2022.08.07

【芝居】DULL-COLORED POP「岸田國士戦争劇集(赤)」

2022.7.17 15:00 [CoRich]

白組からほぼ一週間を経て。もう一つの座組。まさか両方とも同じで、空の悪魔はどこにあったのか判らない不勉強なワタシですw

動員挿話では少佐夫人鈴子を演じた原田理央は白組に比べると凛としてというよりは人情的な造型。 友吉数代を演じた渡辺菜花は取り憑かれたような人物がより一層と。 かへらじと、では結城少佐を演じた白組の古河耕史対して赤組の東谷英人はより軍人の雰囲気を強く。大坪の親子を演じた越前屋由隆、松戸デイモンも雰囲気がとてもよく。

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【芝居】「ユー・アー・ミー?」TakeS

2022.7.10 14:00 [CoRich]

https://rappaya.jp/archive/43.html ラッパ屋の2017年新作を上演。休憩10分込みの130分。10日までラゾーナ川崎プラザソル。

思えば紀伊國屋ホールとプラザソル、客席の奥行きはともかく舞台の間口とかはなんか近い感じ(正確には知りませんが)だなぁと思ったりします。レトロな雰囲気の会社ビル、中央の表示針式のエレベーター前にある立ったままでミーティングする円卓という雰囲気は初演の雰囲気を見事に再現しています。

老舗のアイディア商品会社、二代目社長が変えた社風についてスタバのカップとノートパソコンを携えて立ったままの短いミーティング、という会社。かつてはほぼ社員だった従業員の構成も正社員に加え契約社員も増えて会社が変わってきていて。五十代ぐらいの年代なら身に染みて変化してきた会社と社会がギュッと濃縮された今作。例によって初演の記憶は曖昧だけれど、おじさんたちがかつて生き生きと働き、この歳になって差が付いた感じはラッパ屋ならではと思ったけれど、なかなかどうして。ラッパ屋に限らずこの年代の役者たちが厚いさまざまな劇団で上演されるといいなと思ったりします。二人一役で作られる嘘の面白さは舞台ゆえなので、映像となると別の演出が必要になるなぁとも。

ついていけない五十代を演じた福原毅は情けなさ滲ませつつも、かつてはバリバリと働いていたのに今は昼行灯な造型がとてもよくて。契約社員の開発者を演じた那須野広行は年齢を重ねているのに腰が低く、しかもひどい目に遭いがち、という役を解像度高く。局長を演じた小金井敏邦のイケてる感じも、仲尾玲二の程よくイケてない感じもコントラストが楽しい。

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2022.08.01

【芝居】「きゃんと、すたんどみー、なう。」青年団リンク やしゃご

2022.7.9 18:00 [CoRich]

2017年初演作の5年ぶりの再演。120分。東京芸術劇場シアターイースト。

無い記憶を振り絞って初演の配役と表にしてみましたが、もし間違ってたらご指摘感謝です。

春風舎からシアターイーストと大幅にパワーアップ。物語の大筋は変わらないけれど、謎の生物ピー助はニワトリに尾を付けて恐竜の骨格研究というもの(登場しないけど)に、あるいは大学院生という人物が追加されたりしていて改訂しているようです。例によって記憶力がザルなので、引っ越し業者の側の物語こんなにあったっけな、とかそもそも覚えてないことも多いのですが。

初演も同じだったはずなのだけど、いわゆる『知恵遅れ』の役を普通の役者が全力で暴れる迫真の演技を行うことが、ぎょっとしてしまうようになった自分を見方が変わったなと感じます。それはさまざまな役を当事者が演じるべきだという流れをさまざまな場面で目にするようになってきたということの延長線上にありますが、初演時点ではみじんも感じなかったわけで、あきらかに自分の変化なのです。参考文献やあるいはいわゆる「きょうだい児」の当事者であるという作家(これ何処で読んだんだっけ)の当事者性ゆえにこれでいいのだ、と自分に言い聞かせるように観ていたりします。

