ってくると。仲入り。「太神楽曲芸」和助、カードでネタを決める、それはそれでおもしろくて、真剣勝負の鞠の芸、気楽な暮らしの曲芸などをとりまぜて楽しい。「子別れ」弥助(駒七改メ)、ちょっと泣く話、かすがい、短めでこれはこれでおもしろい。

来月は落語会の多い三之助さん、今見はじめるといいような感じです。

栗ッピングにも感想、三之助さんのblogも。

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2005.02.26

速報→「宇宙モノ」あひるなんちゃら

2005.2.26 15:00

コント、なのだとチラシにはあります。シュールでテンション低い含み笑いの1h10。どうやってこれに向かい会おうかなあと思うのです。

何十年もの宇宙旅行に出発する夫を、感情なく送り出す妻。宇宙船の中でなんか宇宙人らしくない宇宙人やら寄り道しちゃおうとする船長やら、やはりテンション低く。確かに笑いはあるし、はまればおもしろいとは思うものの、これ観るにはやはり体力がいるのだろうなぁとも思います。

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呑みすぎかな

人の送別会なのに、別の上司にからんだりして、自分のいらつきに酒を入れて、そのままからむなんてのは、大人のやるこちゃないなぁ。ごめんよー。>送別会のみなさま。そのせいかどうか、悪酔いどころかこの時間になってもまだ酔いが残ってる感じ。自業自得。で

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2005.02.25

深く息をつく

1週間、昼間はアメリカからのお客様の会議、夜は内部で濃い会議。今日で一段落。明日はWrap Upな一日。それなのにきな臭い木曜夜、明日は早起きして親知らず抜きのあとの抜糸。あとは左側抜かないと。夜は同期の送別会。つっても同じ会社、ほぼ同じエリアの中の話だし一度は全く別の仕事をしてもいるけど、愚痴れる相手、話せる同期ってのはほんとに貴重なので、気持ちが揺れるのです。悪酔いしそうだなぁ。そんな夜、雪、冴え返る夜。

相変わらずまだ決めてません。三本締めの会@池袋演芸場は第10回、この噺家を見続けて行きたいとは思うものの、すべては観ていないあんまり熱心でないファンなあたし。カミナリフラッシュバックス@王子小劇場、エッチなような、そうでもないような。王子の卵焼き屋を探しに行きたいのだけど。あひるなんちゃら@テルプシコール、未見だけど名前も気になるし割と評判だし。明日図鑑@TOPS、安定して少し気持ち悪い芝居は期待感ありあり。re-BIRTH@パンプルムスは社中の加藤妙子さんのユニット旗揚げ、どういう芝居になるかなぁ。あとは名前だけ→マダムゴールドデュオ、MOBO、Attic Theater、POOL-5

来週ぐらいにはキャラメル観ないと、3月を乗り切るのは大変だぁ。

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2005.02.21

【芝居】「チーム下剋上はバンドになりました」カルテット下剋上

2005.2.20 20:00

公演を「ダンパ」と呼び、ちょっとスレた感を売りにしていた女性ばかりの劇団、チーム下剋上。京華女子の演劇部出身とか。あちこちではがき大のチラシ(しかもあたしが持ってるだけで4バージョン+DM1バージョンあるぞ)、「チーム下剋上はバンドになりました」と題して。名前も「カルテット下剋上」と変えて。高円寺の音楽スタジオAFTER BEAT 301スタジオであと26日、27日。ほんとに音楽スタジオなので20名定員。予約を。

音楽のことをすっとばして青春時代を送ってしまったので、この手のスタジオってのに入ったことがありません。どきどきです。バンドな人たちが歩いてます。どきどき。

ぬるい感じで始まるライブ。をを、ライブだ。おとなしく聴いてればいいのかなぁ。どきどき、どうしようかなぁ。まあ、そんなに怖いことはありません。彼女たちの企みに荷担するのも楽しいのです。1h。

