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1997.10.19

【芝居】「東京の友人」P.E.C.T.

1997.10.19 19:00

【みたままおもったまま】
なんかとってものんびりした気持ちになる芝居なのです。小屋の一夜が 舞台なのに、なぜかやわらかな陽射しとか、ボサノバとか、そういう ものが頭に浮かぶのです。強烈に盛り上がる場面や感情よりも、雰囲気 とか場とかいうものを丁寧に作り出している印象があります。

特に、亡くなってしまっていまはもう居ない人のことをしっかりと描く力。 彼女が座っていた場所、彼女の口癖など、細かくしかしあっさりと示されて います。回想のシーンなど一つもないのに、高校生だった当時の様子が ありありと浮かぶその場に、舞台には一度も出てこない彼女の姿が 見える気さえします。

霊感が強い女性を演じた山崎ルキノさんが素敵です。ミナカミさんという どこか人間じゃないような男が現れる直前の瞬間に、何かが飛んできたことに 気がつく視線の動きとか、歌の途中で小さな人形を握り締めて、それが後で 亡くなった人の形見だったことが語られるところとか。

ゲストとして出演している阿部浩之さんが弾くギターの力強さ。寺の住職を 演じる中嶋浩さんどことなく飄々とした印象の気持ちよさ。早とちりな オトコノコを演じる片瀬鉄兵さんの一生懸命で高いテンション。ギャラリーの 女主人を演じた松本美香さんのどこかアンニュイで印象的な声。 それぞれがそれぞれにポジションを持って、いい持ち味なのです。

ええ、少し思い入れありすぎかもしれません。でも、この雰囲気、 芝居で味わおうとすると、ありそうで、実はあんまりなかったりして。 大好きなタイプの芝居なのですが。

【ものがたり】
東京から少しだけ離れた海岸の小さな町。山が迫り小さな海岸がある。 高校の頃まですごしたこの町の、高校のころに過ごしたバンドのたまり場 だった寺の小屋に久しぶりに戻ってきた男(阿部浩之)。高校を卒業してすぐ に東京に出てミュージシャンとして成功したが、突然全ての契約を打ち切って やってきたのだという。
あのころ恋人だった一人の女性の死に目にも葬式にも顔を出さないままに 過ごしてしまった13年間の溝を埋めるかのように、あのころの懐かしい顔に 出会い、あの懐かしい小屋で過ごす、一晩の物語。

【補足】
次回公演は、11/25,16,27,29,30に藤沢本町 カフェレストランクラジャ(0466-24-3019) にて、「海辺で見た犬」の再演。そう、FSTAGEのオフの当日、大嵐がやってきた にもかかわらず、無謀にも半分の人が集まってしまったという、あの芝居の 再演です。(んで、あたしが幹事やってたのは秘密です)
ホントに小さな小さな空間での小さな芝居。何かのついでがあれば、ぜひ。 その次はなんと、ジアン・ジアンですって。

●P.E.C.T. 12th Presents「東京の友人」
1997.10.15 - 10.19 東京 六本木アトリエフォンテーヌ(03-3583-9821)
構成演出 日々野克己×中嶋浩
出演 阿部浩之 中嶋浩 山崎ルキノ 片瀬鉄兵 松本美香    立石徹 青木珠美 石川浩之

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