R/【ホギウタ】ブリキの自発団P
「え?カタカナのホギウタ? んで、ガイジンのキャストぉ?」青山円形劇場 のフェスティバルの1本目の印象はどちらかというとマイナスのイメージの 強いものでした。が、そこからびっくりと美しさが山盛りの舞台の印象は なかなか面白いもの、というものでした。好みは分かれるかもしれません。 が、かわひらはわりとオススメなのです。
ご覧になるかたは、ぜひ開演時間少し前にはお席に。 終演後も座ってるとすこしお楽しみ。
【みたままおもったまま】
青山円形劇場を本当に円形のまま使う舞台は久しぶりに観た気がします。
中央には砂場のような砂、囲むように椅子ぐらいの高さの壁。核戦争後の
地球を描くこの舞台らしい、が、もとの「寿歌」とはまったく違う印象の舞台。
寿歌を象徴する、リヤカーは登場せず、旅芸人な二人の姿は、道化と 安っぽく洋風な踊り子。もう一人の男の姿は、何者かわからないという 感じではなくて、まんまな風体。
リミックス、という感じでしょうか。舞台から物語を追おうとすると、 唐突に物語がとぎれたり切り替わったりして、少々苦労します。もとの 「寿歌」をご存じの方が楽しめるかもしれません。が、そんなことを あまり気にしなくてもいいぐらい、さまざまな仕掛けやお楽しみの数々。 わかりやすくて、これはこれで楽しめるのです。
大幅に手ははいっているものの、これは紛れもなく、「寿歌」の世界。 外国人だらけなのに不自然きわまりない関西弁とか、 文句をつけるところはあれど、これはこれで楽しいのだな。
とにかく美しいシーンがいくつもあります。ミサイルが飛び交うときの 光の美しさ、「弾丸受け止め」シーン前後の美しい「コロナ」、 ラストシーンの美しさ、これをぼっと観ているのもいいなぁと思って しまうのです。びっくりすること、が芝居の楽しみの一つの側面だとする なら、このホギウタはそんなびっくりに溢れています。
道化を演じるスティーブ・ソレイシィさんは、舞台を引っ張り、物語を転がす 重要な役どころ、かっこよくて。ルビーモレノさんの娘は、もうひと弾け 欲しいと思ってしまうけど、自分の過去を語るシーンは印象的。突然現われる 男を演じるユセフ・ロットフィさんは、木訥としているかと思うと不思議な 間で客席の関心を一気にとっつかまえる魅力があります。
いま、この瞬間に「放射能」とか「死の灰」という言葉は、今までの寿歌を 観ていたときの遠い世界の話からは、ずいぶんと身近に感じるのだけど、 そのあっけらかんと乾いた感じは、むしろ違和感になってしまうというのも 不思議な感じではあります。
【ものがたり】
何かの間違いで核ミサイルが飛び交う世界。どこまで歩いてもひとっこひとり
いない世界、行くあてもなく、ふらふらと歩き続ける、旅芸人なふたり。
二人のまえに突然現れた若者は、不思議な力を待っていて...
【観劇データ】
1999.10.15 19:00 - 20:45 Aブロック9番(当日券)
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●ブリキの自発団プロデュース「ホギウタ」
(第13回青山演劇フェスティバル - 1999再生へ)
1999.10.14 - 10.20 東京 青山円形劇場
原作 北村想 構成・演出 生田萬
出演 ルビー・モレノ スティーブ・ソレイシィ ユセフ・ロットフィ(劇団テヘラン)
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