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2005.02.20

【芝居】「SHAMAN-BOY」SUPER☆GRAPPLER

2005.2.20 17:00

女優、園山ことえさんのユニット3回目の公演。ミカドとか陰陽師とか鬼とかな感じの歴史伝奇は☆新感線なれど迫力と若さ、しかも貧乏臭くないのがすごい1h50。新宿スタジオ107での公演は終了。

歴史伝奇ものだけどたぶんあんまり考証はしてないしする気もないよう。あたしもそこにはあまり興味ないので、あっさり飛ばしてくれる方が有り難いのです。

ミカドの子を孕んでしまったために追われる身となった母親、子供を託して自らは死んでしまう。それから15年後、都に現れ害をもたらした幽霊はあの母親の深い怨念だった。

前半のかなりの部分は口調よく笑いが強いのですが、それでも少しずつ話を進め、芝居を固めます。後半はシリアスな話を一気に。少年が師を殺して乗り越え、母を殺すしか得ないという運命の深さ。や、泣きましたよ、あたしは。

役者全てにノリとコミカルとかっこよさ。奇跡的とすら思ってしまうのです。少年社中からの客演や踊り手などの融合も楽しい。たぶん、今回の公演はかなり好評だと思うのです。でも、この路線にまだ固まらないでほしいなと個人的には思うのです。

しかし、見た目に派手、前半大きく笑わせているのに、最後にかなり悲しい結末、というのはここの持ち味なのでしょう。あたしは好きです。続けて観ていきたいと思うのです。

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【芝居】「トップバッター」ラ・サプリメント・ビバ

2005.2.20 14:00

天王洲で開催中のガーディアンガーデンフェスティバルはリクルート系の演劇フェス。最初となる「ラ・サプリメント・ビバ」はテレビ番組の音声をサンプリングしたものをはめこんだ形のコントが売りなのだとか。20日夜までスフィアメックス。

そう、自覚しているようにこれはコントなのです。語るべき物語を持っているオムニバスな芝居とは明らかに異なります。コントとしては少々ヌルいとは思いますが、形にはなってて、決してサンプリングだけに頼っていないので楽https://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?id=3394935&blog_id=1141 次の記事»しめます。

ただ一番破壊力のあったのは「たてもの探訪」をもとにしたものだったり、ラグビーもののドラマをもとにした大袈裟な台詞を使ったものだったりするので、けっこう頼ってはいるのですが。唐突な大袈裟さを許すための装置という気もします。

あたし自身は一般的にはコントを生で見るメリットをあまり感じないので、次回も見るかというと微妙ではあります。

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2005.02.19

【芝居】「コノコネコノコ」夢彩色

2005.2.19 19:00

劇団HPによれば、共立女子大の唯一無二の演劇サークル、20歳前後のメンバーで年3回の公演なのだとか。夢うつつのような不思議な世界が若さと可愛らしさの中に同居する60分はなかなか面白くて。20日まで新宿サニーサイドシアター。

友達の部屋に遊びに行って、話して居たら様子が少し変。もう一人たずねてきた女の子を、友達は飼ってる猫だというのだけど、どう見ても人間にしか見えなくて...

自分は何者なのか、人からはどう見えているのだろうという若さ故の不安さが日常のヌルイ会話に同居。若さ可愛らしさと猫という設定のマッチングの良さと60分という短さのバランスがいいのです。いや、じつはあまり期待していなかったのですが、けっこう面白かったのです。この絶妙なバランスは今だからできること、なのだと思います。

松本久未さんはしっかりと話を支えながらも、たとえば毛糸球で遊ぶところの可愛らしさ。森嵜麻結さんも猫っぽさ満載で目を引きます。

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【芝居】「ラブコメ」スクエア

2005.2.19 15:00

関西系の劇団。あたしは初見。ショーマストゴーオン演劇を突き詰めた感。笑い溢れ楽しめます。2時間半、20日昼まで中野ポケット。シアターガイドの当日割引率高くお徳です。

愛と勇気のファンタジーが売りエンタメ劇団。開場45分前の劇場、最後の通し稽古、セットも演技も問題山積。が、最後のシーンを持って来た作家の台本は....

