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2017.12.11

【芝居】「たまご祭」味わい堂々

2017.12.3 18:00 [CoRich]

劇団10周年記念公演として。 5日までスタジオ空洞。70分。上演回変わりのゲスト、日曜夜は笹野鈴々音。

誰がトイレで流さなかったのか、互いを疑う稽古場の三人。
製缶工場で働く工場長のところへ社長の娘が業績不振の工場を閉鎖するために交渉に訪れる。
ミュージカルの子役を選ぶオーディション。騒がしい子供たちの中で一人本気の応募者だが、実は33歳の大人が年齢を偽って背水の陣。
婚約を報告するために友達二人が集まった。本人は幸せいっぱいだが、相手に会ってもいないしボンヤリしている。友人たちは警戒警報を発令して。 それぞれの女が捕まり留置場で再会する。三人はかつて高校の演劇部だった。10年前に一度集まって劇団を作ることを言い出せなかった人生が現状になっている。あのとき三人がぼんやり感じていた劇団を作っていたら。

劇団の10年に呼応して、10年前に劇団を結成しなかったらそれぞれの女たちがどんな生活をしていたか三人別々にを並行世界のように描きます。

製缶工場の工場長となった女の話は、工場を理不尽から守る守る正義の人かと思っていたら、実は社長の愛人だったりして、終盤に至り一人工場の中で幻想のまま生きているという少しホラー風味の仕上げ。工場長を演じた浅野千鶴はまじめにまっすぐで思い入れが強すぎる女を好演。社長の娘を演じた宮本奈津美はクールビューティでかっこよく。

ミュージカルの子役オーディションに意識高く背水の陣で挑む女の話、背丈が小さい、子供っぽく見えるという岸野聡子の特性がこの無理筋な話に説得力を持たせます。大人偽ってでもかじりつきたい気持ちをしっかり。この回のゲストだけ、という子役の妹を演じた笹野鈴々音もまたこのわちゃわちゃした子役オーディションの雰囲気を作り上げます。

結婚の報告を友人にする女の話は、一度も会ってないとか雲行き怪しく友達が警報を発令して問いつめる流れが楽しい。ジェーン・スーの本にあるような独身女友達の海賊のよう。がんばって貯めたにしてもかなりの大金というのが少々信じがたいけれど、それだけ仕事ができてもなにか魔が差してこうなってしまうかもしれないということには説得力がある仕上げ。クールに見えるのに肝心なところが抜けてる女を演じた宮本奈津美が、可愛らしく、不思議ちゃんの片鱗も楽しい。

それぞれのいけてない人生を留置場に集約する吹っ飛び方は少々独特ではあるけれど、芝居の道を選び取っていなかったらこうなっていたかも、なもしもの世界の楽しさ。なるほど10周年楽しめる一本なのです。

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