【芝居】「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」趣向 (Aキャスト)
2026.6.6 18:00
[CoRich]
2016年の作品の再演。役の性別を一部入れ替えてダブルキャストで上演。この回はAキャスト。6月7日までKAAT神奈川芸術劇場大スタジオ。120分。
二人の女性と一人の男性が同居している。ポリアモニーとして互いに同意し互いに愛し合っている日々を暮らしている。 教師である女の教え子の男が好意を寄せてくるが会うことも躊躇している。大学時代に恋人であった女とも再会するが、独占できない三人での恋人関係を理解することができない。
性愛に対してホモセクシャルでもヘテロセクシャルでも隔てなく、しかも優しい語り口で描かれる世界。性別を入れ替えたキャストの上演とはいえ、この構図ならばどう男女を入れ替えても成立するように感じるワタシです。互いの関係がフラットで対等であることが突き詰められ、しかもポリアモニーがキャストとして多数派なので「普通はありえない」といった社会からの軋轢が薄いので、何をしても正解である優しい世界は精神的安全性という点ではとてもいいけれど、結果的にドラマにはなりにくく感じるのは痛し痒し。 そのなかでドラマ的要素となりうるのが、同居する三人の外側の二人で、学生時代の知り合いの女は「独占欲」、教え子は「一歩踏み出せない」というポジションから物語を駆動するけれど結局は三人での暮らしを選ぶことになるのです。
ワタシの観た回は、音声ガイド、上演前に音声での舞台装置の説明がありました。他の上演回では字幕や台本の事前貸出、さらには客席数を減らした「ゆったり上演回」といったぐあいに、今考えうるあらゆる上演サポートを実現していて、上演カンパニーとしての心意気はすばらしく、また公共劇場だからこそやらなければならないことを行っているという意味で県民として嬉しい気持ちにもなるのです。
中心となる教師である女・エンジェルを演じた豊田エリーはフラットでスタイリッシュな物語の中心を支える安定感。恋人を演じる上田遥は少しばかり感情が勝る感じでテンションを与え、同棲する男を演じた加藤啓は少しばかりの胡散臭さも味わいで緩めるポジションが心地いい。


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