そもそもエンタメ劇団てあたりから、勘違い甚だしさのおかしさをベースに、役者たちのドロドロ恋愛模様を軸に見せるのです。やってること自体はいわゆるショーマストゴーオンなんですが、笑いを突き詰めた感じが楽しい。計算され尽くしたパズルという快感はあまりありませんが、気楽に笑える一本になっています。

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2005.02.18

点検こないじゃないか

歯医者に通うために(しかも9to5の都立病院だ)遅刻早退中抜けを多用、その前は風邪で倒れてましたから、後ろめたいぐらい会社を抜けてる時間があるのだけど、家のガス設備の点検待ち。午前中ってことなんだけど、こないなぁ。

今週末、小粒といえば小粒なラインアップ。でも一つも決めてません。長めの公演ではキャラメルボックス@サンシャインは上川さんの久しぶり公演で大人気。阿佐ヶ谷スパイダースも。スクエア@ポケットじつは見たことないのですが楠見さんに。ヨーロッパ企画@駅前は最近ちょっと人気アップ中、ひさしぶり。super grappler@107は園山ことえさんのSF風味。ペンプル@OFFOFF、かだち@自由が丘CASA TANA、夢彩色はこの前ずいぶんなこと書いたけど、松本久未さんがどうしても気になる。サプリ@メックスのサンプリング演劇って、もしかしてやばくないかな興味。零式@王子、福耳@池小、龍昇企画@アゴラ。

「チーム下克上はバンドになりました」@高円寺アフタービートも気になるなぁ。これはどこかに入れたい。

あ、点検来た。

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2005.02.14

【芝居】「The Gyudoning War」ギリギリエリンギ

2005.2.13 19:00

立教大学の近く、35人ぐらい定員の小さな学生相手のレストランでの公演。3回目なのだそう。公演は終了。東京芸術劇場小ホールから地下鉄通路を伝って1a出口で丸井の横に出て、そのまま飲み屋街→西池袋公園をかすめて5分。ぎりぎり。50分、公演は終了。ケーキと飲み物付き。

牛丼が姿を消した2004年2月。牛肉をめぐって、牛丼を主食とする豊島国とハンバーガーを主食とするメリケン国の泥沼のような戦争、まあ、気楽で馬鹿馬鹿しい物語ではあります。

最初のガンダムの構図を物語の骨格とところどころの見せ場に。キャラクターにSPEEDやらスカイハイやらを借りて。はっきりいって荒唐無稽なのですが、見せ場見せ場はそれぞれの役者にあって、若い役者のテンションとあいまって、なかなか見せます。狭い会場と相まって、ものすごいテンション、しかもアニメの見せ場を拾ってくるような構図ですから作りやすいのだと思います。コントといえばコントになりかねない微妙なバランスなのですが、イキオイは確かに感じますので、これが芝居になっていくかは、もちょっと様子を見たいなとも思います。

終幕の牛丼かぶりつきとか、横綱が押しまくるシーンとか、テンションから発するばかばかしさが、ちょっとツボ。

チラシは文字ばかり、「約4分で読めます」ってやつで、しかもレイアウトや文字の大きさの配置が結構絶妙で、開演前の暇つぶし、ちょっと気になるチラシです。

富山聡子さんのかっこよさ、杉山未央さんの将校ゆえの力強さと間抜けさと、鈴木裕子さんの「軍萌え担当」って...、上歩祐己さんのクールでビューティ。

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2005.02.13

【芝居】「フルオーケストラ」アグリーダックリング

2005.2.13 17:00

関西の劇団、アグリーダックリングは、東京公演を年1回弱のペースで続けていて(2002.11「眠りの切り札」、2003.11「アドウェントゥーラ」)、今年が3回目。あれ、皆勤じゃん>あたし。公演は終了。

