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1998.03.14

【芝居】「BRIDGE」発砲DASH

1998.3.22 19:00

【みたままおもったまま】
TEAM発砲・B・ZINとランニングシアター・ダッシュの合同公演なる今作は、ダッシュを 主宰する大塚雅史さんの手による作・演出の佳作に仕上がりました。荒削りだとか、 荒唐無稽といわば言え。かわひらは結構お気に入り、の一作なのでした。

ダッシュの公演でも感じますが、大塚さんの戯曲は、中年とか老人とか、若い盛りを 過ぎてしまって、自分の先行きが見えてしまった男の視点を感じます。が、それは 疲れてしまった男を単に癒す、というやりかたではありません。かといって、 過ぎ去りし栄光を単に懐かしむでもありません。

あのころの熱気、気合い、あるいは無鉄砲さを「そのまま」思い出して、引っ張り 出して、無鉄砲に走るというもの。子供が未来を夢想するかのように、オジサン だって、無邪気に夢想する楽しさというか、パワーと言うか。

ええ、もちろんそんなことは現実なんかじゃ、多分ありえないこと。かわひらだって 毎日に追われちゃってます。だからこそ、芝居なんだからこそ、こんなすっきり後味 で、元気な芝居を、心が欲してしまうんじゃないかと思うのです。もっとも、 芝居荒唐無稽、デフォルメにデフォルメを重ねたものですから、こんなの考え 過ぎかもしれませんが。

なんて、ちょっと年寄りな視点とはいえ、役者たちは本当に若いのです。四角く 囲まれた舞台を、それこそ縦横無尽に走り、飛び、転げ回るのです。パフォーマンス 系の、いわゆる「カッコヨサ」とは無縁で、泥臭く、奇麗に揃っている訳でもない のですが。

とはいえ、イキオイだけではうまくいかないこともあって、リングのような舞台 で科白をきちんと四方の観客に届けきれていないのも事実。そもそもこんな舞台 にした方がよかったのかどうかとさえ思ったりもします。

役者がどのように選ばれたのか、かわひらには知るよしもありませんが、 たとえばダッシュの佐久間さん、たとえば発砲の川津さんなど、居ない事によって その存在が大きくなってしまうのも、ああ、ナイモノネダリ。

とかなんとか言いながら、出ている役者に魅力がないということでは決してなくて、 大庭さんの若々しさ、きださんの斜めに構えた魅力、ちょこちょこと良く動く 武藤さんの間の良さ、高市さんのステロタイプすぎる嫌われ役、前田さんの オーバーデフォルメな動き(それがまた良く似合う)なんてのも、楽しんだりして。

これは決してキャラメルの味でも、発砲のカラーでもなく、まぎれもなくダッシュの ホン、なのです。そして、かわひらはけっこうお気に入り、なんだけどなぁ。

【ものがたり】
日々の生活、会社にも家庭にも嫌気がさして、抜けだそうと決心した40過ぎの男。 始発電車に乗るために暗いうちに家を抜け出した男の脳裏に蘇る、大学時代の 思い出。監獄のように完全警備された合宿所。地獄のように理不尽なしごき、体罰。 そんな毎日から抜け出すために、合宿所からの脱出を企てた時の...

【観劇データ】
1998.3.22 19:00 - 21:00 Aブロック7列12番 (フェスティバル通し券)

●ネビュラプロジェクト・プロデュース Vol.1「BRIGE(ブリッジ)」
1998.3.18 - 3.25 東京 新宿スペース・ゼロ (全労済演劇フェスティバル)
1998.3.28 - 3.31 大阪 あべの 近鉄アート館
作・演出 大塚雅史(ランニングシアターダッシュ)
出演 上瀧昇一郎 大庭新二 高市正之 (以上ランニングシアターダッシュ) 澤田太歩 小林愛 きだつよし 平野くんじ 武藤陶子(以上TEAM発砲・B・ZIN) 大森美紀子 前田綾(以上 演劇集団キャラメルボックス)

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