開場時点で既に役者がいて、終演後もまだ役者が居続ける中で観客は退場していくというフォーマットは初演のまま。日常からなめらかに地続きにすることで、現実にどこかで同じ事が起きていると感じさせるこの演出はわりと好きだったりします。反面、序盤はフォーカスが定まらない感じでずっと人々を描く事が人物の厚みに繋がるとはいえ、少々不安になるというのも事実なのです。

それぞれに不安を抱えた「三人姉妹」の物語で、劇場が広くなった分、母を亡くし、次女夫婦が出て行くことで、長女次女の二人きりでこの大きな家を維持していくことが大変というリアリティは増していて、なるほど三人姉妹だなと思ったり。この家を出て行ったのは次女ではなく三女であるワタシだったかもしれない、次女の夫が元の恋人だったことと合わせて、この現実は残酷です。それでも三女が支えられるように感じる母親(の亡霊)が、きちんと人を後押しするという力強さのある終盤は今作の本当に良いところなのです。

母親を演じた藤谷みきの「お母ちゃん」な力強さは安心の要。三女を演じた緑川史絵は細やかな人物造型をきっちり。再演で加えられた大学院生を演じた藤尾勘太郎は、次女の夫が大学を追われたけれど、しかしそれは理不尽なのだと人物をニュートラルにする重要な役。社長を演じた佐藤滋のやや軽薄でコミカルな造型は重くなりがちなこの物語の中でほっと一息の瞬間を。

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2022.07.24

【芝居】「岸田國士戦争劇集(白)」DULL-COLORED POP

2022.7.9 15:00 [CoRich]

作品3本を時系列に並べて岸田國士の人物を描く試み。120分。アトリエ春風舎。「動員挿話」はだいぶ前にリーディングで拝見したきりで他の二本は初見です。

少佐が出兵することになり、馬丁を連れていくと云うがその妻が許さない。が、馬丁は仲間が皆行くから、と。 動員挿話(青空文庫)
流頭(ルーズベルト)と茶散(チャーチル)の電話での会話。 戦争指導者(青空文庫)
出兵することになった男、子どもの頃に片眼を失明させてしまった親友は行けないのでその代わりに二人分働く、という。 かへらじと(青空文庫)
岸田國士が生まれ軍人だったりフランス留学だったりという時系列に作品を並べます。

「動員挿話」はすっかり忘れていたけれど、激情する妻の理と友が行くならという夫の理、少佐夫婦は目を掛けてきた夫婦だと思っているが、そこで断られると思っていなくて混乱する物語。現在の日本という国の視点で観れば劇場する妻の視点から見てしまいがちなワタシです。少佐夫人の演じた石田迪子の凛とした美しさ、馬丁の妻を演じた伊藤麗は激情したら手をつけられないと思う迫力の持ち味が説得力。

「戦争指導者」はごくごく短い会話、これが面白いかはよく分からないけれど、インターミッション的な効果。

「かへらじと」は町の人々を音声で作り、大勢の物語をごく少人数で回すコンパクトな作り。心に刺さったことをずっと悔やんでいる男、二人分働いて、死んでもいいという決意はなるほど戦争末期に発表されたという時代の背景。軍に行った男を演じた國崎史人は若い男が決意を秘めた凜々しさ。片眼を失明した男を演じた函波窓は力強く生きていくという終幕は希望を描く説得力。

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2022.07.18

【芝居】「アカデミック・チェインソウ」MCR

2022.6.26 14:00 [CoRich]

MCRの新作。105分。スズナリ。

修学旅行のホエールウオッチングの途中で行方不明になり無人島にたどり着いた女子高生と教師たち。救助はやがて来るだろうと気楽に構る女子高生。いわゆるスクールカーストの階層を移ろうとするときの軋轢だったり、先生への恋心で行動がギクシャクしたり頭の中でメロディがなったり、それを見て戸惑う友だちとか、平均的でおとなしく何物でもないことの不安だったりと、若さゆえなのか、学校の中のあれこれが無人島でも全く変わらない日常の面白さ。それにしてもまあいいおっさんである筈の作家の、女子高生に対するこの解像度の高さ。まあ私もオッサンなのでその解像度が正しいのかはわからんのですが、少なくともリアルだと感じるワタシです。

