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2018.03.11

【芝居】「人魚 〜死せる花嫁〜」

2018.2.25 18:00 [CoRich]

海辺の村、廃仏毀釈の時代。長期にわたりやまない嵐をおさめるために続けられている人身供養の犠牲となったのは父親が犯した罪を理由に海に投げ入れられようとする女だった。恋仲の男はそれをくい止めることができなかったが、女のことが忘れられず、再び三ヶ月後に猛威を振るった嵐で打ち上げられた死体を恋している女だと確信する。寺に伝わる書物をもとに、木材や綿、鑞をを使って死体を蘇生し、恋人を永遠に自分のものにしようとする。

当日パンフにあるカール・フォン・コーゼルを調べてみると愛するあまり墓から掘り出した女の死体をエンバーミングを繰り返した男の実話。その物語に着想を得たような、愛情故に常軌を逸した行動に走った男の物語を核に、人魚の肉の浮浪節伝説や廃仏毀釈の時代背景で、人身供養が続けられた漁村の人々を描きます。

その村で培われたローカルの伝承の伝統。孤児だったり「つかいものにならない」とされた女を間引くように人身供養する決まりだけれど、有力者は、知恵遅れとされた娘を人身供養から避けようとするなど、人々のパワーバランスによって恣意的に使われている感じで、まあ、それを今時のニュースと重ね合わせて読み解くのはちょっと無理があるかという気もしつつ、重ねてしまうアタシです。

正直に言えば、ワタシにとってはわりと物語が一本道、確かに純愛だということはわかるけれど、この物語にどう向き合えばいいか戸惑います。演劇祭期間中限定で開設されているラウンジに初訪問してみると、そこの観客、とくに女性客からは貫かれ繰り返される純愛の物語だということこそを評価する声もあったりして、なるほどそう感じるのかと思ったりもするワタシです。

ヒールをほぼ一人で背負った実力者を演じた島田雅之、悪の化身のようだけれど娘を全力で守る落差の造形。住職を演じた鈴木利典は声質が本当によくて、役に対する説得力が圧倒的で印象に残ります。

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