当日券が好きだ。
このテーマはぼちぼち書いていこうかと思っているものの一つなんですが、あたしは芝居を観る方法としては、圧倒的に当日券が好きです。前売りを買わないわけではありません。でもその場合は限られています。
- 当日券で観られる可能性が圧倒的に低いもの(NODA MAPが代表的)
- 誰か(あまり芝居を見ない友人)と見に行くことが確定してるか、期待される場合(いわゆるデートはこれに含まれますな)
...つうか、これぐらいか。買うなら、後で譲るはめになる場合や、いろいろな思惑(下心か)から2枚ですが。
これは芝居を単純に見る側からの意見にすぎません。作る側からだと、たとえば荻野さんのfringeに述べられているようなことも、理解できているつもりです。(商売ですからね)
が、週末の貴重なコマを、転売もキャンセルもできないような前売り券を買うのはサラリーマンに取ってはリスクです。つうか、芝居好きとしては、全部情報が出そろった直前に決めたいところというのも本音です。もっと面白いの、あるかもしんないし。この決断の遅さがあたしの人生を失敗させちゃいないかという気持ちが頭をよぎったりもしますが、それはそれとして。
もちろん、当日券にはリスクがつきまといます。制作者にとっては、直前までこんな胃の痛くなるようなことをしたくないというのも事実でしょう。入れないなら入れないでもいいから、ちょっとぐらい高くなっても、それでも予約なしで観たい、という気持ちがあります。
でも、直前、たとえば前日の深夜や当日の午前中にメールで予約ができるようになってきているのは、特に小劇場が好きな観客には便利になってきたと感じます。三鷹芸文のように、当日午前に電話しても予約ができるシステムはリスクを低くできるだけに好感が持てます。
なんでこんなことをつらつら考えるようになったかというと、「当日券前日予約」と称して、予約なしでは当日いっても絶対に観られないシステムを取るところが出て来たからです。しかも前日の昼間、限られた時間に電話せいと。商売としては理解できます。が、これは困った。ほんとに。チケット発券手数料とか、ITの使い方を完全に勘違いしているとしか思えない公演が増えてきたのは、情けないはなしです。こんな形態を取る公演は規模の大きなものですから、あたし一人が行かなくたって痛くもかゆくもないのでしょうが。
間に入る仲介者を減らし、直前までの変更に迅速に対応する「ちから」、というのがITなのだと、あたしゃ信じているんですが。(もちろん、観客としての立場だけ、で話をしているわけですが) うまい、落としどころないのかなぁ。
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