いっぽうで離職を決めていて最後の修学旅行だったのにこの状況の重責に押しつぶされそうな担任のあれやこれやがもう一つの物語の軸。妻に別れを切り出されたり、生徒を深く想うのに何かあったら責められるのは自分だということなどイロイロ限界を迎えて弾ける寸前。演じる堀靖明はMCR常連で、キレてるのにコミカルですらある造型が見事なのだけど、本作ではあくまで真面目に生きる人物がキレてコミカルに見えるけれど、その裏にある耐えがたいストレスという深刻な状況という重層的な人物がワタシを捉えて放さないのです。

いつまでも変わらない日常が無人島に来ても変わらないまま、しかも助けが来ないままずっと時間が過ぎているという状況は、どうも時間軸が同じ一日をループしていると気付くというSFがするりと潜り込む終盤が見事。一人が毎晩見ている夢だけがその日の前日に繋がっているからそこから助けを求めるという荒唐無稽もなんか力わざで押し切る見事さ。楽しい。無人島からの変わらない日常からは抜け出したとしても、もしかしたら彼らが戻る日常は抜け出しようのない飽き飽きしたループがこれからも繰り返すかも知れない、というのはちょっと絶望的だと感じ足りもするワタシです。

女子高生なのに波止場のマドロスな造型を終始一貫して演じきる加藤美佐江と、男にはモテまくるのに自己評価が異様に低く破滅的ですら女を演じた三澤さきのカップルが見事なコミカルリリーフでリズムを作るのみならず、終盤では物語を解決に向かわせ、ハリウッドかと思わせるハッピーエンドだったりもして圧倒的な安心感。

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2022.07.17

【芝居】「小刻みに戸惑う神様」SPIRAL MOON

2022.6.18 14:00 [CoRich]

ジャブジャブサーキット(JJC)の2019年作をSPIRAL MOONで。105分。「劇」小劇場。録画録音に加えて、メモが禁止というアナウンスがあってちょっと厳しいアタシですw。

慣れない葬儀の場、逃げたままの夫(登場しない)、スタッフが足りず、フリーの葬儀プロデューサーなる人物が出てきたりと、現実から虚構が地続きというのが昨今のJJCの作風と思うワタシです。記憶力がザルな私なので、JJCの上演を仔細に覚えて居るわけではないけれど(自分のblogが外部記憶なので助かるw)、芝居がそもそもだからなのか、びっくりするほどJCC風味、スノップな台詞はきっちり。だけど、何か違うのは何だろうと考えると、JJCにあった宙に浮いた感じが減って、より自分たちの生活からの地続き感が増したということかな、と思ったり思わなかったり。

葬儀プロデューサーを演じ演出を兼ねる秋葉舞滝子のある種の迫力。びっくりするほどオバちゃんの女性にみえるのはちょっとビックリな環ゆらあるいは、僧侶を演じた(ここに私はスノップを感じる役)中根道治など、横浜界隈で見慣れた役者がいるのはアタシの安心感だったりもします。

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2022.07.16

【芝居】「Secret War-ひみつせん-」serial number(風琴工房改め)

2022.6.11 18:00 [CoRich]

「ドライブ・マイ・カー」の女性ドライバー役の三浦透子を迎えて、いわゆる登戸研究所の物語。6月19日まで東京芸術劇場シアターウェスト。

取材に訪れた女、「中国人」の老人に会って、話を始める。
太平洋戦争の「登沢」研究所に勤める研究者たち。軍の「ひみつ戦」のために作られた研究施設。それゆえに毒薬や家畜から作った伝染病ウイルスを研究し、実戦投入をすべく働いている。
オフィスにはタイピストとして3人の女性が働いている。女であるから学問は要らないと言われたり、いわゆるいいとこのお嬢さんだったりという人々は和文タイプを操って書類を作り続けている。若い女性と男性が同じオフィスで働いていたりすると、恋模様も起きて。

