【芝居】「Believe」惑星ピスタチオ
※NiftyServe FSTAGEに書いたものの再録です。
【みたままおもったまま】!!!ねたばれ あります!!! ものすごくもりだくさんのものがたり、奇麗なシーン。2時間という枠の中に これだけのものをつめこんだのは驚異的ですらあります。 あくまでも今までの彼らのやりかたの延長線上のもの。その意味では続けて見ている 観客には新鮮さが足りないかも知れません。が、その完成度は高く、オススメです。
腹筋善之介さんの魅力が目いっぱいです。本当に凄い、ということを再認識。 「一人芝居」を見逃してしまったのがほんとうに悔やまれます。未見ながら、白血球 ライダーのネタも面白かったし、タイムボカンとかね。(^^) そこに至る「走るシーン」の奇麗なこと。多分破壊ランナーかしらん。
パワーマイムと呼ばれる彼らのやり方は、一つ間違えるとひどくチープなものに なりかねない危うさを内包しているという気がします。情景をすべて言葉で表現 してしまうこととか、手を「ひと」に見立てた遠景の手法とか。サンモール級の 劇場ならば丁度いい感じですが、アプルやゼロでは少し苦しい気もします。 芝居の前半でなそんなこと、ずーっと考えていたのですが、物語が進むにつれて そんなこと、どうでも良くなっちゃうぐらい、楽しくなってきたのです。 彼らはそんな疑問、正面から正々堂々と突破してきました。
カメラワーク手法と呼んでいる(それにしても彼らの芝居には専門用語多いこと) やりかたのひとつに「観客の視点は固定したままに役者の方をぐるっと回す」 のがあって、このあたりの完成度が見ていて気持ちがいいぐらいにキマります。
SF、しかもSTAR TREKに強く傾倒している彼ららしく、「歴史を変えてしまうこと」 のパラドックスにずいぶんとこだわりが見えます。物語としてのおもしろさ、しかも 日本史なんかあんまり知らなくても楽しめるように作りつつも、筋を通す所は きっちり通すというあたりに、好感が持てます。 歴史に弄ばれる人々、その外側から歴史の動きを見ている人々(宣教師たち)という 見方、あるいは音楽の使い方にもSTAR TREKっぽさ、感じます。
織田信長を演じた保村大和さんの一種クセのある顔が、印象的。道糞法師を演じた 福岡ゆみこさんは、いままでとはどこか違った雰囲気。こどもこどもしてた雰囲気とは 一変して、声量が明らかにパワーアップしています。うまくなったなぁ、という 感じがします。明智光秀を演じた佐々木蔵之介さんも舞台のリズムを生み出すのに 貢献しています。
【補足】
かわひらの並んだ時刻ではすでに予定した当日券は売り切れ。整理番号を渡され、
キャンセルや招待の空き、あるいは通路席を出しています。通路でも値段は同じ
です。かわひらの観た回では、通路には約6,7名。残りは座席を手に入れました。
事前の電話問い合わせ、キャンセル待ちの説明とも的確で気持ちのいいものでした。
各日公演は一回ずつですし、休演日もありますので、ご注意。
アンケートの書式、前売り情報の出し方など、制作力がとても強くなってきている のがわかります。ネビュラの直前予約もあります。
【ものがたり】
戦国武将割拠の世。天下統一をほぼ手中にしたかに見えた織田信長。とある岡の
上に突然現れた不思議なハコを調べるうち、散乱した書物の中からある本を
手に入れる。「チャート式日本史」と書かれたその本から、すこしずつ歴史の
歯車が回り出す。
【観劇データ】
1996.11.22 19:00 - 21:00 補助H-15(中央上手側, 当日18:40購入,キャンセル待ちNo14)
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●惑星ピスタチオ「Believe」
1996.9.26 - 10.2 東京 新宿スペースゼロ
1996.10.23 - 11.10 大阪 近鉄小劇場
1996.11.15 - 12.9 東京 新宿シアターサンモール
劇団連絡先 オフィス・ピスタチオ
作・演出 西田シャトナー
出演 保村大和 腹筋善之助 平和堂ミラノ 遠坂百合子 福岡ゆみこ いちいりえ 吉久直志 末満健一 宇田尚純
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