2004.10.10 19:00
近江谷太朗さんのユニット、"PLAYMATE"のもととなった1998年1月の演目、6年ぶりの再演三演(詳細下記コメントをご参照を)。濃密だが、どこかあか抜けなかった印象の会話劇だった初演に比べると、役者も演出もよりスタイリッシュで見やすくなっているしパワーも感じるのだけど、さらりとしすぎている感も。もしかしたら変わったのは、見ているこちら側や社会かもしれませんが。オススメ、17日まで新宿THEATER/TOPS
そういえば、「休むに似たり」をみるまで、あたしの中の芝居のベストはこれだったのを思い出しました。その前は「ピロートーク」(自転車キンクリート)。でも、どうしてすきだったのかは思い出せずにいます。今作はおもしろく、完成度は高いのだけど、大泣きするほどには至らず。
二組の夫婦、4人とも友達で、幸せそうに見えるのだけど、夫とは別の男、妻とは別の女たちとそれぞれに関係のある。それぞれに言えないことを秘めて、苦しくて苦しくてしょうがないのです。互いにいとおしいと思う気持ちなのはわかっているだけに、より強く訴えかけます。
4人しか出てきません。あまりにお互いの関係が密接すぎて、まるでこの4人しか人類がいないのではないかと思うぐらいに。911を経験してしまった私たちは、ふれあえる相手とこじんまりまとまるコミュニティこそが貴重なのだと思うようになった、ということなのかもしれません。実は初演時はもう4人の出演者が居たから、というだけかもしれませんが。
サードステージ系の"Showcase"のおしゃれな感じ、野口・京の圧倒的な力、さすが早稲田。第三舞台の独白のシーンのようでもあり、双数姉妹の野口節でもあり。京さんの今年は、ナイロンといい、こんな感じなのか。でもより口当たりはいいですね。初演時よりも女優がだいぶ若くなっているということも、違いかもしれません。
こんなにライトな感じで、挨拶のように、ボノボののようにセックスができたらなぁと思う気持ち。そんなことは許されるわけもないのですが。もっともボノボのセックスに見えるあれは、実はちょっと違うという話ですが。
思い入れが強すぎるんですかね。でも、こんな話を見て、異性とお酒を飲みながら、とことん話したいなぁと思うのです。
※チラシには初演1997って書いてあるんだけど、手元のメモは1998なんだよなぁ。(これ、1997初演、1998再演だそう。詳細は下記コメントを)
M.K.プロデュース「SWAP」1998.1 近鉄小劇場 青山円形劇場
作:川上徹也 演出:杉本タダスケ
出演:近江谷太朗(演劇集団キャラメルボックス) 久保田浩(遊気舎) 林英世(劇団M.O.P.) (以下、立身出世劇場)冬乃もみじ みなみさゆり 肥塚明日香 今仲ひろし 山本禎顕
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