毒薬や伝染病、あるいは偽札、風船爆弾、電波兵器といった特殊な(ゲリラ戦に近い気もする)軍事研究の施設の史実を背骨にしつつ、そこでタイピストとして働いていた女性たちの物語を軸に。終戦時に徹底的に焼却・破壊されたなかでタイピストが密かに残していた「雑書綴」というシンボルを中心に描きます。

いろいろ思うところはあっても命令だから開発し、実験する研究所の男たちと、科学が好きだけれど女性というだけで研究者になれなかったり、あるいは稼がなければいけない女性が和文タイプという技能を身につけてこの研究所で働くのです。とはいえ、ちょっと恋心があったり甘酸っぱかったり、立場が違ったり、つまらない映画を誰かと話したくて職場の男子と話したことを咎められたり、代用コーヒーという日常も見え隠れ。

いよいよ大戦末期、線の細い毒薬の男は石井部隊(731)に、もうひとりは牛疫の伝染の研究に外地に。石井部隊への転属を前に命を絶ったり。

外地に赴任した男が50年を経て中国人とその土地に馴染み、あるいは日本人であることを隠して生きて来た長い年月。訪ねた女性は「雑書綴」を隠して生きて来たタイピストの女性の孫だという映し鏡のよう。

「雑書綴」を持っていた女性、その孫の二役を演じた三浦透子はそのコントラストをきちんと。出迎えた中国人となった老人を演じた大谷亮介が実に歴史を背負ってきた男の穏やかな造型を丁寧に。松村武、森下亮、佐野功といったいわば詩森組の役者の頼もしさ。しかもアラポテ大使となった森下亮のポテチのお土産までついて嬉しくて。

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2022.07.05

【芝居】「バロック」鵺的

2022.6.11 14:00 [CoRich]

鵺的の2020年初演作を早くも再演。 6月19日までザ・スズナリ。配信は7月26日まで。 110分。

初演でも感じたことですが、ともかく序盤はとりわけ逆光ばかりでチカチカして、顔には照明を当てず、誰が誰やらというストレスフルな時間がわりと長く続くことは変わりません。まあ、私の老いつつある眼が理由という可能性も否定できませんが。中盤にさしかかればそれは大きな問題ではないのだけれど、序盤でどんな人物がどんな関係を先に知りたがるワタシにはもう少し見やすさが欲しい感じではあります。

小劇場とは思えないぐらいに立て込まれた舞台セット、あるいは派手な照明、あるいはSF風の味付けなど物語の魅力は変わりません。再演なので、どこを変えたのかと思ったりもするけれどわりと観た芝居を忘れがちな私には正解がわからず。強いて言えば、終盤のあの世、のテーブルでのシーン、初演にはあったかな、と感じるワタシです。

初演からの続投組と今回初参加の役者がだいたい半々ぐらいの座組になっています。 続投組はみな飛び道具のようで魅力的。とりわけ娘たちを演じた春名風花、福永マリカ、あるいは浮浪者を演じた吉村公佑は一度観たら忘れない感じがありありと蘇ります。 初参加組では私が見慣れているというせいもあるけれど、父を演じた中田顕史郎は初演の佐藤誓とはまた違う「軽さ」が魅力的。秘書を演じた小崎愛美理のややコミカルな雰囲気も楽しく。 続投組のもう一人、見えてしまう不動産屋を演じた白坂英晃は本当に私にとって見やすいリズムを作り、あるいはSF的な設定を素早く納得させる説得力がとても頼もしく。

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2022.06.28

【芝居】「ふすまとぐち」ホエイ

2022.6.4 14:00 [CoRich]

劇団野の上の旗揚げ作 (1, 2) をホエイとして上演。 物語のベースはもちろん変わらず、東京拠点のホエイでの上演なのか、セットはこれまでの旅公演前提で引っ越しパックに収まる物量よりは大幅にバージョンアップ。きっちりと立て込んでいて確かに見やすいのです。

