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2018.01.22

【芝居】「ハイサイせば」渡辺源四郎商店

2018.1.7 19:30 [CoRich]

8日までこまばアゴラ劇場。そのあと、青森、沖縄。76分。

太平洋戦争末期、早口の薩摩弁を暗号として採用していた海軍だが、さらに難解にするために、津軽弁と琉球語を暗号にしようと4人が呼び出されテストを受ける。

薩摩弁を暗号として使ったという太平洋戦争での史実をもとに、方言のわからなさをベースにしたフィクション。いわゆる標準語と各々の方言の違いという距離感で語られることは多いけれど、沖縄・青森という更に違いの際立つ二つの言葉を並べて見せる面白さ。津軽弁はナベゲンのおかげでかなり聞き取れるように思うけれど、琉球弁はかなり厳しい。もっとも会話がわからないことは織り込み済みで、リズムの違い、あるいは会話の長さの歴然たる違いなどコミカルな要素もたくさん折り込んで楽しく観られます。津軽、琉球それぞれ二人ずつにすることで、通訳の役割もあるし、方言を使う者同士の会話のリズムの多彩さの両方がわかるのも巧い。

ネタバレかも

国際電話、何かを運んでいるという機密情報に触れさせることの真の目的は別にあって、それが単なる方言の輪から無さというワンアイディア以上にきな臭い時代のやるせなさを色濃く滲ませます。それが今の私たちにも迫っているかもしれない、という危機感すら感じるのです。

あるいは琉球に対する偏見を隠しもしない津軽の相撲取り、あるいはどちらの地方に対しても田舎者と切って捨てる軍人など、互いの差別意識の存在もまた今の私たちに地続きだ思うアタシです。

掃除夫を演じた三上晴佳は相当に強い津軽弁を自在に操ります。彼女のシーン、電話の向こう側に居るかもしれない夫を想い、家の林檎の木の話しをすることの、待つ側が切ない。牧師を演じた当山彰一は確かな意思を感じる造型。漁師を演じた安和学治は、明るくて豊かな方言の裏側の後ろ暗さ。力士を演じた工藤良平は明確にヒールの役割を背負い、そのしっかりとした造型の強さ。

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