(1)世界を縫い合わせて復元しようとする男、(2)罪を犯した少女と少年の見た世界、(3)少女の数年後と思わしき、ドレミという女と流れ者。(1)がおそらく現在でそこから復元される(3)の時代、(2)が最も昔で、首をしめることでかいま見える(3)の世界。幾重にも重なる時間。(2)の世界で罪を犯した者たちが積み上げる塔はやがて人々の世界の真下に近づいていくのです。

正直、あたしにとってはとても難解です。断片断片は面白いし、とてもいろんなことを考えて盛り込んでいるのだと思われます。また、ファンタジーの見た目、言葉遊びも織り込んでいるなど、芝居を形作るものは相当な作り込みがされているようで、安定していて不安感はありません。反面、あまりの情報、いろんなことを有機的につなぎ合わせていくなかで、その考えの流れの飛躍が大きく、へとへとになりながら、でもついていけなくなる、という感じがします。眠くなるところもあるけれど、不思議と不快感はなくて、また見てしまおうという気になるのです。

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【芝居】モダンスイマーズ「デンキ島〜松田リカ編」

2005.2.13 14:00

初見。しょっぱく貧しい島の高校生とチンピラたち。こんな島でていこうと考える少女たちだが、障害が。 人物全てを丁寧に骨太にえがく、実はジュブナイル。面倒くさいことを持ち込んだり頭突っ込んだりするのが嫌いなリカ。友人の死、「仕事」の重さと周囲。自分で何かを動かそうとして起こる軋轢、だが支えてくれる人。

濃厚で目が離せない展開、重いところ軽いところそれぞれにあって飽きません。主演の中島圭子さんがじつにいいのです。正直言って、一見地味な顔立ち、大騒ぎをするでもありません。が、じわじわとにじみ出る芯の太さ、強さ。

とはいえ、滑り込んだD列(指定席だ)は隣のコドモ微妙にうるさく、話8割。大騒ぎならつまみだされもするでしょうが、なんか延々とぐずったりお菓子ねだったり。子供向けでない芝居で無理でしょ2時間10分は。いろいろしがらみありましょうが、親があてにならないぐらいダメなら、これを阻止するのこそ制作や主宰の仕事。でないと、その程度のカンパニーだと思われます。百歩譲ってもせめて出られる席(後ろってことですが)に配慮してくれないでしょうか。「~お知り合いは」よりはるかに問題です。(や、これはこれでまあ考えるべき問題ではありますが、これは項を改めて)

ほら、芝居そのものの感想よりも、観客マナーの方が多くなっちゃった。あたしの注意がそれぐらいそっちに向いちゃった、ってことです。

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トマトそば

小竹向原から新線池袋まで6分。もしかしたら開演が押してて間に合うかもしれないとおもった立教大学横のレストラン、すでに開演で入れず。で、有楽町線で有楽町。三省堂で太田垣晴子のO8を購入して、正面のプロント目指すがここも入れず(結構混んでるんだよね、ここ。)、吉野家の牛丼売り切れ(一日遅れだ)の看板を横目で「みどりの窓口」正面の中華料理屋。

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2005.02.12

【芝居】「十六夜」青年団若手

2005.2.12 19:00

青年団演出部の宮森さつきの近松門左衛門賞優秀賞の改訂、初上演。月見するために集まった一人の男と3人+1人の女のあれこれを少しばかり幻想的に。15日まで小竹向原・アトリエ春風舎。

男の部屋、姉とその友人が月見のために集う。偶然居合わせた男の恋人。そして見知らぬ女は、どうもこの世のものではなく。

女性の中に男性ひとりの宴会。しかも姉とか恋人とか。親戚の家に呼ばれたときに近いようで違う距離感。こういう経験がないのですが、芝居をみているあたしはなぜか休らいでしまうのです。

幾重にも積み重なっていく、それぞれの背景。饒舌にすぎる感ああるものの、丁寧で美しい感じすらします。 どこが、というのではないのだけど恋人役、石橋亜希子さんが、とても「カノジョ」って顔立ちって思っちゃうあたしは何か偏ってますか?(^_^;)

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【芝居】「はるまちろまん」P.E.C.T.

