【芝居】「99+」P.E.C.T.
2000.4.15 19:00
【みたままおもったまま】
藤沢を中心に活動を続けるP.E.C.T.。最近では年に数回の公演の多くを東京都内で 行い、生演奏の音楽とのコラボレーションの色合いが濃くなってきています。 今作、「99+」は、数回上演されている彼らの代表作「情けないサボテン・ホリディ」 をベースに、演出を大幅に改訂しての。スタイリッシュで、音楽との融合が 心地好い一本なのです。
スタイルは、とてもとても洗練されていて、オシャレな感じになっています。 半面、少々泥臭くても観客をぐいぐい引っ張ろうという感じではなくなって きていいるようにも感じます。気持ちよく体を委ねるだけならこんなに気持ちの いいことはないのだけど、物語をおっかけようとすると、ファンタジーっぽい 枠組みのせいもあって、少々気合が必要にも思います。
ここ数作では、ミュージシャンとのコラボレーションも多く、今作でも 「おちあいさとこ」さんをフィーチャー。なんと「歌う薔薇の花」という役。 人々の気持ちがそこに溢れれば、気持ちを星空に返すために現われ、歌うという 実に幻想的な感じ。かわひら好みのアカペラ。マイクなし、実にいいのです。 ライブ行きたいなぁ。 「たまははき」って前々から行きたいとおもってるのだけど。
自分がなにものか思い出せない、思い出したくない過去、忘れたいけど忘れられない 過去、忘れたくなのになくなってしまいそうな過去、したいことはあるのだけど うまく行かない、登場人物たちはさまざま問題を抱えながら、ホテルを訪れます。 それを抱えながら、直視しながら、でも関係ない日々を送るのはまさに 贅沢な「ホリディ」。誰に責められることもなく、主人は暖かく迎えるのです。 いいよねぇ、こういう感じが。悶々とする日々を送ってると、ほんとに そう思うのです。
【ものがたり】
飛行機レースの繰り広げられる砂漠の真ん中。その期間中だけオープンする、
「ホテル・ド・サボテン ホリディ」。自分がだれかわからない漂流者(山崎)や
レース早々飛行機を墜落させてしまって一刻も速く飛行機を修理しないといけない
ゼッケン99の兄弟(瀧川,佐藤)、大量殺人のガンマンやら、謎の多い歌手やら、
さまざまなひとに、主人(中嶋)は暖かくもてなす。
が、いくらたっても飛行機は直る気配がなく、99番はいらつく日々を送る。
そんな時、飛行機から落ちて来た少女(関谷)の働き口をつくろうと、
漂流者とガンマンを対決させようと...
●P.E.C.T. 19th present 「99+」
2000.4.13 - 4.16 東京 三軒茶屋 シアタートラム
http://www.interq.or.jp/jupiter/pect/
構成脚色 日々野克己 演出 中嶋比呂嗣
出演 中嶋比呂嗣 松本美香 山崎ルキノ 瀧川英次 佐藤拓道 信藤真理 岡野慎平太 つつみその子 aico 石田尚樹 山本繁 杉本真理子 関谷満美子 竹村美和 中島陽子 大江昭彦 MPQ(マルセリーノピアノカルテット) .... 荻野文[Drums] 小嶋淳[Bass] 奥津乾[Sax.] Marcelino F.P.[Piano.] おちあいさとこ
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