初演から10年以上を経て、自分が変わったなと思う視点は傍若無人な姑がおそらくは病院のベッドで観ている夢。嫁が引きこもりつつ家事を支えて居るという理不尽な、芝居序盤の場面から時間を遡り、結婚、あるいは息子が恋人を連れて来る走馬燈。最初はとてもいい関係だったのに、どこでボタンを掛け違えたのか、どこでこうなってしまったんだろうとぼんやりと漂い感じ考える感じがとても切ないのです。親が歳を取り、性格が徐々に互いに変わり、関係が変化するということを体験したからこそ感じるのかなぁと思ったり思わなかったり。

2010年版では出戻りした長女の娘、2012年版では今作と同じ嫁を演じた三上晴佳はこんなに理不尽な目にあっているのに時にコミカルに、きちんと生きている人間の造型の細やかさに磨きがかかり。代わって娘を演じた井上みなみはこまっしゃくれた感じで、敏感に家族の雰囲気を感じ取る繊細さ。ちょいダメな長男と親戚の子を一人で演じ分けた中田麦平の振り幅、そしてちゃんと東北のことば。「早起きの会」の一人を演じた森谷ふみは3本の中で最もフレンドリーなのにあからさまに怪しいという人工的なコミカルを感じさせ驚くワタシだったり。

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2022.06.27

【芝居】「花柄八景」Mrs.fictions

2022.5.14 18:00 [CoRich]

Mrs.fictionsの新作は噺家を題材にした近未来SF風味で、しかし外連もいっぱいに。80分。アゴラ劇場。

コンピュータとの対戦に敗れ人間の噺家は絶滅寸前に追い込まれた。ふがいない戦い方に弟子達も見切りを付けて出てしまう。初音ミクのCGによる落語は人気を博し大人気となった近未来。
サバを食べてしかし地獄から舞い戻ってしまう男、家に忍び込んだパンクロックのカップルと拾ってきたストリートチルドレンを弟子にすることにする。

日本風家屋、畳の部屋。それなりに弟子が居たけど人間が破れ落語は大ブームなのに人間の噺家はもうお払い箱という時代の中で、社会からはみ出してるような若者を拾って、なんか楽しげだったり、噺家修行っぽかったりと家族とも単なる師弟ともちがう雰囲気の人々の物語。通り過ぎていく人々、あるいは逝く人、継ぐ人という骨組み。サバ食べて死んだけど地獄から戻ったりという落語の片鱗がところどころにあったり、魅力的なタイトルの新作落語らしいもの(「シド&ナンシー」なんか聴いてみたい)が示されたり、ともかくもそういうタイトルを詰め込んで楽しさ倍増ではあるのだけれど、おそらくはその噺のことを知らなくても、ドタバタだったりコミカルだったり、あるいは侘び寂びっぽい感じの詰め合わせはきっと楽しくて。

噺家であることは江戸落語の風情の暮らし方をしなきゃ行けないわけでは勿論なくて、(そりゃそうだ、プロの噺家だって現代を生きている)、どんな出自でも、どんな人物でも、その人の語りがあれば噺になるんだということが物語をずっと通底してて、楽しく生きてる人々の物語はもう、もしかしたらファンタジーかと思うぐらいに現実の絶望を感じたり(個人の感想です)。

パンクのカップルを演じた今村佳佑、永田佑衣は長屋の働き盛りという雰囲気、徐々に神髄を理解していく成長する人物をきちんと。ストリートチルドレンを演じた(前田悠雅)は魅力的な造型、バカっぽい喋りの中に時々真理を突く与太郎ってことかしらん。ずっと二つ目の弟子を演じたぐんビィは落語というもののルールをさりげなく挟みつつ、物語をガイドする頼もしさ。師匠を演じた岡野康弘は枯れた感じから、若者の熱に当てられて弾けたりする振り幅が楽しいのです。

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