2005.2.12 15:00

横浜・湘南を基盤とする、といいながら横浜の劇場公演はいつぶりかしらん。13日まで馬車道BankART1929Yokohama。いろいろ迷走している(の6位)ようですが、横浜に住んでて何度も前を通ったのに、ここに入るのは初めて。公演にあわせた blogも展開。

年号が代わるあの冬、病院の屋上。入院している友人を見舞う人々と町の洋食屋の娘と謎の老女。時代を折り混ぜながら実はあまり関係なかったり。

二役を兼ねる松本美香さんが作る骨格に、若い役者のあれこれのみずみずしいさと微笑ましい馬鹿さ加減。半面、物語の運びを彼女に頼りすぎる感もあります。し、せっかくの骨格の二役をなぜ笑いに持って行くのか、というのは理解に苦しみます。とはいえ、ゆっくりと時間の流れる、が、若い町を見守る視線がやさしいのです。

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【芝居】「イヴの入る箱」YO's Birthday Party

2005.2.11 22:00

女優・両角葉さんの誕生日を前に一日、たった2回公演のバースディライブの3人芝居。Immigrant's Bossa Bando(IBB)のCDリリースライブと混成で、三軒茶屋の眺めのいいカフェで。

豚、人間、コモドオオトカゲ。部屋に散乱する箱を仕訳する白服のシェフ風と白衣の男。あとから一人。やがて、選んでいるのは、生まれ落ちるタマゴをこの3種類に仕分けしている天使ふたりと、舞い降りるコドモなのだとわかります。人間は最悪の選択だと諭す天使、それでも悪いことばかりじゃないと人間を希望するコドモ。

箱が箱を抱き込む、まるでマトリョーシカのようなリカーシブ。ああ、長い時間のこの繰り返しが生まれてくる子供がまた、次の世代。ごくあたりまえのことをしかしちょっとスマートな見せ方。約20分ぐらい、すてきなセンスの小品なのです。誕生日のプレゼントに戯曲ってかっこいいよなぁ。

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2005.02.11

【芝居】「アパートの窓割ります」シベリア少女鉄道

2005.2.11 19:30

壮大な前ふりを、終盤にひっくりかえす、という手法で人気のシベリア少女鉄道の新作。喫茶店を舞台に社会人野球の人々とそれをめぐる人の、じつはラブストーリー。20日まで新宿THEATER/TOPS。1h40。

初期のシベ少では、「前半の芝居がもちょっとまともなら」と言われ続けていました。終盤の破壊力が凄かった。もっとも、ネタの部分とオチの部分に客電をつけてたので、途中で帰る人もちらほら。なおさら前半の芝居がと、思ったのです。近作では前半が充実してきたものの、数作続けて映像やビデオゲームにネタを依存するものが続き、 (面白かったけど)ちょっと危惧する声が、聞こえてきたりしました。

で、本作。前半のドラマに力を注ぎ、映像や仕掛けに頼らなかった結果。実際のところ、とてつもなく大きなネタを見逃してるんじゃないかと思ったのです。個人的にはかなり不発な感じ。もし、大ネタを見逃してるんだとすれば、そりゃあたしが悪いのですが。「え、これでおしまい?」って感じ。そこからまた何かあるんじゃないかと思ったりして(←疑いすぎ)

久しぶりの、言葉で遊んでた、あの感覚でいくかと思わせただけに厳しいのです。 その分、全体のクオリティは圧倒的に上がっています。普通の芝居ぐらいにはなってるわけですが。が、破壊力でなんぼでしょ、という視点からはどうしても。

