« 【芝居】「偶然の産物」P.E.C.T. | トップページ | 【芝居】「情けないサボテンホリディ」P.E.C.T. »

1996.01.02

【芝居】「ホントに?」惑星ピスタチオ

nifty serve FSTAGEに書いた感想です

1996.1.2 17:00

え、まさかの公演延期。オフの回は予定通り上演できました。寒い寒い冬の日。 小さい劇場、女優さんだけ、ああ、あたしのためにあるような..(^^)

【みたまま、おもったまま】
セットに頼らず、シンプルな舞台上、役者の肉体のみで全てを表現する パワーマイムは、ピスタチオの特色です。こんな作風が通用するのは、SF風の 芝居だからだと思っていました。この芝居も全体を貫くのは、荒唐無稽な (誉め言葉です。念のため)妄想です。もちろん、これらの大冒険活劇な 部分では、ピスタチオ風パワーマイムが存分に使われます。

が、4人が集まる部屋。細かな家具や器具、テレビとか、電話とかの 細かな(パワー)マイム、結構好きだったりします。一歩間違えば単なる 情けない芝居になりかねないところですが、日頃鍛えられている女優4人、 なかなかに見せてくれます。これ、普段は腹筋善之介さんの凄さの影に隠れて 見えなくなっている女優たちの、いいところが見えてきているように思います。 もしかしたら、活劇部分まったくナシのものも、結構パワーマイムとは 相性がいいんじゃないかと思ったりもします。

女の子と、どす太い声の男役をこなす遠坂百合子さんや、性格一変する女心を ちょっと怖く、ちょっとコミカルに演じる福岡ゆみこさんの大変化が楽しいところ。 いちいりえさんのちょっと情けない感じも、女役では貴重かも。平和堂ミラノさん、 やっぱり本調子という感じではないけれど、安定した感じ。ちょっと大阪訛りの 留守番電話、なかなかナイスです。

楽しい、元気の出る芝居。新年一つ目としては、ほんとうに良かったと思います。

直前に役者が病気になり、公演が延期になったとは思えないぐらい、楽しめる舞台に なっていました。細かいところではいろいろあるのでしょうが、ウェルメイドな感じ、 なかなか好きです。きっと大阪では更にパワーアップしたものになっているでしょう。 体に気をつけて、がんばってほしいと、ほんとうに思います。

【ものがたり】
英語を喋れない高校の新米英語教師(福岡ゆみこ)、会社と上司に不満たらたらの OL(平和堂ミラノ)、ぼーっとしている百貨店勤務(遠坂百合子)、締め切りに 追われるフリーライター(いちいりえ)。性格も仕事もぜんぜん違う4人。 カルチャースクールで出逢い、たまたま気があって、買った「それ」。 「それ」の行方を見届けるために、12/30日の夜、集う4人。 うまくいったら何をする?夢とも妄想ともつかぬものがたりの、はじまり。

【観劇データ】
1996.1.2 17:00 - 18:15 B列12番 客席=満席
1995.12.27 - 1996.1. 2 東京・新宿シアターモリエール (27-29日は休演)
1996. 1.14 - 1996.1.16 大阪・近鉄小劇場
●惑星ピスタチオいい話シリーズ Vol.4「ホントに?」
作・演出 西田シャトナー
出演 平和堂ミラノ 遠坂百合子 いちいりえ 福岡ゆみこ

|

« 【芝居】「偶然の産物」P.E.C.T. | トップページ | 【芝居】「情けないサボテンホリディ」P.E.C.T. »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【芝居】「ホントに?」惑星ピスタチオ:

« 【芝居】「偶然の産物」P.E.C.T. | トップページ | 【芝居】「情けないサボテンホリディ」P.E.C.T. »