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2004.11.13

【芝居】「汚い月」乞局

2004.11.12 19:30

王子小劇場の「佐藤佐吉演劇祭」の二つ目。「喪服割引」があったりして少し怖い感じのする劇団、乞局(コツボネ)の「汚い月」。2002年の「陰漏(かげろう)」の改訂現代版と謳ってはいるものの、ほとんど別物の仕上がり、ライトで乞局入門編との声も高いのです。14日まで。

とはいうものの、初演見てるくせに、あたしゃほとんど記憶がありません。銀座小劇場だったこと、部屋を取り囲むように廊下があるセットは強烈に覚えているくせに。人が忽然と姿を消すこと、その周りからのリンクがすっぱり切れてしまうことを描いた話で、最後の最後で、というタイプの芝居だったらしいのですが、あれれ。

マンションの中、中庭があったりするちょっとおしゃれ目(にしちゃ色が変だけど)な。飛行機の騒音、その反対運動があれこれ起こる、ちょっと落ち着かないコミュニティ。ある日、夫が通勤電車の中で立ったまま死んでしまうが、動揺する妻から勝手に取り付けられた臓器提供同意で、あれよあれよとなくなってしまう。呆然とする妻だったが。

サラリーマン二人の妙に距離感がむちゃくちゃな会話が好きです。姉妹二人のちょこまか感はかわいらしいのだけど、やってることはちょっと怖い。

以下ねたばれ

リアルな会話の中で、登場する人物は一見普通なのに、実は気持ち悪い。今作においては不思議と乾いた感じはするのですが、それでも不思議な感触というか手触りの人々なのです。わりと早い段階で根幹となるネタは見えてきますが、そのわりには謎のまま残るところが多いというのも不思議です。「何が"同士"なのか」「何が"追い越された"のか」(どうも、一線、ということのようですが)、「轢いたのは誰か」というあたりは、頻繁に出てくるわりには謎は解かれないまま残ります。

しかし、「ここ」から忽然と姿を消すにはどうしたらいいのか、ということの悪趣味な夢想をすることは、誰にでもあるのかなと思ったりもします。それを具体的にどう実現するか考えて、もちろん法に触れるなんてことなく実施してしまおうというダークサイド、はまりこんでしまったら抜け出せないような怖さと見たさが相半ばするのです。

乞局(コツボネ)「汚い月」
2004.11.12 - 11.14 王子小劇場
作・演出 下西啓正
出演  秋吉孝倫 アッサム 柴田洋佑 下西啓正 田中則生 馬場一嘉 三橋良平 石井汐 酒井純 鈴木享 古川祐子 松木美路子

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コメント

トラバ&ご来場ありがとうございました!
当日パンフに『汚い月裏サイト』のURLが記載されています。本編で語られなかったエピソードなどが載っているので是非ご覧ください。例えば「誰が轢いた」とかも・・・。

残すところ4回。
がんばります!(いや、頑張ってはいけないのですが・・・・)

投稿: 柴田@乞局ホームページ管理人 | 2004.11.13 09:12

柴田さん、コメントありがとうございました。
裏サイト、なんですが、どうもアクセスできないみたいなんですが.... iモードだけなんですかね。あたしAUなもので。パソコンからもできなくて。

投稿: かわひ_ | 2004.11.14 09:31

iモードだけみたいっす。同じくezweb@TUKAだから見れず。

ショボーン。

投稿: あおし | 2004.11.16 01:41

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