次回はなんとサザンシアター。

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【芝居】「自爆エロ」自分支部

2005.2.11 15:00

自分支部、第三回目、新作は自ら名乗るファンタジーつうより「胎内ミクロの決死圏」。13日まで中野あくとれ。

子宮を取ると言い出した、見た目も生活もほぼ男な母親。なんとしても阻止したいその息子が送り込まれた先は。

確かにファンタジーっちゃあファンタジー。無茶な設定はともかく、、その子宮だの何だのの世界に引っ張り込むまでにけっこう手間取ります。客席が受けてくれればともかく、金曜昼は客少な目(webにはなぜか記載がない回)で、観客にはおそらく身内、親の割合高く、距離感がつかめず笑いにくいのです。

エロとも汚いともちがう、あえていえば微妙な生々しさ。世界に入りこんでしまってからは、役者の個人技に頼る感あるけれども楽しめます。終盤の黄色Tシャツへの微妙な毒、作家らしい。

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2005.02.10

ヒューレットパッカードというアメリカのコンピュータメーカーがあります。ある世代より上の理系の人にとっては、高級関数電卓の会社だったり、測定器の会社だったりもします。あたしにとっては、100LX、200LXという超小型コンピュータ(PDA)でスケジュール管理を電子的に行えるようになって、芝居のレビューを書きためた思い出の機械、今はiPAQというスケジュール管理のPDAの会社です。

99年に就任したオフィーリアフィオリーナ(失礼しました)という女性のCEO、なんかファンだったのですね。突然の辞任のニュースは寂しい。市場の反応は、その発表後に株価が高騰してるので、辞任を望んでたってことなのか。まあ、実績からすれば仕方ないのかもしれませんが。なんか、個人的には寂しい。、そんな週末1日前。

3日あるのに、みたい芝居てんこもり。さて、どうしましょうか。ギリギリエンギギリギリエリンギ、シベリア少女鉄道、自分支部、青年団若手自主企画@春風舎、第七インターチェンジ、幹生、モダンスイマーズ、P.E.C.T.、アグリーダックリング、うなぎ計画P@のげシャーレ、スキマガク。ほら、明らかに足りない...うーん。

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2005.02.09

デジカメ買う

そんなに、使わないくせにねぇ。乾電池でも動くってやつが好きなんですが、安くなっているのを見つけたDSC-W1。ちょっと大きいけど500万画素。

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当日券すよねぇ。

芝居を観るときに、普通はまあ前売りを買っていくものですわね。でも、あたしは圧倒的に当日券派です。芝居見始めたころからそうです。最近は前日深夜にメールで予約なんてこともあるので、予約も少しは増えてきました。このあたりの話は去年書いた通りです。

いくつかのblogで、当日券の話が出て来ているので、便乗して。きくちブログさんでは、三谷幸喜作品を例にあげて、芝居の当日券ってのは結構取れるものだ、という展開。某日観劇録さんも、あたしと同じ当日券派。

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2005.02.08

【芝居】「円生と志ん生」

2005.2.7 18:30

五代目古今亭志ん生と六代目三遊亭圓生という二人の噺家が、満州興行の中途、大連で敗戦を迎えたため帰国できなくなったという実話をとっかかりに。27日まで紀伊國屋ホール。その後、鎌倉、山形・川西町。休憩15分込み、2時間45分。

「連鎖街のひとびと」(2000年初演)と同じ、敗戦直後の大連を舞台。その時代の「空気」を描いていきます。二人の噺家が足止めを食った、というのは事実のようですが、今作自体はいくつかの断片から編み上げたようです。有料パンフには年表が付いてきます。

確かにそこに居た人、確かにそこにあった空気。デフォルメはかなり強烈に入っていますし、こまつ座新作らしく、まだ「こなれていない」感がそこかしこにあります。連鎖街の時にも感じましたが、前半のどこか堅いのです。後半はかなり空気を暖め面白いのですが、微妙な滑りすぎを感じるのも事実。

寄席興行も多い紀伊國屋ですから、噺家に対する妙な距離はないように思います。わりと地に足がついたような感じはします。辻萬長さん演じる円生師、角野卓造さん演じる志ん生師も、あたし自身は本物をほとんど知りませんが、雰囲気はなんかそれらしい感じがします。女性4人は、その時代の空気を描くようにいろんな役で登場します。話の芯となるのが主役の二人だけで、あとは文字通りその場限りなのが、なんかもったいない感じなのです。

