【芝居】「月並みな話」時間堂
2004.10. 1 19:30
月移民の選考に落ちた人々、パーティに集まったが、突然の欠員で一人を総意で選ぶように言われて。 それぞれの月への想いのたけ。一見、議論する芝居に見えるのだけど、論理でなくて感情で動くというのは、好き嫌いが別れるのだと思います。そこにハマりこみたいなら、迷わず最前列。取れなければ、3列目以降を。4日夜まで、王子小劇場。
若い役者だけで成立させなければいけない制約の中で、移民というような国家的なプロジェクトの年齢に幅が見えなくなるのは苦しいところ。それでも、落ち着いてかっこいいエンジニア、愛することや気分で生きる若い女性、我が道を行く職人、夢溢れる学生など、設定的には無理をしてでも見た目にあまり違和感を感じさせないような配役で乗り切ります。それぞれにキャラクターを明確に割り当てて、結果、バランスがよくて見やすい舞台です。
エレガ役、こいけえいこさんのすらりと高い身長、まるでモデルのよう。一方でグループに割り込んだ他人(妹)を演じた稲村裕子さんが、舞台をかき回すように駆け回ります。(説明のために不可欠な役なのです) この二人が並んだシーンは、そこに笑いを求める訳じゃないのだけど、それだけでくすりとしてしまう瞬間。
これもある意味ハッピーエンド。いまこの瞬間はもしかしたら悲しむ人もいるのかもしれないけど、きっと長い目ではハッピーになるのだろうと感じさせる予感。一方で、どんなに愛し合っている二人でも、深くて相容れない溝があることをこんなにも、はっきりと見せられてしまうのです。ええ、今更そんなことを知らないわけではないはず、なのですが。
当日パンフの役者紹介、役名がないために時間堂に慣れていないと役者名とのリンクが取れません。もったいない。
時間堂第11回公演「月並みなはなし」
2004.10.1 - 10.4 王子小劇場
作・演出 黒澤世莉
出演 中田顕史郎 根津茂尚 内山一寿 両角葉 稲村裕子 木村瞳 こいけけいこ 渡辺詩子
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コメント
時間堂のくろさわせりです。
ご来場ありがとうございました。
ご指摘のパンフレット、初日開場中に気づいて顔面蒼白になっていました。
役名は二日目以降掲載されております。
初日に来て頂いたみなさまにはご迷惑をおかけしました。ごめんなさい。
かさねて、ご来場ありがとうございました。
投稿: くろさわせり | 2004.10.04 12:54
くろさわせりさん、コメントありがとうございます。
素早く作り直されたんですねー。こういう小回りが効くのってのがいいことですよねー。今回、話は重いのだけど楽しく拝見しましたー。
投稿: かわひ_ | 2004.10.04 19:18
ありがとうございました。
無事終わりましたよー。
また近々どこかの劇場でお会いしましょう♪
投稿: やまもときょうこ | 2004.10.06 00:22
やまもときょうこさま、コメントありがとうございました。
無事に楽日を迎えられたようで、何よりでしたー。あちこちで聞く評判もいいみたいですね。
またよろしくおねがいいたします。
投稿: かわひ_ | 2004.10.07 01:08
しつこくすみません。
Fringeのおぎのさんが、かわひらさんのコメントを読んで、それで時間堂に来てくださったと掲示板に書いていらしたので、嬉しくてまた来ました。
ありがとうございます。
明日はあひるなんちゃらに行ってみます。
今週末の舞台は台風の影響でみんなかわいそうです。
明日の公演はどこの劇場も沢山人が入ると良いですね。
投稿: やまもときょうこ | 2004.10.10 02:39