【演劇】「法王庁の避妊法」自転車キンクリート
1994.12.10
3週連続のSPACE ZEROです。ちょっとハマってますね、最近。
昭和5年、一介の産婦人科医萩野久作は画期的新知見を提示しました。いまでは非常に有名な「オギノ式」。それはローマ法王庁が認めた唯一の避妊法だったのです。篠田達明著の同名の小説を舞台化し、コミカルながらも、人が人を造ることの貴さと怖さを十分に示すものに仕上がっています。
物語は、荻野久作と、その妻、助手、看護婦、それに何人かの妊婦を軸に進みます。主役の佐戸井けん太は研究者肌の医者を好演しています。ゲストキャストの戸川京子はなかなか子宝に恵まれない女性を演じます。訛りの強い台詞が多いのですが、すごくがんばっています。山下裕子の妻はちょっとがさつな感じで違和感を覚えます。もうひとりの妊婦を演じる歌川雅子はいつもながらのコミカルな間を外すことがなくて安心して見られます。
今回のおおあたりは、同僚の医師を演じる樋渡真司。舞台の中では狂言まわしのようにコミカルな部分では大笑いし、決めるところではしっかり決めています。
2時間30分ほどで少し長めですが、小演劇の入門編としてはおすすめできます。会場のシアタースペースゼロは新宿駅南口から徒歩5分。全労災ビルの中にあります。非常にきれいで、この意味でもおすすめできます。
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