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2005.02.07

歯を抜く

単なる親知らずだというのに、なんか大げさに2ヶ月以上かかってますが、無事に抜歯完了。レントゲンの段階で手間取ること、リスクが予測されたので、こっちも気合入れていったし、医者からも会社休んだほうがいい、と言われて休暇を一日充当。無事に終わったのだけど、来週も経過の観察と、消毒、もう一本のために通います。仕事はつまりはじめてるけど、やるなら今のうち。さらにはまる前に、なんとかしときましょう。

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2005.02.06

【芝居】「FANTACY」町田ハウス

2005.2.6 18:00

マジック手書きで「キャホーイ!」「みんなくるの待ってるからね」の文字が躍る衝撃的なチラシに惹かれて、劇団ミライ改め「町田ハウス」。元明大の騒動舎系のようです(間違ってる、という情報お持ちのかたは教えてください)。母親と娘の関係を描く2時間。公演は終了。

高校生の娘と母親、父親の居ないらしい二人の家庭に最近母親に男の出入りが見えてきて。まじめに学校に通う女子大生、男友達ともうまくやってる日常に突然、身に覚えのない妊娠。二組の母娘の姿。

正直な話、役者のレベルもバラバラで癖があったり、言葉の選び方、物語の運びひとつとってもどこかがさつな感じは否めないのです。 それでも、何か語りたいことの原石がそこに見え隠れしているような気がしてなりません。子供の頃には見えていなかった、母親の「女」としての姿、そして自分自身が「母親になる」ということのとまどいが、荒削りではあるのだけど等身大に、瑞々しく、というよりは生々しく描かれるのです。

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速報→「おばけやしき」すっぴん部隊

2005.2.6 14:30

女性ばかり8人のキャストで。パンプルムスでの公演は今日で終了。

高校ダンス部同窓仲良し4人組。高校時代のダンスの大会前後と、12年後の同級生結婚式のために集まったところを、4+4キャスト、二つの時代のシーンを切り替えながら見せていきます。

仲良しのうちの5人目を欠いた状況やそれぞれの人となり変わらぬ12年目。カットバックして見せることで、それを描こうという試み自体は目新しくはないものの、相似形のおもしろさは確かにあって。が、せっかく作った構造で語られるのが、単にあの頃と変わらね友人の姿という共感だけにとどまるのはもったいないなあと思うのです。

毒吐く眼鏡、というポジションが二つの時代でともに物語に起伏を与えます。70分。

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【芝居】「乙女の国」クレネリ・ゼロファクトリー

2005.2.5 19:00

女優・本多真弓と劇作家・大岩真理さんのユニット、クレネリ・ゼロファクトリーの6回目公演。はじめての女優ばかり5人の芝居は、下宿募集のために集まった女性たちの、少し怖くて、切ないはなし。8日まで駅前劇場。

奥に部屋、細くなっているところがあって部屋の口。部屋の真ん中でたたずむ女。オンナノコの部屋。赤くて、甘いお菓子の袋が散乱しています。生活感はなくて。下宿を開くのだと聞いて、集まってくる訳ありの女たち。みんな決して若くはなくて、それぞれに何かを背負っていて。やがて、その家のことがわかってきて。

前半、それぞれの人となりが自然に見えてきます。どうしても説明するシーンなのだけど、すっと入ってくるのです。主婦、実家を出ようとしている女、自立している女など。それぞれ。後半、怖くなる感じ。あたしがちょっと期待していたもとはちがったけど、やがてあまりの切なさ。が、そこは閉塞ではなくて、新たに生まれ変わる姿なのです。あまりに簡単に「狂気に落ちる」感じがするのは違和感あるけど。

