【芝居】「破稿 銀河鉄道の夜」いるかHotel
1999.02.11 M
前売出てないとの評判のわりには、蓋をあければ連日満員のよう。 いやいや。なんだかんだ言っても、やっぱ客席は入ってる方が嬉しいです。
【みたままおもったまま】!!ねたばれあり!!
アタシもまた、銀河鉄道の夜をきちんと読んでないバチアタリなのです。 が、そうだとしてもその気持ちがしっかりと伝わるように思います。丁寧に 作られ、かかわる人々がこの芝居を愛しているのだななぁ、というそんな想い、 しっかりと。
高校演劇を題材にしながら、キャラメル、野田秀樹なんて言葉もちりばめて あって、エンゲキに対する想いのたけが綴られる楽しさがあります。
ものがたりはわりとシンプル。トウコの登場の瞬間にその後のものがたりが 感じ取れてしまったとしても、その骨格に細かく肉付けしていくように、 彼女たちが感じたこと、考えたことが徐々に見えてくる、という感覚。
トウコとカナエがぶつけあう想いのたけ、「トウコがおらんようになって から、寄り道もしてへん」とか「引きずられるんは、メイワクじゃ」 「これは終わった芝居やで」なんていう言葉ひとつひとつが、気持ちを 揺らします。
台本を破り捨ててからあとのシーン、たとえば銀河鉄道の駅が突然出現 するのは実に舞台的で印象的ですし、そのあとサキに訣別を宣言するシーンも 確かにいいところです。でも、観ていたアタシは、台本を破り捨てたあの 瞬間で気持ちが終わってしまったところがあって、余韻として観てた、 なんてのはちょっと勿体ない話ではあります。
高校生だという松本知佐さんが豊かな表情と圧倒的な存在感で舞台を 引っ張り、印象に残ります。すごいすごい。
【ものがたり】
高校、演劇部の部室、放課後。一人の少女・カナエ(三谷)がジャージ姿で 身訓をしている。高校三年生、センター試験を数えるばかりのこの時期、 友人・サキ(宇仁菅)の心配をよそに、予備校もサボりがち、言を左右して なかなか受験に向かい合おうとしない。
もう一人の友人、トウコ(松本)が現れ、カナエと、かつての公演、二人が 初めてメインになった大会での「銀河鉄道の夜」のこと、合宿のこと、 さまざまな思い出を語り合い、ふざけ合う。 が、カナエを心配するサキの言葉にトウコは...
【観劇データ】 1999.2.11 14:00 - 15:30 前2列中央(当日券, 13:30購入, 当日25番)
●いるかHotel「破稿 銀河鉄道の夜」
1999.1.23 - 1.24 大阪 スペースゼロ
1999.2.9 - 2.11 東京 下北沢駅前劇場
作 水野陽子 原案/監修/演出 谷省吾
出演 三谷恭子(売込隊ビーム) 松本知佐 宇仁菅綾
| 固定リンク
コメント