言葉の選び方の端々面白いのです。昭和50年代のリカちゃんハウスの描写、空気の圧力に引っ張られた感じでフタが開くあたりの描写が巧いなぁ。ほりすみこさんの、ほっこりとした感じは前半の客席を暖めます。佐藤真弓さんはいつでもこの感じがあるのだけど、「あててる」感じでぴったり。大村美樹さんの可愛らしさはどうしたことだ(意味不明)。

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2005.02.05

【芝居】「モデルガン」Oi-SCALE

2005.2.5 15:00

途中までは同じ脚本、ある「モノ」が異なる3つのバリエーションをトリプルキャストで公演する趣向で6日までシアターブラッツ。あたしが見たのはAプログラム。

暗闇をベースに、奥行きを存分に活かした演出は少々鼻につくといえば付きますがスタイリッシュでかっこいいのです。時間が90分弱と比較的短いのと相まって、癖のある世界を集中力持って見られます。

少々意味不明な笑いを挟んだりもしますが、あたしゃ嫌いじゃない。確かにない方が一貫した感じはしますが。 こういうバリエーションの作り方、互いに補足しあうとか、作る方は全体が見えているので楽しいんだろうなあ。2回目以降を格安にするなど努力はうかがえますが、コマがないあたしにはこの一本だけ。何回も見られないあたしには、ちょっと寂しい。

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2005.02.04

芝居観られるか。

風邪が治ったと思って絶好調だった昨日、調子に乗って遅くまでチラシ整理やってしまったのが裏目で、今日昼から、また同じ症状が。薬をまた呑み始めるのです。明日は職場の呑み会いけるかなぁ。つうか、週末のジムと芝居行けるかなぁ。2週間行かないとなぁ、さすがになぁ。

確定した予定はなくて、観ませんかなんてお誘いを受けたりもしてるのだけど、それとは別に気になる芝居列挙スペシャル。今月は2、4週目に集中してるなんて話も聞きますが、あたしゃ毎週整理するので先のことはわかりません。(T T)。Oi-SCALE(A)@ブラッツは、高橋唯子さんを見に行くだけでも、あたしゃ価値がある。(はず)。手書きチラシが凄い町田ハウス@サニーサイドは、少女漫画演劇の代名詞として語り継がれる、と大きく出てます。ミケとゆたん歩@あくとれは劇団名の可愛らしさだけで。すっぴん部隊@パンプルムス、東京2@ジェルス。ヒンドゥー五千回@OFF OFF。少しメジャーを狙うなら南船北馬一団@アリスは観たことないから気になるし、ベタポ@TOPSも久しく観てないしなぁ。クレネリゼロファクトリー@駅前の女性ばかりって構成もまた。

この週末が終われば、いよいよ親知らず抜歯の月曜日。会社も休むものね。でも夜遊びにいく元気があるのかどうかはわからない。なんかさんざん脅かされてるし。

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2005.02.02

劇作家大会って面白いかな?

劇作家協会が開く、6年ぶりの「劇作家大会2005熊本大会」。もちろん劇作家じゃないし、演劇関係者にそう知り合いが居るわけではないのですが、盛岡大会の時に、観客の立場で面白かったって話をずいぶん聞いた気が。今年は熊本、3/18から3/21。全部は無理にしても、またそのころの週末の予定をまだ見てないってのもあるけど、ちょっと気にとめたいと思うのです。

どうなんだろ。

公式ホームページがいっこうに更新されないのでどうしたものだと思っていたのです。何がいつやるのかさっぱりわからない。(せっかくのWiKiなのに)、チラシを貰ったという声を聞いて探してみたら、会場となる熊本県立劇場のwebの方(→自主文化事業→の下の方にあるスケジュールと申込書のpdfへのリンク)にはちゃくちゃくと資料があがってるのも、どうかなぁと思うのです。googleでひっかかりにくいところにあるので、みつかりません。

出先で誰も知らないだろうことをいいことに、ワークショップ出てみるのも一興かもしれないし、単に飲み歩くもよしかもしれないし。あっさり観たい芝居が多くて熊本行きを断念するかもしれないし。(おい

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